紫外線は、過度に浴びてしまうと肌にさまざまな悪影響を及ぼすといわれています。
日焼け対策というと、以前は女性が行うイメージでしたが、近年は、メンズコスメなども普及し、日焼け止めやUVケアを取り入れる男性も増えているようです。
そこで今回は、WITH BEAUTY CLINIC院長の寺村幸さんに、日焼け止めの種類や選び方、塗り方など、男性の日焼け対策について教えていただきました。
あわせて、「サンカット®」「SHISEIDO MEN」「メンズビオレ」など、edimo編集部がピックアップしたおすすめの男性用日焼け止め8選も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
医師
寺村 幸
WITH BEAUTY CLINIC 院長。
2009年に藤田医科大学医学部を卒業後、大学病院、総合病院で外科・乳腺外科の臨床経験を積み、2015年、都内の皮膚科に入職。一般皮膚科診療に加え、レーザー治療、注入治療などの美容医療全般を学び、美容皮膚科医としての経験を積む。2017年より現職。
WITH BEAUTY CLINIC
https://beauty.with-clinic.jp
目次
紫外線は、女性にも男性にも同じように降り注ぎます。
男性も、夏のレジャーや屋外でのスポーツ時はもちろん、通勤や散歩などの際には日焼け止めで肌を守ることが大切です。
日焼けの原因となる紫外線は、主にUVAとUVBの2種類。
UVAは、エネルギーは小さいものの量が多く、肌の奥深くまで影響を与えるのに対し、UVBはエネルギーが大きく、主に肌の表面に強いダメージを与えるとされています。
これらの紫外線を多く浴びると、皮膚を守ろうとして肌の内部でメラニンが大量に作られ、肌の色が濃くなります。
これが日焼けの仕組みです。
適度に浴びることによって、体内にビタミンDが生成され、骨が丈夫になるというメリットがある紫外線。
ただその一方で、過度に浴びてしまうとさまざまな肌トラブルにつながる可能性があります。
先述のように、紫外線を浴びると肌を守るためにメラニンが生成されます。
すぐに適切なケアをしなければ、増えたメラニンがうまく排出されずに肌の奥に蓄積。
これがシミの原因になります。
波長の長い紫外線UVAは、肌の奥深くの真皮にまで到達し、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを壊してしまいます。
その結果、しわやたるみを引き起こす可能性があります。
肌になるべく負担をかけずに日焼けによるダメージを防ぐために、次のような順番で対策を取り入れていきましょう。
ライフスタイルなどに応じて、うまく組み合わせるとより効果的です。
それと同時に、生活習慣の見直しも必要です。
紫外線の強い午前10時から午後2時の外出はできるだけ控え、外では日陰を歩くようにすること。
食事は、ビタミンA・C・Eやポリフェノール、αカロテン、リコピンといった抗酸化物質を含む、色の濃い野菜を積極的に取るようにしましょう。
補助的に、それらの成分を含むサプリメントをプラスする方法もあります。
UVカット機能を備えたパーカーやカーディガンなどは、羽織るだけで紫外線対策が可能。
運転時には、アームカバーがおすすめです。
髪や頭皮だけでなく、顔や首などを紫外線から守ってくれる帽子。
つばの長いキャップタイプや、横や後ろからの日差しも遮るハットタイプなど、使うシーンなどに合わせて選びましょう。
折り畳んでかばんに入れられるものやUVカット仕様の帽子が人気です。
近年は日傘を持つ男性も増加し、大きさや素材、機能など、さまざまなタイプのメンズ用日傘が登場。
折り畳みタイプをかばんに入れておくと安心です。
目に強い紫外線が当たると、白内障などの病気のリスクが高まるだけでなく、メラニンの生成が促されて肌の日焼けにつながります。
外出時にはUVカット機能のあるサングラスやメガネを上手に使って、紫外線から目を守りましょう。
ドラッグストアや病院などで、さまざまなタイプの日焼け止めが販売されています。
目的や肌質などに合わせて選んで、正しく使うことが大切です。
日焼け止めはどのように選んだらいいのでしょうか。
3つのポイントを紹介します。
日焼け止めには、紫外線をカットする指標としてSPF値とPA値の2つが表示されています。
短時間で赤みや炎症を起こさせる紫外線UVBの予防効果について、肌を日焼けから守ってくれる持続性を示すもの。
数値は「1~50+」まであり、SPF1は約20分に相当。数字が大きいほど防御効果が長く続きます。
肌の真皮まで届く紫外線UVAをどの程度防止できるかを示したもの。
「+~++++」の4段階あり、+の数が多いほど効果が高くなります。
ただし、防御効果が高いからとSPF値やPA値の高い日焼け止めを使い続けると肌に負担がかかってしまいます。
通勤や通学のみなら「SPF20~30・PA+++」、炎天下でマリンスポーツをする場合は「SPF50・PA++++」というように、状況に応じて使い分けをしましょう。
日焼け止めには、紫外線吸収剤を使ったものと、紫外線散乱剤を使ったものがあります。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収してから熱などのエネルギーに変換して放出することで肌を守るため、敏感肌の人などには刺激になる可能性があります。
一方、紫外線散乱剤は、肌に届いた紫外線を反射することで肌へのダメージを軽減。
肌への負担が少なく、敏感肌の人や子どもなどにおすすめです。
一般的に男性は女性よりも皮脂量が多く汗をかきやすいため、男性用としては、ウォータープルーフ仕様でさっぱりとした使用感の日焼け止めが多く販売されています。
さまざまなタイプやテクスチャーがあり、好みに合わせて選ぶことができます。
保湿力が高く、肌の乾燥を防ぎながら紫外線をブロック。
汗や水にも比較的強いため、レジャーなどしっかりと日焼け止めをしたい場合に適しています。
ただし、皮脂が多い男性はニキビが悪化することがあるため、クリームタイプを選ぶ際は「ノンコメドジェニック」と記載されているものがおすすめです。
さっぱりとしたテクスチャーで、脂性肌の人やべたつきが苦手な人におすすめ。
白浮きしにくいのも特徴です。
ただ、クリームタイプなどに比べて汗に弱いため、こまめに塗り直す必要があります。
また、ジェルなどの伸びの良いものはアルコール含有量が多いことがあり、肌の弱い方は刺激を感じるため注意が必要です。
吹きかけるだけで、広い範囲にすばやく塗布できるところがメリット。
クリームタイプなどに比べ、塗り直しが難しい場面でも気軽に使えます。
ただ、塗りムラができやすいため、吹きかけたあとは手でなじませるようにしましょう。
首や腕など、部分的にしっかり塗ることが可能。
手が汚れないため、外出先などでの塗り直しにも便利です。
肌に優しく、自然な仕上がりが特徴。
汗に弱い傾向があるため、クリームタイプなどと併用し、こまめに塗り直しをすると日焼け止め効果がアップします。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
解説内容をもとに、目的別に日焼け止めのタイプをまとめました。
・素早く手軽に日焼け対策をしたい人におすすめの「スプレータイプ」
・自然な仕上がりを目指したい人におすすめの「パウダリータイプ」
・細かい部分もしっかり対策したい人におすすめの「スティックタイプ」
・日焼け対策しながら保湿もしておきたい人には「クリームタイプ」「乳液タイプ」
・さっぱり、べとつかない日焼け止めを探している人には「ジェルタイプ」
塗りにくい部分もシュッとスプレーするだけで、ムラなくUVカット。
髪や頭皮にも使用できます。
ベビーパウダーを配合しているため、汗をかいたり重ね付けをしたりしても、さらさらの心地よさが続きます。
ヒアルロン酸などの保湿成分と10種の植物エキスで、紫外線による乾燥ダメージをケア。
さらにアレルガード機能で、花粉やちり、ほこり、PM2.5などの環境ストレスから肌を守ってくれます。
おすすめポイント
・シュッとスプレーするだけで、塗りにくい部分もムラなくUVカット
・ベビーパウダー配合で、さらさらの心地よさが長時間続く
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・男性
スプレーだから塗り直しも楽だし、男女問わず使えるのでとても便利です。
20代・女性
白くならないので、髪や頭皮の日焼け防止にも使えて良いです。
20代・女性
持っている日焼け止めのなかでダントツで手軽!朝時間がない時も大活躍です。
気になるテカリを長時間防いで、さらさらの肌をキープ。
毛穴をぼかして、肌を自然にトーンアップしてくれます。
高い日焼け止め効果も魅力。
白浮きしないため、使うシーンを選びません。
敏感肌にも優しいアルコールフリー。
手のひらサイズで携帯しやすく、鏡とパフ付きのため、外出先やオフィスなどで手早く塗り直しが可能です。
おすすめポイント
・長時間テカリを防いでさらさらの肌が続くUVカットパウダー
・鏡とパフ付きの手のひらサイズで、外出先やオフィスなどでの塗り直しに便利
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・男性
日焼け止めってクリームもパウダーも白くなるのばっかりで避けてきてたけど、日焼け肌の自分でも問題なく使えた!つけた瞬間にサラッサラ。眉間が特にテカるのが悩みなんやけど、自分の場合はマスクのときにデコだけつけるとテカリもマスク焼けも同時にカバーできて良きやった!パウダー単品で使うときは洗顔料で落とせるのと、パラベンリーってところが個人的に激押しポイント。
40代・男性
パウダーをつけると途端に乾燥するワタクシですが、これは気になりませんでした。SPF50+ PA++++(実はコレかなり重要)。メイク後にコレ叩けばマスク汚れが気にならない。白浮きしない!さらに毛穴がぼかされていい感じ。気軽に持ち歩いてささっとテカリを隠す。デキる男はスマートにテカリを隠す。
20代・女性
メンズ用だけど女性も使えるフェイスパウダー。ジェンダーレスなシンプルなデザイン!透明タイプでナチュラルだけど、しっかりテカリを抑えてくれました。サラサラですごい軽いつけ心地。鏡がついているしUVカット効果もあるので、お直しついでに紫外線対策もできるので持ち歩きにもおすすめ!セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸の3つの保湿成分でスキンケア効果もあるよ。付属のパフもふわふわで気持ちよかったです。
手を汚さず、肌に直接塗ることができるスティックタイプの日焼け止め。
携帯しやすいため、気がついたときにすぐ使うことが可能。
高いウォータープルーフ効果で汗や皮脂に強く、紫外線から肌を守ります。
さらに、熱や汗、水によって防御膜がより強くなるテクノロジーも搭載。
乾燥や空気中のちり、ホコリといった環境ダメージからも肌を保護して健やかに保ちます。
おすすめポイント
・肌に直接塗ることができるスティックタイプで携帯にも便利
・乾燥や空気中のちり、ホコリといった環境ダメージからも保護
肌色補正と日焼け止めの両方をひと塗りでかなえるUVカット機能付きBBクリーム。
マルチカバーパウダー配合で、ニキビ跡や毛穴、クマ、テカリといった肌の悩みを自然にカバー。
さらに、日やけによるシミ、そばかすを防ぐ効果も期待できます。
ヒアルロン酸などの保湿成分や、テカリ防止成分も配合。
さらに皮脂吸着成分によって、マスクに色が付きにくくなっているところも魅力です。
おすすめポイント
・ひと塗りで肌色補正とUVカットが可能
・マスクに色が付きにくい皮脂吸着成分配合
強烈な紫外線までしっかりカットする効果が期待されているため、炎天下での競技やレジャーなどにぴったり。
汗を大量にかいても落ちにくいウォータープルーフ仕様で、マリンスポーツにもおすすめです。
テカリやベタつきを長時間抑制する皮脂吸着成分を配合。
塗りやすい乳液タイプで、白残りしないサラっとした感触も魅力。
クールシトラスの香りが爽やかな印象です。
おすすめポイント
・高い紫外線カット効果とウォータープルーフ処方で、炎天下でのレジャーやマリンスポーツにおすすめ
・皮脂吸着成分がテカリやベタつきを長時間抑制
汗や水に強いウォータープルーフ仕様で、海や山のレジャー、屋外スポーツなど、さまざまなシーンで活躍。
独自の「三相乳化法」によって汗をかいても白くならないため、仕事の時でも気になりません。
ヒアルロン酸ナトリウムやビタミンA・C・Eといったスキンケア成分が配合されていて、紫外線や乾燥によるダメージをケア。
界面活性剤やアルコールを使わないなど6つの無添加を実現し、肌に優しい仕上がりになっています。
おすすめポイント
・汗や水に強いウォータープルーフで、屋外レジャーやスポーツ時にも安心
・スキンケア成分の配合と、6つの無添加で肌に優しい
商品名 | プロテクトUVスプレー | レヴァ フェースパウダーUV | クリアスティック UVプロテクター | ONE BB&UVクリーム | UVプロテクター | トップアスリート サンプロテクト ファイター | 日焼け止め ウォータープルーフ |
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ブランド名 | サンカット® | LEVA | SHISEIDO MEN | メンズビオレ | NIVEA MEN | アグレッシブデザイン | NULL |
メーカー名 | コーセーコスメポート | 黒龍堂 | 資生堂ジャパン | 花王 | ニベア花王 | 和光ケミカル | G.Oホールディングス |
内容量 | 60g | 3.5 g | 20g | 30g | 40ml | 62g | 40g |
タイプ | スプレー | パウダー | スティック | クリーム | 乳液 | 乳液 | ジェル |
SPF | 50+ | 50+ | 50+ | 50+ | 50+ | 50+ | 50+ |
PA | ++++ | ++++ | ++++ | ++++ | ++++ | ++++ | ++++ |
商品詳細 | |||||||
肌トラブルを防ぐため、日焼け止めは化粧水や乳液などでスキンケアをした後に塗ります。
説明書にある1回の使用量を手に取り、額や鼻の上、両頬といった高いところから塗り始め、首や耳の後ろなど全体に均一に伸ばしていきます。
効果を持続させるためには、こまめな塗り直しが重要です。
また、一日の終わりには、クレンジング剤などで日焼け止めをしっかりと落とすことも大切です。
毛穴に残ったままになると、ニキビなどの肌トラブルにつながることがあります。
うっかり日焼けをしてしまった場合は、できる限り早くアフターサンケアをしましょう。
ビタミンCなどの成分を短時間で補う美容点滴なども選択肢の一つです。
日焼けをした肌は、軽いやけどのような状態。
柔らかいタオルで氷や保冷パックを包み、ほてりや赤みなどのある部分に優しく当てるようにしましょう。
ただ、氷や保冷パックなどで同じ場所を長時間冷やし続けると、肌トラブルになる場合もあるので注意が必要です。
肌を十分に冷やしたら、日焼けによって失われた水分を補給。
日焼け直後は肌が敏感になっているため、化粧水などは強くパッティングせず、優しく押さえるようにします。
コットンに化粧水を染み込ませてパックをするのもおすすめ。
最後にクリームなどで保湿することも忘れないようにしましょう。
日焼けした後は体内のミネラルが不足しているため、ノンカフェインの麦茶や水などで水分補給を行います。
さらに、抗酸化作用があり、メラニン色素の生成を抑える効果が期待できるビタミンA・C・Eやリコピン、ポリフェノールを含む食材を意識して取るようにしましょう。
睡眠をしっかりとって、肌のターンオーバーサイクルを整えることも大切です。
気をつけているつもりでも、うっかり浴びてしまうことが多い紫外線。
過度に浴びると、しみやシワ、たるみなどにつながる可能性もあります。
そのため、男性も日焼け止めなどで日ごろから紫外線対策を行うことが大切です。
今回の記事を参考に、自分のライフスタイルに合った日焼け止めを取り入れて、トラブルの少ないきれいな肌を維持してください。