2020.09.25
2歳~3歳になると言葉が話せるようになり、いろいろできることも増えてきて、「自分でしたい!」という気持ちが強くなります。
子どもの成長においてゴールデンタイムともいわれるこの時期は、人格や能力の形成に大きな影響があるとされており、知育玩具選びにも気を配りたいところ。
今回は、2~3歳の幼児を対象にした玩具選びのチェックポイントを就実大学教育学部初等教育学科・蘆田智絵先生に伺い、そのお話をもとにedimo編集部がプレゼントにおすすめの知育玩具をセレクトしました。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
大学教授
蘆田智絵
就実大学教育学部初等教育学科
目次
2歳、3歳は指先の細かい動きが活発になり、積む、並べる、分けるといったことができるようになります。
手先が器用になった分、日常生活のなかでいたずらをすることも増えてくる頃。
蘆田先生によると、「ティッシュを全部出してしまったり、ジュースの紙パックをひっくり返してジュースを撒いてしまうといった行動を起こしますが、実は子どもにとっては、すべて学び」なのだとか。
ただ、いくら学びとはいえ、生活のなかで毎日されては困りますよね・・・。
そこで、玩具の出番です!
ティッシュやジュースではなく、玩具で経験させてあげましょう。
さらに、「この時期の子どもは記憶ができるようになり、見てまねをすることが増えてきます。
電話の様子をまねたり、メイクするのをまねしたりするので、玩具を使って“見立て”のごっこ遊びをするのもおすすめです」とアドバイスしてくれました。
蘆田先生によると、玩具遊びは大人の関わり方も大切なのだとか。
コミュニケーションのひとつとして、親の関わり方も覚えておくと良いでしょう。
1.存分に遊ばせる
一番大切なのは、子どもが思う存分に遊べることです。
子ども自身が面白いと思うことを繰り返すことが、「自分でする」という気持ちが満たされることになります。
けれど大人が面白いと思うことと子どもが面白いと思うことは違うことがよくあります。
また、玩具の使い方を知っている親は、つい『違うよ、こうだよ』と言いたくなります。
でも、そこはぐっと我慢して、子どものやりたいようにさせましょう。
大人が口出しをして、『親の指示通りにすることが大事』と思ってしまうと、指示がないと動けない子どもになってしまいます。
また、大人は少し遊んだかなと思ったら、『ほかのおもちゃもあるよ』『こんなのはどう?』と言ってしまいがちです。
ですが、それもご法度。子どもが自分で『もう十分だ』と思うまで存分に経験させてあげるようにしましょう。
2.放任ではなく、一緒に遊ぶ
子どもが夢中になっているのはいいことです。
けれど、2、3歳の子どもはまだまだ玩具を使いこなすまでには至りません。
そこで、親が遊び方を見せて、お手本となってあげましょう。
例えば、棒に積み木を差し込んだ玩具の場合、バラすことしかできない子どもに、『こうやって入れるんだよ』とゆっくりやって見せるのです。
大人が楽しそうにやっていると、子どもは自然と自分もやりたいと思うようになります。
大人と一緒に遊ぶことが、使い方の幅を広げるきっかけになります。
3.時間制限がある場合は説明を
たっぷり遊ばせるのが一番とはいえ、いつでも子どもが思う存分遊べる状況というわけではありません。
当然、お出かけしないといけないときもあり、何でも子どもの思いだけを優先するのは難しいものです。
そんなときはちゃんと説明しましょう。
『これから用事があるから出来ないけど帰ってきたらしようね』と、子どもの思いを受け止めて事情を説明します。
はじめは分からず駄々をこねていても、そのうち子どもも理解してくれるようになります。
2、3歳になると、自分で欲しいものを選ぶことができます。
「子どもが『したい』『やってみたい』と訴えるものは、体の成長と関係があります」と蘆田先生。
例えばボールで遊びたいと訴える場合、腕の筋肉を使いたいとか、追いかけて走り回りたいと体が声を上げているのかもしれません。
体が成長するために欲しがっている玩具と考え、子どもが選ぶものをチョイスしてあげるのもよいでしょう。
玩具売り場には、たくさんのキャラクターものの玩具があり、どれもよくできています。
ところが、「キャラクターが全面に出た玩具はキャラクターの影響が大きすぎて、玩具本来の遊びがおろそかになってしまう傾向がある」といいます。
また、「遊び方も決まっているので、子どもの想像力の幅を狭めてしまう」と。
「大切なのは『子どもが主役になれる玩具』を選ぶこと。振って鳴らしてみたり、耳に当てて電話の真似ごとをしてみたり、小さな積み木はままごと遊びの具材にしたり・・・。
子どもの想像力で玩具の姿はさまざまに変化するんですよ」。
なるほど、玩具遊びはクリエイティブな発想を培うことができるのですね。
子どもが主役になれる、質の良い玩具を選びましょう。
おもちゃは基本的に広い場所で広げて使うので、ふとした瞬間に踏んで割ってしまうことも少なくありません。だからこそ素材にもこだわりたいところ。
「親目線で考えると、うっかり踏むと割れてしまうこともあるプラスチック製よりも、壊れにくい木製がおすすめです」と蘆田先生。
割ってケガをしないためにも、長く使うためにも、丈夫な素材を選びましょう。
また、蘆田先生によると「木製の玩具はシンプルなので多様な遊び方ができるほか、電池が入っていないので、子どもが自分で動かすことになります。
つまり、これも“子どもが主役になれる玩具”なんですよ」とのこと。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
レールを自由に組み合わせてコースを作ったら、そこに汽車を走らせます。
シンプルなデザインだからこそ、子どもの想像力が育まれます。
レールをつなぐジョイントは脱着可能なタイプなので、レールをつなぎやすく、また組み合わせの幅も広がります。
手で汽車を押して遊ぶことで、カーブや坂道のスピード感の違いを体感できます。
これは電動式にはない学びです。
※輸入販売元:(株)アトリエニキティキ
【メーカー/ブランド名】ミッキィ社
【商品名】汽車セット(スタンダード)
【対象年齢】3歳~
【本体サイズ】W100cm×D80cm
【本体重量】―
【主な素材】木(本体、レール)、金属、プラスチック(車輪、ジョイント部)
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE
はじめてのおままごとでも、これだけあれば楽しめるベーシックなセット。
子どもの手のサイズを考慮した大きさなので、子どもが持って楽しく使えます。
トレイにカップとポットを乗せて「はいどうぞ」とティータイムを始めれば、親子のコミュニケーションも盛り上がります。
丸みを帯びた食器たちは無垢材を使用しているので、木のぬくもりと手触りが楽しめるのも魅力です。
【メーカー/ブランド名】木製おもちゃのだいわ
【商品名】おしゃれなカフェごっこ ミニ食器セット
【対象年齢】3歳~
【本体サイズ】―
【本体重量】約500g
【主な素材】木(ブナ、合板)、スチールなど
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE、(一社)日本玩具協会 ST基準
かわいいクマさんたちがいっぱいで見ているだけでも楽しめます。
厚めのカードで、大きさも13.8センチと大きめです。
カードの形はすべて一緒ですが、いろんな表情のクマがいます。
イラストは2枚ずつ同じものがあるので、神経衰弱のようにして遊べます。
また、絵合わせのようにしてもいいでしょう。
そのときは大人が1枚持って「このクマさんどこだ?」と言って子どもが探すのを促します。
※輸入販売元:(株)アトリエニキティキ
【メーカー/ブランド名】ラベンスバーガー社
【商品名】テディメモリー
【対象年齢】2.5歳~
【本体サイズ】箱:W19×D19×H4.5cm、カード:L13.8cm
【本体重量】―
【主な素材】紙
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE
はじめてのゲームにおすすめしたい、ルールが簡単なゲーム。
色サイコロなので、数字がわからない子どもでも遊ぶことができます。
2つの色サイコロをふって、出た色と同じ色のかたつむりを1マス進めるというシンプルなルール。
色ごとに誰のかたつむりかを決めて、最初にゴールした人が勝ち!とすれば、年齢に関係なく勝敗が決まります。
考えてゲームを進めるのではなく、ゲームの行方はサイコロを振るときの運が決めます。
※輸入販売元:(株)アトリエニキティキ
【メーカー/ブランド名】ラベンスバーガー社
【商品名】テンポかたつむり
【対象年齢】3歳~
【本体サイズ】盤:W48×D23cm
【主な素材】紙、木
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE
同じ絵をつないでいくドミノゲーム。
手持ちのカードから、前の人が置いたカードと同じ絵のカードを選んでつなげていきます。
同じ絵がなければパスして、先に手持ちのカードがなくなった人が勝ち!
シンプルでわかりやすいイラストなので、まだゲームができない幼い子どもには、動物の名前や色を言葉にして教えてあげるのもいいでしょう。
※輸入販売元:(株)アトリエニキティキ
【メーカー/ブランド名】ラベンスバーガー社
【商品名】ブルーナドミノ
【対象年齢】3歳~
【本体サイズ】箱:W18×D11.5×H3.5cm、カード:W4.5×H9cm
【本体重量】―
【主な素材】紙
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE
絵本と合体した珍しい知育玩具です。
絵本の物語に合わせてマグネットペン付きの玩具を動かすので、物語の主人公になって、想像力をふくらませて遊べます。
ちいさな木の実をマグネットペンを使って動物たちのもとへ運ぶ遊びは、数を数えたり、色を認識したりだけでなく、ペンの持ちかたのトレーニングにも。
また手先を使うので思考力、集中力を養うことができます。
【メーカー/ブランド名】エド・インター
【商品名】えほんトイっしょシリーズ「ベリーくんのきのみやさん」
【対象年齢】2歳~
【本体サイズ】本体:W22×D22×H2cm
【本体重量】―
【主な素材】木、アクリル、紙
【安全基準、規格など(STマークなど)】ーロッパ安全基準 CE準拠
ドイツの打楽器メーカーが作る、幼児楽器。本格仕様の鉄琴は、鍵盤一枚一枚を丁寧に調律した美しい音色が特徴。
鍵盤を入れ替えて変調したり、ペンタトニックに音階を限定するなど、子どもがどのように弾いても音楽を楽しむ配慮がなされています。
著名な音楽教育者やセラピストの協力を得て開発したものだけあって、幼い頃は音を楽しみ、大きくなるとメロディを楽しめるようになるなど、音楽を段階を追って楽しめます。
※輸入販売元:(株)アトリエニキティキ
【メーカー/ブランド名】ゾノア社
【商品名】メタルフォンNG10
【対象年齢】2歳~
【本体サイズ】本体:L32cm、バチ:L20cm
【本体重量】570g
【主な素材】木(ブナ、ブナ合板)、金属
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE
みつろうに顔料などを混ぜて作られたクレヨンはなめても安心。
透明度が高く、重ね塗りをして深みのある色を作り出すことができます。
手につきにくく、汚れにくいうえ、丈夫で折れにくいなど、子どもにとってストレスフリーなクレヨンです。
子どもの大好きなお絵描きで創造的な体験をさせてあげましょう。
【メーカー/ブランド名】シュトックマー
【商品名】みつろうスティッククレヨン 16色缶
【対象年齢】―
【本体サイズ】缶:W20.5×D9cm×H1.5cm
【本体重量】―
【主な素材】みつろう、ワックス、顔料
【安全基準、規格など(STマークなど)】ヨーロッパ安全基準 CE、シュピールグートマーク、AP無害米国用マーク、キッズデザイン賞
ドイツの幼稚園で広く普及している知育玩具の一つ。
穴の開いたボードに小さなステッキ(ペグ)を差すという単純な作業ですが、ステッキで絵を作ったり、色ごとに並べてみたりと、遊び方はさまざま。
指先を使って楽しく遊びながら、自然と数や量の概念を学ぶことができますよ。
【メーカー/ブランド名】デュシマ社
【商品名】ステッキ遊び ジャンボ10×10
【対象年齢】3歳~
【本体サイズ】盤/25×25×1.3cm、ペグ/直径1.8cm、長さ1.2cm、2.4cm
【本体重量】―
【主な素材】木製
【安全基準、規格など(STマークなど)】CE(ヨーロッパEU諸国共通の玩具安全基準をクリアした証明のマーク)
商品名 | 汽車セット(スタンダード) | おしゃれなカフェごっこ ミニ食器セット | テディメモリー | テンポかたつむり | ブルーナドミノ | えほんトイっしょシリーズ 「ベリーくんのきのみやさん」 | メタルフォンNG10 | みつろうスティッククレヨン 16色缶 | ステッキ遊び 10×10 |
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メーカー/ブランド名 | ミッキィ社 | 木製おもちゃのだいわ | ラベンスバーガー社 | ラベンスバーガー社 | ラベンスバーガー社 | エド・インター | ゾノア社 | シュトックマー | デュシマ社 |
対象年齢 | 3歳~ | 3歳~ | 2.5歳~ | 3歳~ | 3歳~ | 2歳~ | 2歳~ | 3歳~ | |
本体サイズ | W100cm×D80cm | 箱:W19×D19×H4.5cm カード:L13.8cm | 盤:W48×D23cm 箱:W33.5×D23×H5.4cm | 箱:W18×D11.5×H3.5cm カード:W4.5×H9cm | 本体:W22×D22×H2cm | 本体:L32cm バチ:L20cm | 缶:W20.5×D9cm×H1.5cm | 盤/25×25×1.3cm、ペグ/直径1.8cm、長さ1.2cm、2.4cm | |
主な素材 | 木(本体、レール)、金属、 プラスチック(車輪、ジョイント部) | 木(ブナ、合板)、スチールなど | 紙 | 紙、木 | 紙 | 木、アクリル、紙 | 木(ブナ、ブナ合板)、金属 | みつろう、ワックス、顔料 | 木製 |
安全基準(STマークなど) | ヨーロッパ安全基準 CE | ヨーロッパ安全基準 CE (一社)日本玩具協会 ST基準 | ヨーロッパ安全基準 CE | ヨーロッパ安全基準 CE | ヨーロッパ安全基準 CE | ヨーロッパ安全基準 CE準拠 | ヨーロッパ安全基準 CE | ヨーロッパ安全基準 CE シュピールグートマーク AP無害米国用マーク キッズデザイン賞 | CE(ヨーロッパEU諸国共通の玩具安全基準をクリアした証明のマーク) |
商品詳細 | |||||||||
手先が器用になり、記憶ができるようになるなど、著しい成長を見せる2歳~3歳児。
「もしもし?」と電話をかけるまねごとをするなど「見立て」が見られます。
そんなときは、キャラクターのおもちゃ電話よりも、ラトルや細長い積み木など、子どもが自由に想像しながら遊べる玩具があると、子どもは遊びの世界に入り込むことができます。
円い積み木は、ままごとの具材や買い物ごっこのお金として使うなど、子どもの「見立て」は、創造力を逞しくしてくれます。
「子どもが主役になる玩具」をぜひ選んでください。
ライター
佐川 美穂
<掲載商品はedimo編集部が実際に連絡を行い、コンタクトが取れたメーカーのものだけに限定しています。※一部国内プレスリリースでの確認>