犬用腸活サプリおすすめ5選。犬のおなかにも善玉菌、悪玉菌がいるの?

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愛犬の健康は常に気にかかるもの。

特に「便秘と下痢を繰り返す」など、おなかの調子が悪いと不安ですね。

人と同様に、犬にも腸活が必要なのでしょうか。

今回は、「はる動物病院」院長・渡邉武史先生への取材・監修のもと、犬の腸内環境や乱れる原因、腸内環境の整え方、サプリメントの種類や選び方などを解説。

あわせて、edimo編集部が選んだ、犬の腸活におすすめのサプリメントも紹介します。

取材・監修協力商品紹介部分は取材・監修範囲外です

獣医師
渡邉 武史

渡邉 武史

はる動物病院 院長。獣医師、ヨーロッパ小動物歯科口腔外科認定医。
新潟県新潟市にて2018年12月開院。一般診療及び歯科歯周病外来を併設。LigaSureや拡大鏡を用いた一般手術はもちろん、動物用歯科ユニット及びデンタルセンサーを用いた歯科歯周病外来は専門的な診療であり県内外より広く患者を受け入れている。

はる動物病院
http://haru-animalhospital.com/
新潟県新潟市東区中野山7丁目4番2号

犬にも腸内フローラはある? 腸内細菌の種類と役割について

腸内フローラとは、いろいろな腸内細菌が種類ごとにまとまって腸の壁に生息している様子のことです。

花畑(フローラ)のように見えることから、「腸内フローラ」といわれます。

腸内フローラは、人と同様に犬にも存在しており、腸には多種多様な腸内細菌が住んでいます。

腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つに分けられます。

善玉菌の種類と役割

善玉菌には、ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム菌など)、乳酸菌(ラクトバチルス菌など)があり、体に有用な働きをする菌です。

悪玉菌の増殖を防いだり、腸の運動を促したりして、体の老化を防ぎます。

悪玉菌の種類と役割

悪玉菌である大腸菌(プロテオバクテリア門)、ウェルシュ菌(ファーミキューテス門)は、未消化のタンパク質を腐敗させ、毒素を生成します。

腸の働きの減弱化、免疫力の低下、老化の加速を促します。

健康な犬の腸内では、善玉菌が悪玉菌を抑える形で、腸内フローラを一定バランスに保っています

腸内環境が乱れると、愛犬にどんな症状が現れる?

腸内環境が乱れると、消化吸収機能が落ちてしまいます

すると、今まで食べられていたフードやおやつが体に合わなくなって下痢をしたり、しっかり食べているのに痩せたりします。

また、おならや口臭が臭くなることや、便秘になることもあります。

さらに、免疫力の低下によって、アレルギー症状が生じることもあるので注意が必要です。

腸内環境を知るためには、便をチェックするのが適しています

腸内環境が乱れると、便の臭いが脂っぽかったり、腐ったような臭いに変化したりすることがあります。

また、便の色、形、硬さ等、毎日の便の性状観察も、腸内環境を把握する上でとても有用です。

成犬の場合、かりんとうのような便を1日に1〜2回程度が通常です。

コロコロしている便は水分不足で便秘気味、形が崩れているのは水分が多い軟便や下痢と考えられます。

つまんで便の跡が残ったりするなら緩い便、乾いてコロコロしている場合は硬い便です。

消化不良があると黄色や白っぽくなり、消化管のどこかに出血があると血便になります。

赤い鮮血が付いている時は大腸からの出血、真っ黒い便は胃や小腸からの出血が疑われます。

どうして腸内環境が乱れるの?

犬の腸内環境が乱れる原因としては、以下のようなことが考えられます。

食生活

脂肪分や添加物の多い食餌は消化するのに負担がかかり、腸内環境にも悪影響を及ぼします。

不溶性の食物繊維を大量に摂取した場合なども便秘になります。

ストレス

腸内環境はストレスの影響を受けやすく、ストレスが多いと腸内環境に悪影響を及ぼします

自律神経やホルモンを介して脳と腸は深く関わっているため、脳の疲れ(ストレスや睡眠不足)によって、腸に不調が起こると考えられます。

運動量が少ない、散歩に行けない、遊んでもらえない、怒られるといったことは犬にとってストレスとなります。

また来客があった時や、ペットホテルに預けた後に下痢をしてしまうのも、ストレスが原因と考えられます。

運動不足

運動不足により血行が悪くなり、胃腸の動きが低下し、腸内環境のバランスが崩れます

適度な運動を取り入れることで血行が改善され、胃腸の働きも良くなるでしょう。

加齢

老化に伴い大腸の動きが悪くなります

そうすると大腸に便がとどまり、それを餌にして悪玉菌が増え、腸内環境の乱れにつながります。

愛犬にも腸活をさせたほうがいい?

犬の腸活を行うことで、以下のような改善が期待できます。

免疫力向上

腸活により善玉菌が増えると、腸の免疫細胞の力が強まり免疫力が向上すると考えられています。

腸内フローラの中には、免疫細胞の集まりである「腸管免疫」が存在します。

腸管免疫は、外から体内に侵入する細菌に対しては抗体を生み出して防御しますが、食餌に対しては免疫抑制機能が働き、栄養を取り入れるという優れた特徴があります。

消化吸収力向上

腸管免疫能が向上することにより、消化能吸収能力も向上します。

皮膚の健康

善玉菌が増えると栄養をしっかり吸収できるため、毛並みが健康になり毛ヅヤがよくなります

また、免疫細胞がしっかりと働いて炎症を抑えるなどの影響があると考えられます。

アトピー性皮膚炎の犬に乳酸菌を投与したら、痒みが減少して皮膚症状が改善したという報告(Milk Science Vol.59,No.1 2010)もあります。

消化器系の健康

腸活により善玉菌が増えると腸が弱酸性に保たれ、臭い成分や発がん物質の発生を防いだり、スムーズな排便を助けたりしてくれます。

口の中に悪玉菌や歯周病菌が多いと腸内環境も悪化します。

口の中の善玉菌を増やすことは、口臭軽減だけでなく腸内環境を整えることにもつながります

愛犬の腸活、どんなことをすれば?

愛犬の腸活を行うにあたっては、「善玉菌が優勢で悪玉菌の増殖を抑える」という状態を作り出すことが重要です。

また腸内環境を左右する生活環境、ストレス、加齢、食事などの要因を、出来るだけ良い状態にすることも大切です。

良い菌を摂取する

犬に必要なのは乳酸桿菌です。

もし犬に乳糖不耐性があると下痢をしてしまうので、牛乳やヨーグルトではなく、乳酸菌のサプリメントなどが良いかもしれません。

良い菌を育てる

腸内細菌の餌になるオリゴ糖や食物繊維が良いでしょう。

良い土壌がないと良い作物が育たないのと同じで、善玉の腸内細菌の効果を最大限発揮するには、善玉菌が育つ土壌をしっかりと作る必要があります。

また、人の場合は食生活の乱れ、加齢、睡眠時間の減少、便秘などが腸内環境を悪くするといわれていますが、犬の場合も同様で、規則正しい生活も土壌を整えるためには重要です。

良い菌の邪魔をしない

悪い口腔内細菌が多いと、その菌たちが腸の方へ移行したり、皮膚を舐めることで皮膚へ移行して皮膚炎の原因となったりしてしまいます。

歯磨きなどで口腔内のお手入れをしっかりすることも、腸内環境にとってはとても大切です。

その他

心穏やかに過ごしてストレスを減らすこともポイント。

腸は全身の神経系とつながっていて、幸福ホルモンのセロトニンも腸で作られます。

また、飲水量が減ると便が硬くなって便秘がちになるため水分補給も大切ですし、おなかが冷えると胃腸の動きが低下して腸内環境が乱れやすくなるので、冷えを防ぐ工夫もしてあげましょう。

愛犬の腸活に役立つサプリメントの選び方

犬の腸活に役立つサプリメントについて解説します。

善玉菌そのものを摂取するなら

人と同様に、プロバイオティクスを摂取するのが良いでしょう。

プロバイオティクスとは、体に有益な生きた微生物のことで、摂取することにより腸内の善玉菌を増やし、その働きを活発にして腸内環境を整えます。

善玉菌を増やすなら

上記のプロバイオティクスとともに、プロバイオティクスの栄養源となるプレバイオティクスを摂取することにより高い効果が期待できます

シンバイオティクスという考え方です。

※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。

※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。

愛犬の腸活におすすめのサプリメント5選

商品名画像詳細を見る形状内容量

25Holdings Japanperromart selection|OZLOO腸活サプリ for Dog

タブレット60粒入り(小型・中型犬用:11g/大型犬用20g)

アニマスリートバイタルパワー

粉末120g、1kg

バウムクーヘンわんこの乳酸菌

タブレット60粒

今人ドッグパラダイス|ペットの乳酸菌 腸活日和。

粉末30g

K9ナチュラルジャパンプロヴィダ|ダイジェスト-エイド+プロバイオティクス(犬猫兼用)

粉末 50g、200g

プロバイオティクスの腸活サプリメント

25Holdings Japanperromart selection|OZLOO腸活サプリ for Dog

獣医師と協同で作られた、犬の腸内細菌のバランスを整えるプロバイオティックサプリメント。

犬への健康効果が期待される腸内細菌「L.plantarum(ラクトバチルス・プランタラム)」をメインに、この菌と相性がよく相乗効果が期待できる「L.casei(ラクトバチルス・カゼイ)」の2種類を組み合わせて作られています

さらに、免疫向上をサポートする役割が期待できる「B.lactis(ビフィドバクテリウム・ラクティス) 」もプラス

免疫維持のサポート成分「β-グルカン」や抗酸化作用のある「ビタミンC」も配合されています。

形状タブレット
内容量60粒入り(小型・中型犬用:11g/大型犬用20g)
1回当たりの量1日1粒
主な原材料など微結晶セルロース、フラクトオリゴ糖、天然ブタ香料、乾燥ビフィズス菌発酵物など

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プレバイオティクスの腸活サプリメント

アニマスリートバイタルパワー

酵母菌類「バイオモス」を主体とした犬用プレバイオティクス製品です。

腸内免疫環境を改善することによって、善玉菌の働きを促進し、腸管内絨毛(じゅうもう)の発育と腸内フローラの生育を促してくれます

また、「バイオモス」との相乗効果も期待できる天然ミネラル「ミロネクトン」も配合されており、リンやカルシウムの吸収率と便性の向上を目指せます

形状粉末
内容量120g、1kg
1回当たりの量〜10kg…1.5g/〜20kg…3g/〜30kg…4g/〜40kg…5g/40kg以上…6g
主な原材料などサッカロイセス・セルビシエ乾燥酵母細胞壁、軟質多孔性古代海洋腐植質(天然ミネラル)

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シンバイオティクスの腸活サプリメント

バウムクーヘンわんこの乳酸菌

乳酸菌や善玉菌となるプロバイオティクスと、善玉菌のエサとなるプレバイオティクスを配合したサプリメントです。

腸まで届くビフィズス菌、有胞子性乳酸菌、ラブレ菌、フェリカス菌、植物性乳酸菌を配合。

さらにオリゴ糖や酵素、水溶性食物繊維、ラクトフェリンを配合し、腸内環境や免疫の健康維持に役立ちます。

犬の管理栄養士と共同開発

形状タブレット
内容量60粒
1回当たりの量5kg未満 1日2粒/5kg~10kg未満 1日3粒/10kg~15kg未満 1日4粒
以降、5kg毎に1日1粒ずつ追加
主な原材料などビフィズス菌、有胞子性乳酸菌、ラブレ菌、フェリカス菌、植物性乳酸菌、オリゴ糖、酵素、水溶性食物繊維、ラクトフェリンなど

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今人ドッグパラダイス|ペットの乳酸菌 腸活日和。

バイオジェニックス(乳酸菌生産物質PS-B1)、プロバイオティクス(乳酸菌、ビフィズス菌21種・21株)、プレバイオティクス(食物繊維、大豆オリゴ糖)という、3つの機能を兼ね備えたマルチ乳酸菌のサプリメントです。

さらに、アミノ酸19種類、ビタミン7種類、ポリフェノール17種類、核酸11種類、短鎖脂肪酸3種類、長鎖脂肪酸9種類など、全517種類もの成分を含有

形状粉末
内容量30g
1回当たりの量10kgまで:300mg程度(添付マドラー山盛り2杯)/10~20kgまで:600mg程度(添付マドラー山盛り4杯)/20㎏以上:1000㎎(1g)程度(添付マドラー山盛り7杯程度)
主な原材料などアミノ酸19種類、ビタミン7種類、ポリフェノール17種類、核酸11種類、短鎖脂肪酸3種類、長鎖脂肪酸9種類など

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K9ナチュラルジャパンプロヴィダ|ダイジェスト-エイド+プロバイオティクス(犬猫兼用)

プレバイオティクスとプロバイオティクスにより、犬や猫の消化器系の健康をサポートするサプリメントです。

腸の機能低下や消化不良、肛門腺に問題がある場合におすすめ

水溶性と不溶性のバランスが良い食物繊維などを豊富に含む、アマニの実を使用

腸内環境の改善に必要な短鎖脂肪酸の生成を促します。

形状粉末
内容量 50g、200g
1回当たりの量犬・猫 体重 5kg 以下:0.5杯(約2.5g)/犬・猫 体重 5~10kg:1杯(約5g)/犬 体重 10~20kg :1.5杯(約7.5g)/犬 体重 20kg 以上 :2杯(約10g)
主な原材料などアマニの実、フラクトオリゴ糖、プロテキシン社のプロバイオティクス (アシドフィルス菌、デルブリュッキ菌など

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サプリメントを続ける目安や、食生活で気を付けるべきこと

腸内環境は、犬によっては年単位、1〜2年かけて徐々に改善していく場合もあるので、サプリメントによる腸活は、まずは3カ月くらいから、ゆっくり取り組んでいくのが良いでしょう。

食生活では、出来るだけ善玉菌を増やし、減らさないようにすることが望ましいといえます。

善玉菌を多く含む食材(プロバイオティクス)としては、無糖ヨーグルト、納豆やチーズがあり、善玉菌の餌になる食材(プレバイオティクス)としては根菜類、とうもろこし、りんご、バナナなどがあります。

摂取した善玉菌全てがすぐに腸で活躍するわけではなく、ほとんどは消化の過程で死滅してしまいます

死滅した善玉菌は腸内の善玉菌の餌となるので、摂取することで善玉菌の働きのサポートをすることはできますが、すぐに善玉菌が増えるわけではありません。

善玉菌を含む食材やその餌となる食材はなるべく毎日摂り続けることが大切です。

また、腸活を意識した食事として、納豆などの発酵食品や食物繊維が豊富なキノコや海藻、根菜類もおすすめです。

最近は、腸内環境を整えることに配慮したドッグフードもあるので、それらを選択するのも良いでしょう。

まとめ

人と同様に犬にも腸内フローラがあり、腸にはさまざまな腸内細菌が存在します。

腸内環境が乱れることで消化機能が低下し、下痢や便秘、口臭の変化など、さまざまなトラブルを引き起こします。

サプリメントなどによる食生活の工夫やストレスの軽減など、腸活を行うことで愛犬の健康を守りましょう。

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