2022.03.01
寒さ厳しい冬。冷え性に悩む人にとってはつらい季節ですね。
手足が冷えて、夜なかなか眠れないこともあるのではないでしょうか。
お風呂で身体を温めたり専用の靴下をはいたりと、身体の外側から対策することもできますが、内側から冷え性を改善したい場合は、漢方薬やサプリメント・ビタミン剤を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
今回は「鍼灸・接骨・漢方の犬山堂」代表の三輪先生に、冷え性のメカニズムやおすすめの漢方薬・サプリメント・ビタミン剤の種類などをお聞きしました。
edimo編集部が選んだおすすめ商品もご紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
鍼灸医
三輪孝司
鍼灸・接骨・漢方の犬山堂 院長。全国的にも稀な鍼灸と接骨、漢方などの東洋医学に関する治療をワンストップで行う、全国的にも珍しい東洋医学治療院・院長。はり師・きゅう師(鍼灸師)【国家資格】などの資格を持つ。不定愁訴やメンタル、変形性ひざ関節症、天気痛、不妊症、EDなど、現代の西洋医学では治療のむずかしい病気に対して、鍼灸及び漢方を用いて、東洋医学での先進的な治療を行っている。
鍼灸・接骨・漢方の犬山堂
愛知県犬山市犬山西三条46-1-2F
https://www.shinq-compass.jp/salon/detail/33299
目次
冷え性は、検査などで異常が認められないにもかかわらず、以下のような症状が見られることがあります。
・暑いはずの夏でも指先が冷たく感じる
・冬などに暖かい部屋で過ごしていても、手足が冷たく感じる
・布団の中でも体が冷える
これらは外気温とは関係なく、健常人が冷たさを感じない温度でも、冷えてツラいなと感じる状態のことです。
現代医学においては、「自律神経や感覚神経、ホルモンバランスの乱れ」「内蔵などの血液循環の不調」などが原因として考えられていますが、実際のところハッキリとは特定されていません。
また東洋医学的には、下記なども原因として考えられています。
・血液の不足
・血のめぐりの不調
・体内の水分量が多すぎる
・気(いわゆるカラダのエネルギー)の不足や流れが悪い
東洋医学の専門家にみてもらい、特定してもらうのがよいでしょう。
以下のような生活習慣を持っている人は冷え性になりやすいです。
1) 過度の冷房や冷たい飲みもの・食べものを好む
体を内側と外側の両方から冷やしてしまいます。
2) 運動不足
運動不足で筋肉が減ると、体温が上がりにくくなります。
3) 生理で鎮痛薬を頻繁に使用
生理痛の緩和に鎮痛薬を頻繁に使用していると、体温が下がりやすいです。
4) スマホなどの長時間の使用
スマホなどの長時間の使用により、自律神経のバランスが崩れやすくなり、冷え性の原因となります。
5) 過剰なストレス
過剰なストレスで、自律神経のバランスが崩れやすくなり、冷え性の原因となります。
6) 食事制限などムリなダイエット
食事制限などムリなダイエットは新陳代謝を低下させ、体温が下がりやすいです。
7) 暴飲暴食
暴飲暴食は胃腸に負担をかけて、体温の低下を招き、冷え性の原因となります。
8) お風呂につからず、シャワーだけの方
お風呂に浸からずシャワーだけ浴びる方は、体が温まらないので、身体が冷えやすくなります。
9) 睡眠不足や昼夜逆転の生活
睡眠不足や、昼夜逆転の不規則な生活も自律神経のバランスを崩し、冷え性の原因となります。
冷え性には以下の5つのタイプ(種類)があります。
(A)全身型:全身が冷えるタイプ
とにかく全身が冷えます。
体内の熱をつくる機能が低下し、新陳代謝が低下しています。
食欲や気力も低下し、疲労感や倦怠感などがあります。
手足も内臓も冷えているもっとも深刻なタイプです。
早急な対処が必要です。
(B)四肢末端型:手足が冷えるタイプ
手や足の先まで血液が巡らないことにより、手や足に冷えを感じるタイプ。
若年層(10~20歳代)の女性にもっとも多く、ムリなダイエットや過度の疲労が原因であることも多いです。
立ちくらみやニキビ、生理のトラブル、しもやけなどが起こることもあります。
また、筋肉の量も減っていることが多いです。
(C)上熱下寒型:上半身は熱いが、下半身が冷えるタイプ
血などの巡りが悪く滞っているため、上半身がのぼせて、下半身が冷えるタイプ。
顔などが火照っているため、冷え性と気づかないことが多く注意する必要があります。
イライラや頭痛、顔のほてり、肩こり、肌荒れ、便秘や生理のトラブルなどが起こることが多いです。
(D)体感異常型:ストレスで冷えるタイプ
ストレスなどにより自律神経に影響があり、血などの巡りが悪くなり、冷えを感じるタイプ。
疲れているのに眠れない、集中力がない、イライラする、食欲がない、胃が痛い、息が吐きづらいなどが起こることが多いです。
(E)症候型:カラダの症状に冷えがかかわっているタイプ
頭痛や腰痛、肩こり、アレルギーなどの具体的なカラダの不調があり、それらの不調の原因に冷えが関係するタイプ。
冷え性の改善に漢方薬は有効と考えられます。
基本的には、上記で述べたすべてのタイプの冷え性で改善が目指せるでしょう。
またサプリメントも活用できるでしょう。
ただし、冷え性の改善にはある程度の期間を要しますので、3~4か月は飲み続ける必要があります。
また、漢方と鍼灸を併用することが最も効果を発揮しますので、できれば併用されることをおすすめします。
(A) 全身型:全身が冷えるタイプ
このタイプには、カラダを温め、カラダ全体のエネルギーを充実させる漢方薬が適しています。
カラダを温める生薬である「附子」や「乾姜」などを含む漢方が効果的です。
人参湯や六君子湯、大建中湯、補中益気湯、八味地黄丸などがおすすめです。
(B) 四肢末端型:手足が冷えるタイプ
このタイプには、血を補って、カラダを温める生薬である「当帰」が含まれた漢方が効果的です。
当帰芍薬散や当帰四逆加呉茱萸生姜湯などがおすすめです。
(C) 上熱下寒型:上半身は熱いが、下半身が冷えるタイプ
このタイプには、血を巡らせる生薬である「桂枝」や「桃仁」などを含む漢方が効果的です。
桂枝茯苓丸などがおすすめです。
(D) 体感異常型:ストレスで冷えるタイプ
このタイプには、ストレスの解消に有効な生薬である「柴胡」を含む漢方が効果的です。
加味逍遥散や抑肝散などがおすすめです。
(E) 症候型:カラダの症状に冷えがかかわっているタイプ
このタイプにはそれぞれの症状にあった漢方薬を用います。
頭痛には呉茱萸湯、ストレスによる吐き気や胃腸の症状には抑肝散加陳皮半夏、肩こりには葛根湯や独活葛根湯、腰痛には独活寄生丸や牛車腎気丸などがおすすめです。
・ビタミンE
抹消の血管を拡張させて、血の流れをよくします。また、女性ホルモンを調整する作用もあります。
・ビタミンB1
新陳代謝を促進し、カラダを動かすエネルギーをつくります。
・パントテン酸
新陳代謝を促進し、自律神経を活性化・調整します。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
それでは、edimo編集部が厳選した、冷え改善におすすめのアイテムをご紹介します。
四肢末端型(手足が冷える)冷え性に悩む方におすすめの漢方薬。
体を温めて熱をつくる手助けをしてくれます。
手足などの末梢を温めるとともに、体の内部にも働きかけ、冷えによる諸症状を改善する効果があるとされています。
冷え性、しもやけのほか、頭痛や生理痛の改善にもおすすめです。
ここがおすすめ
・体を温め、熱をつくる手助けをしてくれる
・手足など末梢と同時に、体の内部にも作用
【ブランド名】漢方セラピー
【メーカー名】クラシエ薬品
【商品名】当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス錠クラシエ
【分量】48錠
一般的には加齢による疲れやすさや、食欲・体力不振などの「身体虚弱」に対して使われることの多い漢方薬。
人参養栄湯が、消化器の働きを高め、栄養を体中にいきわたらせてくれます。
そのほかに、手足の冷えの改善にも効果が期待できるとされています。
粉末タイプなので、錠剤が苦手な方にもおすすめです。
ここがおすすめ
・人参養栄湯が消化器の働きを高める
・疲れやすさや、手足が冷えやすい人におすすめ
【ブランド名】漢方セラピー
【メーカー名】クラシエ薬品
【商品名】人参養栄湯エキス顆粒クラシエ
【分量】24包
上熱下寒型(上半身は熱いが、下半身が冷えるタイプ)の冷え性の改善が期待できます。
中国の古典医学書『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されている、「桂枝茯苓丸」をエキスにした漢方薬です。
比較的体力がある方で、ときどき下腹部が痛んだり、のぼせて足が冷えたりする方の月経異常、更年期障害、しみ、にきびなどに効果があるとされています。
ここがおすすめ
・中国の古典医学書『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されている
・のぼせ、足冷えがある方におすすめ
【ブランド名】DHC漢方
【メーカー名】DHC
【商品名】桂枝茯苓丸エキス錠
【分量】270錠
感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜといった、風邪のひきはじめにおなじみの「葛根湯」。
中国の医書『傷寒論(しょうかんろん)』でよく知られている漢方薬の一つです。
風邪の引きはじめ以外に、肩こりや頭痛などを緩和したい場合はこちらがおすすめです。
ここがおすすめ
・中国の医書『傷寒論(しょうかんろん)』に収載されている
・頭痛、肩こり、筋肉痛などの症状に効果的
【ブランド名】山本漢方製薬
【メーカー名】山本漢方製薬
【商品名】葛根湯エキス顆粒
【分量】10包
手足の冷たさが気になる方におすすめの健康食品。
体内のスムーズな流れをサポートするビタミンEのほか、カラダを温めるといわれるショウガやコショウ科の植物ヒハツなど、7つの成分を効果的に配合。
スタミナ増進を助けるエゾウコギエキスも含まれるので、エネルギッシュに過ごしたい方にもおすすめです。
ここがおすすめ
・7つの成分が手足の冷えを改善サポート
・スタミナ増進にも効果的
【ブランド名】DHC
【メーカー名】DHC
【商品名】ぽっぽ
【分量】30日分
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素であり、活動的な毎日をサポートする8種類のビタミンB群と、働きを助けるイノシトールを配合。
ロングタイム製法により、水溶性で消耗しやすく体内にストックできないビタミンB群が長時間機能するように作られています。
ここがおすすめ
・ビオチンやナイアシンといった8種類のビタミンB群を配合
・体外に流出しやすい水溶性のビタミンB群が、体内に長く留まるよう「ロングタイム製法」を採用
【ブランド名】ファンケル
【メーカー名】ファンケル
【商品名】ビタミンB群
【分量】30日分(90粒)
天然型ビタミンEを300mg配合しているビタミン剤。
ビタミンEの抗酸化作用により、血液の流れをスムーズにして、肩や首すじのこり、手足の冷えやしびれの緩和が期待できます。
そのほかビタミンCも配合され、日やけ・しみの原因となるメラニン色素の沈着を防いでくれます。
ここがおすすめ
・天然型ビタミンEが血行を良くする
・肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷えにおすすめ
【ブランド名】ビトンハイ
【メーカー名】第一三共ヘルスケア
【商品名】ビトン-ハイリッチ
【分量】90包
天然ビタミンEとビタミンB2酪酸エステルが配合された、カプセルタイプのビタミン剤。
体の血行を改善し、手足のしびれや冷え、しもやけなどの症状緩和が期待できます。
肩や首筋のコリも緩和されるでしょう。
月経不順などにお悩みの場合にもおすすめです。
ここがおすすめ
・手足のしびれや冷え・しもやけの改善が期待できる
・月経不順の緩和にもおすすめ
【ブランド名】佐藤製薬
【メーカー名】佐藤製薬
【商品名】ユンケルEナトール
【分量】60、120、240カプセル
商品名 | 当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス錠クラシエ | 人参養栄湯エキス顆粒クラシエ | 桂枝茯苓丸 | 葛根湯エキス顆粒 | ぽっぽ | ビタミンB群 | ビトン-ハイリッチ | ユンケルEナトール |
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ブランド名 | 漢方セラピー | 漢方セラピー | DHC漢方 | 山本漢方製薬 | DHC | ファンケル | ビトンハイ | 佐藤製薬 |
メーカー名 | クラシエ薬品 | クラシエ薬品 | DHC | 山本漢方製薬 | DHC | ファンケル | 第一三共ヘルスケア | 佐藤製薬 |
分量 | 48錠 | 24包 | 270錠 | 10包 | 30日分 | 30日分 | 90包 | 60、120、240カプセル |
商品詳細 | ||||||||
手足の冷えだけでなく、体のさまざまな不調にもつながる冷え性。
「体質だし仕方ない」と諦めず、今年こそ冷え性の改善を目指してみてはいかがでしょうか。
生活習慣や症状をよく見極めて、専門家に相談しながら、自分に合った漢方やサプリメント、ビタミン剤を見つけましょう。
<掲載商品はedimo編集部が実際に連絡を行い、コンタクトが取れたメーカーのものだけに限定しています。※一部国内プレスリリースでの確認>