初めて犬を飼う場合、「トイレのしつけはどうしたらいいの?」「散歩のトイレマナーは?」といったことが心配な人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、犬のトイレトレーニングの効果的な方法や、外出時のマナーなどについて、「ほめほめドッグトレーナー」由香さんへの取材をもとに解説。
あわせて、edimo編集部おすすめの「うんち袋」も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
ほめほめドッグトレーナー
塩見 由香
犬の保育園・しつけ方教室「ほめほめホーム」代表。
外資系通信会社に勤務しながら、2011年からさまざまなドッグトレーニングを学び、2014年に週末のみの訪問トレーニング「More Fun!」を開業。
2016年、犬の保育園・しつけ方教室「ほめほめホーム」(横浜市)をオープンするため会社を退職。以来、犬と飼い主の幸せな関係を築き、捨てる人、捨てられる犬をなくすため、犬の生活ニーズや学習理論に基づいた「ほめる」しつけを広めている。
「マナー良く、どこでも愛される飼い主さん&わんちゃんペアを増やしていきたいと思っています。そうすれば日本も、犬も人ももっと住みやすく、温かい社会になるはずです」。
優良家庭犬普及協会Good Citizen Test認定。
JAHA(日本動物病院協会)こいぬこねこの教育アドバイザー養成講座インターンコース修了。
犬の保育園・しつけ方教室「ほめほめホーム」
神奈川県横浜市泉区中田西4-35-23
https://homehomehome.jp.net/
目次
犬のトイレのしつけは必要です。
なぜなら犬は人間の生活マナーを知らないので、放っておくと、犬の本能や本来の習性のままに行動し、あちこちで排せつします。
そもそも犬は決まった場所で生理的な排せつをする動物ではありません。
また、においを嗅ぎ、その場所に自分のにおいをつける「マーキング」の習性もあります。
そのため、人間と犬、お互いが快適に暮らすために、トイレトレーニングをする必要があります。
トイレトレーニングは、家族に迎えたらすぐに始めることが大事です。
子犬で迎えた場合は排せつ頻度が高いのでその度に教えることができ、比較的簡単にしつけられます。
保護犬などある程度育った犬を迎えた場合は、少し時間がかかるかもしれません。
いずれにしても、飼い主が決めた場所で犬が自然に排せつを始めるということはありませんので、始めにしっかり教えてあげる必要があります。
しかし、犬は学習能力が非常に高い動物です。
もともと犬は集団で狩りをしていた動物だった歴史があり、学習による状況判断を大事にします。
そのため、何度も繰り返し教えてあげることで、きちんと身に付けてくれます。
トイレトレーニングに必要なアイテム、始めるタイミングや方法について解説します。
トイレトレーニングに必要なアイテムは、トイレトレーとトイレシートです。
床にトイレシートを直接敷いても構いませんが、はみ出さないように“どこまでがトイレか”を分かりやすくしてあげるため、トイレ専用サークル(囲い)を使ったり、トイレトレーを使用するのが重要です。
トイレの広さにも注意が必要です。小型犬・超小型犬でもワイドサイズ以上がおすすめ。
さらに、クレート(※)とトイレは別々に設置するのが、犬にとって快適でトイレも覚えやすい環境といえます。
※クレート…犬が入って落ち着くことができる箱形のケース
また、最初からトイレトレーで排せつさせるのは難しいかもしれません。
トイレトレーニング開始時は、サークルを使うのがおすすめです。
サークルの全面にトイレシートを敷き詰めて、柵の部分にも洗濯ばさみなどで止めます。
トイレトレーニングが進み、成功率が100%になってからトイレトレーに移行しましょう。
トイレを設置する場所は、犬が寝る場所・休む場所から離れたところが良いでしょう。
クレートは、トイレと離して設置します。
リビングの一角など、家族がいるところと同じ空間に置いてあげましょう。
例えばリビング内にクレートを設置するなら、その反対側にトイレを設置するといった具合です。
理由は、犬は清潔を好む動物だからです。
人間もそうですが、寝る場所の隣がトイレだったら不快ですよね。
また、不衛生だと感染症も気になります。
もう一つ、生存本能にも関係があります。
本来自然界では、自分がふん尿などで汚れていると、においで敵に見つかってしまうということがあるのです。
実際、寝る場所とトイレを離していないことが、うまくトイレトレーニングを進められない原因になっているケースは多いです。
例えば、ケージ内でトイレトレーとベッドを隣り合わせに設置した場合、犬は仕方がないのでケージ内のトイレトレーに排せつしますが、室内フリーにした途端、好きな場所に排せつしてしまうことがあります。
これも、不快感が理由だと考えられます。
なお、トイレの失敗を叱っていると、ソファーの影やテーブルの下など薄暗い場所に隠れて排せつするようになるので注意しましょう。
トイレトレーニングは次のような流れでスタートしましょう。
1.犬を迎える前にトイレの場所を決め、環境を整えておきましょう。
2.犬を迎えたら、すぐにトイレやクレート(自分の部屋)の場所を教えます。
3. 時間を決めて、定期的にトイレへ連れていくようにしましょう。
常にフリーにしておくとあちこちで排せつしてしまうので、基本はクレートの中で落ち着いて過ごさせるようにします。
仕事などで一日留守番させる場合は、サークルの両端にトイレとクレートを設置しておきましょう。
生後2~3ヶ月くらいの子犬で迎えた場合、2~3時間おきにトイレに誘うのがおすすめ。
この際、食べ物を手に持ってトイレまで歩かせてください。
途中で排せつしそうになった場合はサッと抱きかかえて連れていきましょう。
【監修者】ほめほめドッグトレーナー塩見 由香のコメント
うんちはトイレに流し、トイレシートは捨てます。
基本は燃えるごみですが、自治体のルールに従って廃棄します。
またトイレシートは毎回、換えてあげましょう。
においも気になりますし、なにより不衛生です。
「トイレシートの一部にしかしてないからもったいない」という人もいますが、その場合は使用部分をカットし、未使用の部分を使うのもおすすめです。
行動管理と監視をしっかり行うことです。
特にフリーにさせておく時間は、目を離さないようにします。
子犬の場合は排せつ回数が多いので、トイレを覚えるまではしっかり見守りましょう。
見ることができない時は、クレートで待機させます。
失敗がゼロにならないと悪習慣がなくなりません。
気をつけて根気よくトイレトレーニングを続けていけば、子犬の場合は特に学習が早いので、おおむね1~2ヵ月程度で完了します。
トイレトレーニング中は大変ですが、犬はもちろん、飼い主も愛犬のルーティンが分かってくるので、この期間は頑張りましょう。
散歩中や旅先など、家の外でのトイレマナーはどのように考えるべきでしょうか。
犬というより飼い主側が守るべきマナーとして、他人の敷地はもちろん、人の迷惑になる場所には立ち入らないことが大事です。
公道・公園なども、犬の散歩が許可されているかどうか、あらかじめチェックしておきましょう。
できるだけ、散歩前に家のトイレでさせるのが望ましいでしょう。
散歩中の排せつは、うんちは袋に入れて持ち帰り、おしっこは水をかけるなど、周囲への配慮をお忘れなく。
また犬はマーキングという習性があり、どこでもにおいを嗅いで排せつしようとします。
そのため、他人の迷惑になる場所では、においを嗅がせないようにすることも必要です。
万が一、そういった場所に立ち入ってしまい、においを嗅ぎそうになったら、対象物と犬の間に割り込んでフードやおやつを嗅がせ、別の場所まで誘導します。
トイレシートを1/4程度に小さくカットして持っていくと活躍します。
散歩中に少しゆるめのうんちをしてしまった場合、袋に入れるだけではきれいにならないこともあります。
ティッシュやトイレットペーパーでは破れやすいので、カットしたトイレシートで拭くとよいでしょう。
うんち袋には、スーパーの袋などを再利用するのも良いですが、最近はさまざまなアイテムも販売されています。
予算や用途に合わせて選びましょう。
・においを防いでくれる
「持ち帰る際、におわないようにしたい」という場合は、においを防いでくれるタイプのうんち袋を選びましょう。
・中身が見えないタイプ
「外から見えるのが気になる」という場合は、中身が見えない黒い袋や、模様やカラーリングが施されたものを選びましょう。
・処理が簡単
「処理を簡単にしたい」という場合は、うんちと一緒にトイレに流せる仕様になった袋を選びましょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
特殊フィルムを使用しており、防臭力に優れています。
うんちを入れた後に鼻を近づけてもほとんど臭いを感じないほどで、処理後にバッグなどに入れて移動する際にも安心です。
袋には可愛いワンちゃんのイラスト付きで、毎日のお散歩が楽しくなりそう。
国内製造。
おすすめポイント
・防臭力にすぐれた特殊フィルムを使用
・袋にはワンちゃんのイラスト付き
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
年齢・性別非公開
外出先で持ち帰る用に購入しました。
ニオイを遮断してくれるのは良さそうなので少し高かったですが120枚も入ってるので許容範囲内です。
お出かけの時は常に常備しようと思います。
【メーカー名】クリエイティブヨーコ
【ブランド名】ペットパラダイス
【商品名】ペット用エチケット袋
【内容量】20枚入/120枚入
ポリ袋と紙袋の二重構造で、内側のポリ袋に手をつっこみ、外側の紙袋でうんちをつかんでひっくり返す仕組み。
うんちを包んだ紙袋はトイレに流せるため、処理が簡単です。
開き口に段差がついており、袋が開きやすく紙袋が落ちにくいので、うんちを取る作業もスムーズに。
ポリ袋が長いので結びやすいのもポイントです。
気になる臭いを軽減してくれる香りつき。
おすすめポイント
・紙袋をトイレに流せて処理が簡単
・香りつきで気になる臭いを軽減
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・男性
香りが付いているので、ウンチの臭いが抑えられて良い。
30代・女性
色々なものを使ったけど、これが一番。ビニールが開きやすくて香りが付いているところがお気に入りです。
40代・女性
冬場は手が乾燥して袋が開かないから犬の鼻の水分を指につけて開けてたけど、これは袋に段差があるので便利
40代・女性
前使っていたのは、うんちを取ろうとしたら紙が落ちてしまってそのまま風に飛ばされて困ってたけど、これは落ちないようにくっついているから助かる。
【メーカー名】シーズイシハラ
【ブランド名】クリーンワン
【商品名】おさんぽエチケットパック
【内容量】100枚
袋に手をいれてうんちをつかみ、クルッと裏返すだけ。
スコップが不要なので、散歩の際の荷物を減らすことができます。
うんちを包んだ紙ごとトイレに流せるため、帰宅後の処理も簡単。
安心の日本製で、JSPCA(公益財団法人 日本動物愛護協会)推奨品として指定されたアイテムです。
おすすめポイント
・袋に手を入れて裏返すだけ、包んだ紙はトイレに流してOK
・JSPCA(公益財団法人 日本動物愛護協会)推奨品
【メーカー名】フェニックス・アインツェル
【ブランド名】フェニックス・アインツェル
【商品名】ペット用ウンチ処理袋ポイ太くん
【内容量】20枚/100枚/200枚
袋を手袋のように手にはめて、うんちをつかみ取ることができます。
厚手で漏れにくいのがポイント。
持ち運びしやすいロールタイプ。ロールの資材は再利用できる素材で作られており、環境にも配慮した製品です。
無香料とラベンダーの香り付きの2タイプを展開。
おすすめポイント
・袋が厚手で漏れにくい
・持ち運びしやすいロールタイプ
【メーカー名】Pharocadia(正規代理店)
【ブランド名】アース レイテッド
【商品名】ペット用エチケット袋
【内容量】120枚入
NY発祥ブランドのアイテムです。
袋は厚くて耐久性があり、持ち運びしやすいロールタイプ。
ミシン目がついているので、1枚ずつ簡単に引き離すことができます。
ブルー・レッド・オレンジといった多彩な色が揃うので、日によってカラーを選ぶのも楽しいかもしれません。
環境に還元されやすいエコプラスチックが使われています。
おすすめポイント
・NY発祥ブランドのアイテム
・カラフルで楽しい色が揃う
【メーカー名】H&K(正規代理店)
【ブランド名】Best Pet Supplies
【商品名】Dog Poop Bags
【内容量】240枚
商品名 | ペット用エチケット袋 | おさんぽエチケットパック | ペット用ウンチ処理袋ポイ太くん | ペット用エチケット袋 | Dog Poop Bags |
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メーカー名 | クリエイティブヨーコ | シーズイシハラ | フェニックス・アインツェル | Pharocadia(正規代理店) | H&K(正規代理店) |
ブランド名 | ペットパラダイス | クリーンワン | フェニックス・アインツェル | アース レイテッド | Best Pet Supplies |
内容量 | 20枚入/120枚入 | 100枚 | 200枚 | 120枚入 | 240枚 |
商品詳細 | |||||
犬のトイレトレーニングは、最初が肝心です。
愛犬がおうちでトイレを上手にできるよう、迎えた時から飼い主がしっかりと見守り、根気よく教えてあげましょう。
また、散歩中のトイレやマーキング、お掃除のマナーについても、飼い主の準備や心掛けが大切。
他人の迷惑にならないように気をつけて、毎日楽しく散歩を続けたいですね。
トイレをさせる際は、「ワンツーワンツー」「おしっこ・おしっこ」など、いつも決まったかけ声をかけてあげます。
うまくできたら褒めて、ご褒美(食べ物)をあげます。
また、トイレ以外で排せつしてしまうなど失敗した場合も、怒ったり騒いだりしないことが大事です。
たとえ怒っていなくても「きゃー!」などと声を上げて慌ててしまうと、犬は「飼い主の気を引くことができた」と、誤った学習をしてしまうことがあります。
失敗した場合も冷静に抱っこして一旦クレートに入れ、その後に掃除します。