2021.06.15

/

【医師監修】卵アレルギーの子どもでも食べられる卵不使用の食品8選。保護者の注意点も紹介

卵を嫌がる子ども

市販のお菓子や食品には卵が含まれているものが多く、特に卵アレルギーの症状がある子どもの保護者は、子どもが食べられるものを探すのに苦労した経験があるのではないでしょうか。

そこで、今回は、日本小児科学会認定小児科専門医の鈴木幹啓先生に、卵アレルギーの説明と、保護者が普段の生活で気を付けたいポイントを教えていただきました。

あわせてedimo編集部が選んだおすすめの卵不使用食品も紹介します。

取材・監修協力商品紹介部分は取材・監修範囲外です

小児科医
鈴木幹啓

鈴木幹啓

日本小児科学会認定小児科専門医、日本小児アレルギー学会所属、すずきこどもクリニック院長。
2010年5月、最年少クラスである34歳(前期研修2年間を含む臨床経験9年)ですずきこどもクリニックを開業。
院にはアレルギー性鼻炎や食物アレルギーなどをはじめとしたアレルギー外来を設けている。
1日最大350人以上、年間約46,000人を診察。数多くのメディアにも出演しており、「日本一忙しい小児科医」と称される。

すずきこどもクリニック
和歌山県新宮市下田2-3-2
https://www.suzukikodomo.jp/

卵アレルギーとは?

卵

卵アレルギーは、卵を食べたり触ったりした際に以下のような症状が現れることを指します。

じんましん

嘔吐

下痢

喘鳴(呼吸が苦しくなり、ぜーぜーとすること)

顔面蒼白(血圧の低下によるもの)

口腔内の違和感

アトピー性皮膚炎の悪化

これらの症状の中で、血圧が低下することによる顔面蒼白や、気道が狭くなることによるひどい喘鳴は「アナフィラキシー」と呼ばれます。

これらは命に関わるアレルギー反応のため、保護者は特に注意が必要です。

●卵アレルギーのアレルゲン

卵アレルギーの原因物質であるアレルゲンは、卵白と卵黄両方である場合が多いです。

ただしどちらか一方である場合においては、卵白がアレルゲンとなる場合が比較的多いとされています。

また、加熱してもアレルギー反応が起こるケースでは、オボムコイドというたんぱく質がアレルゲンとなります。

●アレルギーの発症時期

卵アレルギーの発症時期は、離乳食が始まる生後56か月くらいのことが多く、年齢が上がるにつれて自然に治っていく傾向にあります。

ほかにも小麦や乳、大豆などは特に乳児に多い原因物質ですが、それらのアレルギーを持つ子どもの場合、9割以上で卵アレルギーを合併しています。

卵以外のアレルギーが見つかった際には、卵アレルギーの可能性も検討してみるようにしましょう。

保護者が気をつけるべきことは?

悩む家族

卵アレルギーに予防法はないため、発症して初めて治療を行うことになります。

一般的には、医師の管理のもと、卵の摂取量を徐々に増やしていく経口免疫療法で治療を進めます。

しかし、この療法は、アレルギーが出る直前か我慢できる程度のアレルギー反応が出る量まで卵を食べることになるため、アナフィラキシーや再発の恐れがあるなど、まだまだ問題点もある治療法です。

そこで、アレルギー症状を悪化させないために、保護者が普段の生活で注意することとして、以下のことが挙げられます。

・他の家族の食事をつまみ食いしたり触ったりしないよう、距離を離す

・卵の殻や食べ残しの卵料理は子どもが触れないようきちんと処分する

・外食時の食事に卵が含まれていないか忘れずにチェックする

・子どもの手が届く範囲にお菓子など卵含有の食材を置かない

特に小さな子どもは、好奇心から卵を口にしてしまうことがあるため、保護者だけでなく園や学校など、周囲の協力が不可欠です。

また、強度の卵アレルギーの場合は、製造過程での混入の可能性にも気を付ける必要があります。例えば「本品製造工場では卵を含む製品を生産しています」など、卵不使用の食品であっても注意喚起をしている商品もあります。

子どもが重篤な卵アレルギーの場合は、これらの表示もチェックしておきましょう。

卵不使用の食品は、代わりに何が使われている?

米粉

最近は、食物アレルギーの認知が進み、スーパーなどでも卵不使用の食品が手に入りやすくなりました。

それらの食品の多くは、卵の代用として米粉やおからが使われています。

米粉を使用する理由としては、卵アレルギーの子どもは小麦アレルギーを合併している場合が多く、どちらのアレルギーにも対応できるようにするためです。

おからの原料は大豆のため、大豆に対してアレルギーがある場合は使用できないので注意してください。

食品を選ぶ場合は、何が卵の代用として使われているか気を付けるとよいでしょう。

鈴木幹啓

【監修者】小児科医鈴木幹啓のコメント

卵アレルギーのお子さんの場合、たんぱく質不足が心配されます。

家庭料理では、お子さんに大豆アレルギーがない場合は豆腐やおからなど、大豆を原料とした食材で代用するとよいでしょう。

大豆アレルギーがある場合には、肉や魚で積極的にたんぱく質を補うよう心がけてください。

※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。

※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。

※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。

おすすめの卵不使用食品8選

Onisi「尾西のライスクッキー いちご味」

卵だけでなく、小麦や乳などを含むアレルギー物質28品目を使っていない米粉のクッキー。

複数の食物アレルギーを持っている子どもの場合も安心です。

5年間の長期保存が可能なので、非常食としてストックしておいてもよさそう。

おすすめここがおすすめ
・アレルギー物質28品目不使用
・5年保存で災害用の保存食としても

【商品名】尾西のライスクッキー いちご味
【ブランド】Onisi
【メーカー】尾西食品
【内容量】8枚
【主な原材料】米粉(新潟県産)、マーガリン、コーンフラワー、砂糖など
【特徴】28品目不使用
【注意事項】_

ギンビス「たべっ子BABY

卵のほか、乳や大豆などを使わずに作られた、1歳ごろから食べられるやさしい味わいのビスケット。

カルシウム、オリゴ糖、DHAを多く摂取できる、栄養面にも配慮されたお菓子です。

チャックが付いているので、食べきれないときにも簡単に保存ができます。

おすすめここがおすすめ
・チャック付きで保存しやすい
・保健機能食品の栄養機能食品

【商品名】たべっ子BABY
【ブランド】ギンビス
【メーカー】ギンビス
【内容量】63g
【主な原材料】小麦粉(国産100%)、砂糖、ショートニング、オリゴ糖、DHA含有魚油、食塩、膨脹剤、炭酸Ca
【特徴】卵、牛乳、大豆、合成着色料、化学調味料、香料不使用
【注意事項】乳、大豆を含む商品と共通の設備で製造

HORIZON FARMS「有機 JAS オーガニック 無添加 ジェラート アイス 詰め合わせセット」

ベースは乳の代わりに豆乳を使用。

添加物や保存料、乳化剤なども一切使わず作られた、オーガニック認定を受けたこだわりのアイスセットです。

ジェラートのようなヘルシーな味わいで、すっきりとした後味が楽しめます。

イチゴ・チョコレート・バニラ・抹茶の全4種。

おすすめここがおすすめ
・オーガニック認定を受けた高品質なアイス
・4種の味が楽しめる

【商品名】有機 JAS オーガニック 無添加 ジェラート アイス 詰め合わせセット
【ブランド】HORIZON FARMS
【メーカー】HORIZON FARMS
【内容量】4種×各3個(1個あたり85ml)
【主な原材料】有機豆乳(遺伝子組替ではない大豆を使用)、有機砂糖、有機デキストリン (芋由来)、有機ベニバナ油など
【特徴】乳製品、卵、添加物、保存料、乳化剤不使用
【注意事項】_

Lucollet「豆乳スイーツ Lucollet(ルコレ)」

口当たりにこだわった、プリンのような食感の豆乳スイーツ。

あえて豆乳の味を抑えたことで、豆乳嫌いの子どもでも楽しめると好評です。

プレーンのほかに、いちご、チョコ、抹茶、ほうじ茶、コーヒー味があり、バリエーションも豊富。

おすすめここがおすすめ
・豆乳っぽくない豆乳プリン
・味の種類が豊富

【商品名】豆乳スイーツ Lucollet(ルコレ)
【ブランド】Lucollet
【メーカー】CLASS
【内容量】1個85g~
【主な原材料】豆乳(国内製造)、乳等を主要原料とする食品、砂糖、 豆腐、ひよこ豆、あおえんどう豆、手亡豆など
【特徴】卵不使用
【注意事項】原材料の一部に乳成分・大豆を含む

NAMISATO「波里 米粉パンケーキミックス」

国産米粉を主原料として作った、パンケーキミックス。

卵を使わずに作っても、米粉ならではのしっとりふんわりとした食感に仕上がります。

米粉は水分を含みやすいので、冷凍保存してもぱさつかず食べられます。おやつ用などにたくさん作っておいてもOKです。

おすすめここがおすすめ
・卵なしでも作れるパンケーキミックス
・冷凍しても食感が変わらない

【商品名】波里 米粉パンケーキミックス
【ブランド】NAMISATO
【メーカー】波里
【内容量】200g×4
【主な原材料】米粉(国内産)、砂糖、食用植物油脂、マルトデキストリン/加工デンプン、膨張剤、香料
【特徴】7大アレルゲン不使用(卵なしや、牛乳を豆乳に変えてもOK)
【注意事項】大豆・ごまを含む商品と共通の施設で製造

オーサワジャパン「オーサワの豆乳マヨ」

国産大豆の豆乳と圧搾法なたね油、りんご酢をベースに作った、マヨネーズ風調味料。卵・砂糖は不使用です。

隠し味の白味噌でまろやかさとコクをアップさせ、2種類の油をブレンドすることで、おいしそうな卵色を実現しています。

そのまま野菜などにつけてもよし、ソースとして調理に使ってもよしの、使い勝手がよい豆乳マヨです。

おすすめここがおすすめ
・卵・砂糖不使用のマヨネーズ風調味料
・マヨネーズの代用品として気軽に使える

【商品名】オーサワの豆乳マヨ
【ブランド】オーサワジャパン
【メーカー】オーサワジャパン
【内容量】150g/300g
【主な原材料】なたね油、豆乳[大豆(国産)]、りんご酢、有機白味噌など
【特徴】卵、添加物不使用
【注意事項】アレルゲン:大豆、りんご

イシイ「いっしょがいいね 野菜入りハンバーグ ブラウンソース」

アレルギーのある子どもでも、家族や友だちと同じものを食べられるよう開発された、特定原材料7品目不使用のハンバーグ。

小さめサイズで子どもが食べるのにちょうどよいだけでなく、国産若鶏と野菜を使い、栄養もしっかり取れるよう考えられています。

湯せん調理のほか、常温でも食べられます。お弁当のおかずにもぜひ。

おすすめここがおすすめ
・特定原材料7品目不使用
・常温でも食べられる

【商品名】いっしょがいいね 野菜入りハンバーグ
【ブランド】石井食品
【メーカー】石井食品
【内容量】70g
【主な原材料】鶏肉(国産)、野菜(たまねぎ、にんじん、とうもろこし)、つなぎ(里いも、米粉)、しょうが汁など
【特徴】特定原材料7品目、添加物不使用
【注意事項】_

HORIKAWA「おもいやりおでん」

大根、こんにゃく、さつま揚げ、焼ちくわ、たまご型かまぼこの5種類がセットになったレトルト食品。

特定原材料7品目不使用なので、卵以外のアレルギーを合併している子どもでも食べられます。

賞味期限は製造日より2年間、常温保存が可能なので、メインおかずとしてストックしておけそう。

おすすめここがおすすめ
・特定原材料7品目不使用
・常温で2年間保存可能

【商品名】おもいやりおでん
【ブランド】HORIKAWA
【メーカー】堀川
【内容量】380g(5種5個)
【主な原材料】具〔魚肉ねり製品(たまご型蒲鉾、さつま揚、焼ちくわ)、ゆで大根、こんにゃく〕など
【特徴】特定原材料7品目不使用
【注意事項】原材料の一部に大豆・魚介類を含む

商品一覧表

商品名尾西のライスクッキー いちご味たべっ子BABY有機 JAS オーガニック 無添加 ジェラート アイス 詰め合わせセット豆乳スイーツ Lucollet(ルコレ)波里 米粉パンケーキミックスオーサワの豆乳マヨいっしょがいいね 野菜入りハンバーグ ブラウンソースおもいやりおでん
 
ブランドOnisiギンビスHORIZON FARMSLucolletNAMISATOOhsawaイシイHORIKAWA
メーカー尾西食品ギンビスHORIZON FARMSCLASS波里オーサワジャパン石井食品堀川
内容量8枚63g4種×各3個(1個あたり85ml)1個85g~200g×4150g/300g70g380g(5種5個)
原材料米粉(新潟県産)、マーガリン、コーンフラワー、砂糖など小麦粉(国産100%)、砂糖、ショートニング、オリゴ糖、DHA含有魚油、食塩、膨脹剤、炭酸Ca有機豆乳(遺伝子組替ではない大豆を使用)、有機砂糖、有機デキストリン (芋由来)、有機ベニバナ油など豆乳(国内製造)、乳等を主要原料とする食品、砂糖、 豆腐、ひよこ豆、あおえんどう豆、手亡豆など
米粉(国内産)、砂糖、食用植物油脂、マルトデキストリン/加工デンプン、膨張剤、香料なたね油、豆乳[大豆(国産)]、りんご酢、有機白味噌など鶏肉(国産)、野菜(たまねぎ、にんじん、とうもろこし)、つなぎ(里いも、米粉)、しょうが汁など具〔魚肉ねり製品(たまご型蒲鉾、さつま揚、焼ちくわ)、ゆで大根、こんにゃく〕など
特徴28品目不使用卵、牛乳、大豆、合成着色料、化学調味料、香料不使用乳製品、卵、添加物、保存料、乳化剤不使用卵不使用7大アレルゲン不使用(卵なしや、牛乳を豆乳に変えてもOK)卵、添加物不使用特定原材料7品目、添加物不使用特定原材料7品目不使用
注意事項_乳、大豆を含む商品と共通の設備で製造_原材料の一部に乳成分・大豆を含む大豆・ごまを含む商品と共通の施設で製造アレルゲン:大豆、りんご_原材料の一部に大豆・魚介類を含む
商品詳細

まとめ

子どものアレルギーが重篤な場合、アナフィラキシーを起こして命に関わることもあるため、保護者は特に神経を使いますよね。

外食や市販の食品を選ぶ際には、アレルゲン物質が含まれていないかどうかの表示をしっかり確認することが大切です。

同一工場でアレルギー物質を扱っているという注意喚起の表示がある食品について、アレルギーが重篤でない場合にはその食品を食べてもよいとされています。

しかし、どうしても不安な場合は、かかりつけ医にあらかじめ相談するとよいでしょう。

<掲載商品はedimo編集部が実際に連絡を行い、コンタクトが取れたメーカーのものだけに限定しています。※一部国内プレスリリースでの確認>

おすすめおすすめ広告