働き盛りの30代、毎日仕事に追われていると、ついつい食事もおろそかになりがち。
健康診断で「コレステロール値が高いですね」と指摘されたことはないですか?
コレステロール値が高いとさまざまな健康リスクを招く可能性があるため、注意が必要です。
今回は、コレステロール値が高くなるメカニズムや改善方法などについて、大妻女子大学大学院教授の青江誠一郎先生に解説していただきます。
併せて、edimo編集部おすすめの悪玉コレステロール対策サプリメントも紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
大学教授
青江誠一郎
学内
・大妻女子大学大学院人間文化研究科人間生活科学専攻教授
・大妻女子大学家政学部食物学科教授
学外
・日本食物繊維学会 理事長
・日本肥満学会 評議員
・日本酪農科学会 常務理事
・日本栄養改善学会 評議員
・日本栄養・食糧学会 評議員
目次
コレステロールとは脂質の一種で、生命を維持するうえで必要不可欠なもの。
主な役割は以下の通りです。
・体を構成する細胞膜の形成
・体の各部への情報伝達を担う神経細胞や脳の構成成分(体内コレステロールの1/4)
・副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンの材料
・消化を助ける胆汁酸の材料
コレステロールは普段の食事から摂取しているイメージが強いですが、実は食事から直接摂取されるのはたったの3割程度。
残りの7割は肝臓で合成されています。
コレステロールには、「HDLコレステロール」と「LDLコレステロール」の2種類があります。
<HDLコレステロール>
余分なコレステロールを回収して肝臓に戻します。
HDLコレステロール値が高い人は心筋梗塞などのリスクが低いという研究結果から、「善玉コレステロール」とも呼ばれています。
<LDLコレステロール>
肝臓で合成されたコレステロールを全身に運びます。
LDLコレステロール値の高い人は心筋梗塞などのリスクが高いという研究結果から、「悪玉コレステロール」とも呼ばれています。
ただし、善玉・悪玉といった呼び方は、あくまであだ名のようなもの。
悪玉と呼ばれるLDLコレステロールも生命の維持には不可欠です。
注意すべきは、量が増え過ぎてしまうこと。
正常な範囲を超えると、やはり健康リスクは高まる傾向にあります。
こうした健康リスクを軽減するには、コレステロールの生成と回収のバランスを保ち、善玉と悪玉の量(L/H比)を整えることが重要と考えられています。
健康診断などで「コレステロール値が高いですね」と指摘される場合、悪玉コレステロールの数値が高いことを指しています。
悪玉コレステロールが増える主な要因には、以下が考えられます。
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸などの脂質を過剰摂取すると、コレステロールの合成量が増え過ぎてしまいます。
飽和脂肪酸は肉類の脂や乳製品に多く含まれます。従って、鶏皮、豚バラ、牛カルビ、霜降り肉、レバー、ウインナー、生クリーム、チーズなどを食べ過ぎると過剰摂取につながりやすいです。
また、トランス脂肪酸はマーガリンやファストスプレッド、ショートニングなど油脂加工したものや、それらが原材料のパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などに多く含まれています。
肥満には「皮下脂肪型肥満」と「内臓脂肪型肥満」の2種類があり、特に内蔵脂肪型肥満は血中の中性脂肪が常に高い状態(高中性脂肪血症)を招きやすいです。
そのため善玉コレステロールの減少と、悪玉コレステロールの増加を引き起こすリスクがあります。
運動不足は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回りやすく、肥満につながります。
前述のとおり、肥満は悪玉コレステロールの上昇を招きます。
喫煙には善玉コレステロールを減らす上に酸化作用が強いため、悪玉コレステロールの中でも悪質とされる「酸化悪玉(LDL)コレステロール」を増やしてしまうと考えられています。
ストレスがたまると、ストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリンの分泌が盛んになります。
これらのホルモンは合成時にコレステロールを必要とする上、血中の中性脂肪を上昇させる作用もあるため、血中の悪玉コレステロールが増加します。
また、ストレスが原因で生活が乱れることも多く、悪玉コレステロール上昇を招くことにつながります。
上記のほか、性別や生まれつきの体質なども悪玉コレステロールの増加と関係します。
悪玉コレステロール値を下げるには、生活習慣の見直しがポイントとなります。
脂質、特に飽和脂肪酸とトランス脂肪酸を取り過ぎないよう、食事の内容に気を付けましょう。
ちなみに厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020)」において、飽和脂肪酸の摂取量は、総エネルギー摂取量の7%(摂取カロリー1900kcal/日の人でおよそ14g/日程度)以下に、トランス脂肪酸の摂取量は、総エネルギー摂取量の1%(1900kcal/日の人でおよそ2g/日程度)未満に抑えることを推奨しています。
具体的には、おかずは肉類ばかりでなく魚介類もバランスよく取り入れる、唐揚げを食べるならモモ肉よりムネ肉を、フライを食べるならとんかつよりアジフライを選ぶなど、できるだけ脂質の低い内容に見直しましょう。
コレステロールや胆汁酸を排出してくれる食物繊維を積極的に摂取するのもおすすめです。
調理する際はオリーブオイルのような良質な植物油を使うのもよいでしょう。
また、脂質や糖質が多い菓子類やファストフードばかりの食生活も、コレステロールの合成促進につながります。
3食規則正しく食べ、間食や夜食は控えることが大切です。
肥満予防に定期的な運動を取り入れましょう。
定期的な運動はコレステロールを消費しやすい体づくりにもつながります。
特に、ウォーキングや水泳などの有酸素運動がおすすめ。
1日30分以上を、少なくとも週に3日行うことが望ましいとされています。
1日の中で短時間の運動を数回に分けて、合計30分以上の運動にすると続けやすいかもしれませんね。
喫煙や脂質異常症は動脈硬化を引き起こす危険因子です。
脂質異常症の方が喫煙すると、動脈硬化を引き起こす可能性はさらに高くなります。
この事実を肝に銘じ、ぜひ禁煙に取り組みましょう。
近年では、悪玉コレステロール対策に有効とされる成分が報告されています。
これらは普段の食事からでも摂取できますが、十分な量をしっかり摂取するにはサプリメントを利用するのもおすすめです。
悪玉コレステロール対策には以下の成分が有効と考えられています。
サプリメントを選ぶ場合、それらが含まれているものを選びましょう。
植物ステロールには腸からのコレステロールの取り込みを阻害する働きがあります。
大麦やオーツ麦などの穀物に含まれる食物繊維(β‐グルカン)は、コレステロールや胆汁酸を絡めとり、その排出を助けます。
紅麹には肝臓でコレステロールの合成を直接抑える働きがあります。
そのほかにも、サバ・イワシなどに含まれるEPAは中性脂肪の上昇を抑制する作用があるため、中性脂肪の上昇に伴う悪玉コレステロールの上昇を抑える効果が期待できます。
これらのうち、コレステロールの合成を直接抑える作用のある紅麹は、比較的早くに効果が得られると考えられています。
できるだけ早く効果を実感したい人におすすめの成分と言えるでしょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
悪玉コレステロールを下げる働きがある「米紅麹ポリケチド」を含む、小林製薬独自の紅麹菌株を使用。
自社オリジナル原料として開発された「コメバイオ紅麹」を国内工場にて製造しています。
「米紅麹ポリケチド」が機能性関与成分として届け出されている、機能性表示食品です。
ここがおすすめ
・自社オリジナル原料として開発された「コメバイオ紅麹」を国内工場にて製造
・使用されている紅麹菌株は、有害物質「シトリニン」を産生しないと言われている
【メーカー名】小林製薬
【ブランド名】小林製薬
【商品名】紅麹コレステヘルプ
【機能性関与成分】米紅麹ポリケチド2mg(1日3粒あたり)
【内容量】60粒
生の紅麹と比較して、紅麹を20倍に濃縮したエキスを配合。
血液をサラサラにする効果が期待できる紅麹特有成分「モナコリンK」を豊富に含み、1日1粒で十分な量が手軽に摂取できます。
メーカーホームページから医薬品やほかの健康食品との飲み合わせなども相談できるのも安心。
ここがおすすめ
・血液をサラサラにする効果が期待できる紅麹特有成分「モナコリンK」が豊富
・メーカーホームページから医薬品やほかの健康食品との飲み合わせなども相談OK
【メーカー名】DHC
【ブランド名】DHC
【商品名】濃縮紅麹
【機能性関与成分】モナコリンK2.7mg(1日1粒あたり)
【内容量】30粒
コレステロールの合成を抑制する「紅麹ポリケチド」に加え、「りんご由来プロシアニジン」でコレステロールを体外へ排出することを促します。
摂取開始から4週間で、高めのLDL(悪玉)コレステロールを下げる効果を確認している機能性表示食品です。
1日の摂取量はたったの2錠。飲みやすいのもうれしいですね。
ここがおすすめ
・紅麹ポリケチド・りんご由来プロシアニジンを複合的に配合
・1日の摂取量は2錠と飲みやすい
【メーカー名】ファンケル
【ブランド名】ファンケル
【商品名】高めのLDL(悪玉)コレステロールを下げるコレステサポート
【機能性関与成分】紅麹ポリケチド(2mg)、りんご由来プロシアニジン(27mg)
【内容量】30日分(60粒)
古来の伝統製法で100%自然素材から作られたグンゼ紅麹を配合。
モナコリンK、アミノ酸(GABA)、各種ビタミン、消化酵素、コエンザイムQ10などが豊富に含まれています。
しかも、紅麹の働きをサポートするよう、EPA、緑茶カテキン、大豆イソフラボン、ミネラルなども配合されており、多方面から健康と美容にアプローチ。
ここがおすすめ
・モナコリンKを豊富に含む、古来の伝統製法で作られたグンゼ紅麹を使用
・紅麹の働きをサポートする、EPA、緑茶カテキン、大豆イソフラボン、ミネラルも配合
【メーカー名】トレゾア
【ブランド名】トレゾア
【商品名】紅麹モナコリンEX粒
【機能性関与成分】モナコリンK3.6~4mg(1日4粒あたり)
【内容量】120粒
伝統食材である国産の紅麹のほか、イワシから抽出し高度に精製したEPA、DHAを配合。
揚げ物やこってりした料理が続いたときも、血液をサラサラに整えてくれます。
柔らかく飲みやすい植物性カプセルなので、継続しやすいのもポイント。
1日の必要量が個包装されているので、出張や旅行にも携帯しやすいです。
ここがおすすめ
・紅麹とイワシから抽出し、高度に精製されたEPA、DHAを配合
・1日分が個包装されているので、出張や旅行にも必要なだけ持ち運びやすい
【メーカー名】日本水産
【ブランド名】ニッスイ
【商品名】海の元気 伝統紅麹+EPA
【機能性関与成分】紅麹末200mg(1日7粒あたり)
【内容量】210粒
紅麹・生姜麹・麹菌発酵大豆の3種の麹に、7種の穀物麹や普段の食事では摂取しにくい酵素を225種も配合。
しかも、48度以下の非加熱処理をした生酵素なので、酵素本来の力を残らず摂取することができます。
ここがおすすめ
・紅麹・生姜麹・麹菌発酵大豆の3種の麹や7種の穀物麹を配合
・普段の食事で摂取しにくい生酵素を225種も摂れる
【メーカー名】ディアーズ
【ブランド名】Kirei
【商品名】穀物麹・紅麹と225種の酵素
【内容量】90粒
紅麹特有の成分「モナコリンK」を継続して摂取したい人におすすめ。
毎日続けやすい価格帯ながら、徹底した品質管理のもと製造される高品質のサプリメントです。
食品安全規格のJFS-B認定を受けた国内自社工場で製造されているので安心。
美容と健康に有効な大豆イソフラボンも配合されています。
ここがおすすめ
・高品質&低価格で安心して継続できる
・JFS-B認定を受けた国内自社工場で製造
【メーカー名】リプサ
【ブランド名】リプサ
【商品名】紅麹イソフラボン
【内容量】90カプセル
厳選した国産の優良株を使用し、国内にて固体培養法で製造された紅麹「3P-D20」を採用。
安心して摂取できます。
しかも、マイナス水素イオンを放出する天然由来の「ライフセラミックス」も配合。
ここがおすすめ
・厳選した国産の優良株を使用した紅麹「3P-D20」を採用
・活性酸素の活動抑制の効果が期待される、ライフセラミックスも配合
【メーカー名】吾妻化成
【ブランド名】ハイドリスト
【商品名】還元素材と紅麹サプリ
【機能性関与成分】紅麹麹210mg(1日3粒あたり)
【内容量】90粒
商品名 | 紅麹コレステヘルプ | 濃縮紅麹 | 高めのLDL(悪玉)コレステロールを下げるコレステサポート | 紅麹モナコリンEX粒 | 海の元気 伝統紅麹+EPA | 穀物麹・紅麹と225種の酵素 | 紅麹イソフラボン | 還元素材と紅麹サプリ |
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メーカー名 | 小林製薬 | DHC | ファンケル | トレゾア | 日本水産 | ディアーズ | リプサ | 吾妻化成 |
ブランド名 | 小林製薬 | DHC | ファンケル | トレゾア | ニッスイ | Kirei | リプサ | ハイドリスト |
機能性関与成分 | 米紅麹ポリケチド2mg(1日3粒あたり) | モナコリンK2.7mg(1日1粒あたり) | 紅麹末200mg(1日4粒あたり) | モナコリンK3.6~4mg(1日4粒あたり) | 紅麹末200mg(1日7粒あたり) | 紅麹麹210mg(1日3粒あたり) | ||
内容量 | 60粒 | 30粒 | 90粒 | 120粒 | 210粒 | 90粒 | 90カプセル | 90粒 |
商品詳細 | ||||||||
若い頃と同じつもりでも、体はじわじわと変化していきます。
コレステロール値が気になったら、早めに対策を取るのが一番。
今回紹介したコレステロール値の改善方法やサプリメントを取り入れて、少しずつ体質改善していきましょう。
<掲載商品はedimo編集部が実際に連絡を行い、コンタクトが取れたメーカーのものだけに限定しています。※一部国内プレスリリースでの確認>