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ペットを飼い始めたばかりで、毎日楽しくて癒されるけれど、気になるのは豪雨や地震などの災害。
ここ数年、災害の発生頻度が高まっていることが気がかりという人も多いのでは?
ペットと一緒に暮らしている場合に災害時にはどんな対策をとればいいのか不安ですよね。
避難所にペットを連れて行ってもいいの? ダメなの? 連れて行っていい場合、どんなことに気を付けるべき? 自宅避難するときに必要なものは? など、準備すべきことについて千葉科学大学動物危機管理学科の小沼守教授に詳しく教えてもらいました。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
獣医・博士(獣医学)
小沼 守
千葉科学大学教授、動物危機管理教育研究センター センター長。
病院院長から、災害・危機に強い動物看護師を育てている大学の教員に転身。近年は臨床獣医師として30年の経験を生かし、大学だけでなくNPO法人日本捜索救助犬協会顧問および一般社団法人 日本国際動物救命救急協会 動物救護アドバイザーとしてペットの防災・減災や救命救急の啓発活動に尽力。災害現場での活動として、同行/同伴避難の調査で岡山県真備町の豪雨災害や、災害救助犬活動で熱海土石流災害など多くの経験あり。
大学ホームページ:https://www.animalriskmanagement.com
目次
災害の際にペットを守るために最も大切こととは何でしょう?
それは飼い主が無事でいることです。
そのために常日頃からの災害に対する備えが必須です。
家具の固定や緊急持ち出し袋の用意に加え、ハザードマップや避難通路の確認など備えを怠らないようにしましょう。
またペットの安全対策として室内ではケージ、屋外で飼育している場合には小屋の周囲に災害の際に倒れたり、損壊したりする可能性のあるブロック、ガラスなどがないか確認することも大切です。
いざペットを連れて避難しようとしてもペットも突然の災害でパニックに陥っている可能性があります。
その際に人とペットが安全に避難するために犬の場合は「待て」「おいで」「お座り」「伏せ」など飼い主の指示に従う基本的なしつけをおこなっておくことが大切です。
クレートとは折り畳みケージなどと違う犬・猫用移動ケージのこと。
ソフトな素材で作られたキャリーバッグとは違いハードな素材で作られています。
クレートトレーニングは、その中で犬を落ち着かせるためのトレーニングです。
災害が起きた際はペットもパニックになり逃亡してしまい、最悪の場合、飼い主とはぐれてしまうケースも考えられます。
クレートトレーニングができていればスムーズに犬をクレートに入れて避難することができます。
また、避難所ではケージやクレートに入っても落ち着いていられることが同伴避難できるか否かに影響します。
猫の場合も同様に普段からクレートやケージに慣らしておくことが大切です。
犬の場合「待て」「おいで」など飼い主の指示に従う訓練や、クレートトレーニング、排せつコントロールといったしつけは全て生後6か月までに終えておくことが肝心です。
生後半年を過ぎると自我が芽生え、しつけなどで抑制されること自体が犬のストレスになる場合もあります。
生後半年までの間はできるだけ一緒に過ごす時間を多くし、排せつ時にはトイレに誘導し、できたらしっかり褒めてあげることを徹底します。
また「待て」「伏せ」などは基本的にはできない犬はいません。
できない犬は教え方がいけないのです。
犬としっかり向き合い、出来た時にはしっかり褒める、仮に出来ない時も中途半端に褒めず、できるまで根気よく繰り返して教えることでしっかりとしたしつけに繋がります。
知らない人を見て吠えるのは犬の防御本能です。
自分のテリトリーに見知らぬ人が入ってくるのが怖いため吠えているのです。
無駄吠えを防ぐためには小さい頃から散歩などで飼い主以外の人間に慣れさせておくことが肝心です。
無駄吠えをしないことが避難所でスムーズな同伴避難につながり、飼い主や避難された人や動物にとってもストレスの軽減となります。
ただし吠えるのが仕事となる猟犬など犬種によっては絶対吠えさせないしつけをすることが難しい場合もあります。
東日本大震災では放射能汚染という課題のため、ペットとの「同行避難」ができず、多くの飼い主がペットを置いて避難したため、放浪犬・猫による生態系への問題や捕獲のために自治体が対応に追われた事例がありました。
そのため東日本大震災後にペットを飼っている場合は原則「同行避難」しなくてはいけません。
「同行避難」とは飼い主が飼育しているペットを同行し避難所まで安全に避難することを指します。
あくまでも災害時に飼い主がペットを連れて一緒に避難することを指し、避難所でペットと一緒に過ごせるかどうかは、各自治体や避難所のルールや判断により異なります。
「同行避難」と違い、「同伴避難」とはペットと一緒に避難し、かつ避難所で一緒に過ごすことを指します。
しかしこの場合も同じ空間で居住できることを指すものではありません。
避難所によってペットは屋外の指定された場所で飼育するなど避難所ごとのルールに従う必要があります。
避難所の中で飼い主とペットが同じ場所で過ごすことは「同居避難」といわれることもあります。
またペットはどのような状況下でも必ず同行しなければならないという訳ではありません。
水害などでは避難所まで行くのは危険な場合、家が安全な構造物であるならばペットと共に上の階に(垂直)避難するという方法もあります。
また、飼い主さんが避難所に避難していたとしても、自宅が安全な状態で定期的にペットの世話をするために戻れる環境である場合には避難所に連れて行かないで自宅で飼養管理をするという選択肢もあります。
まずはハザードマップなどを参考に自宅周辺の避難所へのルートを把握しておきます。
各自治体のホームページにはペット同行避難可能な避難所の一覧や、ペットを同行した場合のマニュアルが掲載されているのでチェックしておきましょう。
また避難所だけでなく、自宅が被災した場合に預けられる親戚や友人、ペットホテル、動物病院なども調べておき、連絡先をメモして避難袋に入れておくとイザという時に役立ちます。
避難所へのルート確認にあたり、実際に家族でペットを連れて避難所へ行く簡易的な避難訓練を行っておくと安心です。
その時に所要時間のチェックに加え危険な場所等を把握しておくことで、より安全に避難することができます。
東日本大災害の初期にはペット用の救援物資を運ぶ車両が緊急車両として認められず、ガソリン不足も加わって救援物資がすぐに届かなかったという事例もあります。
避難先においてペットが安心して過ごせるよう普段から用意しておくべきものは何でしょうか。
犬・猫共通
クレートまたはキャリー
常備薬
フード
水(5日以上、できれば7日分以上が望ましい)
首輪、予備の首輪、リード
使い慣れた食器
ブルーシート数枚(クレートの下に敷く、雨除けにも)
ワクチン接種状況、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
ペットシーツ
排せつ物の処理用具、トイレ用品(猫の場合は使い慣れた砂)
お気に入りのおもちゃ、など
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 対象ペットの種類 | 保存期間 |
たかくら新産業BOSAI GO BAG | 犬・猫 | |||
新日本カレンダーペピイオリジナル防災スターターセット | 犬 | |||
ポチたま屋ペット用非常持出し袋 | 犬 | 2年 | ||
GREEN DOGGREEN DOGオリジナル防災セット | 犬 | |||
PiccoroPiccoro|犬専用防災グッズ「犬安心パック」 | 犬 | |||
ポチたま屋ペット用非常持出し袋 愛猫用 | 猫 | 2年 | ||
フューチャーディベロップメントBosaISM|「猫」用防災避難セット | 猫 | 5年 |
ペット業界6メーカーが集合して誕生した、ペットの防災のための機能性や機動性を考慮したペット用避難バッグ。
実際の被災地での調査をもとに、ペットやその周囲の人たちが被災後2~3日間快適に過ごせるよう、食品を除く機能性の高い備品を収納しています。
アイテムを厳選したことでコンパクトになり、避難時の機動性を高めました。
対象ペットの種類 | 犬・猫 |
内容 | 防災用多機能マイクロファイバータオル+紐、うんちが臭わない袋BOS(Sサイズ15枚入)、ソフトケンネルリード+カラビナカン、QRコード最先端迷子札、 docdogプレミアムボディタオル 、消臭除菌スプレー キレイウォーター(グリーンフォレスト) 30mL、折りたたみ式ウォータートレイ |
重量 | |
サイズ | W230㎜×H210㎜×D70㎜ |
保存期間 |
まず防災グッズとして何から用意するべきなの?と悩んだ時のスターターセットとしてもおすすめの非常時の基本セット。
中身は住所・氏名・連絡先とペット名が記入できる非常袋、オリジナルの啓発バッジ、吸収性の高いマイクロファイバーを使用したタオル、コンパクトで携帯に便利な折り畳み式のボウル、トイレにも流せる便処理袋(2枚)入り。
これらに必要な物を順次足して、愛犬・愛猫専用の防災袋に。
対象ペットの種類 | 犬 |
内容 | 非常袋、同行避難バッジ、タオル、折りたたみ式ボウル、便処理袋(便利だワン!) |
重量 | |
サイズ | H340㎜×440㎜ |
保存期間 |
いざという時にすぐ避難できるように愛犬に必要なものをそろえた防災セット。
国産のフードを中心に犬の飼育環境を維持するために必要なグッズを厳選しています。
鶏肉か馬肉の2種から選べる無添加のドックフード400g×3袋は体重5キロの犬の2週間分に相当。
食品専用の酸素を通さない特殊なパッケージなので2年以上保存が可能です。
馬肉100%のミンチ肉を使ったおやつ「馬肉チップ」、長期保存水、折り畳みのフード皿ほか充実のラインナップでこれさえあれば安心できるでしょう。
対象ペットの種類 | 犬 |
内容 | 無添加フード、無添加おやつ馬肉チップ、長期保存水、折り畳みフード皿、リード、首輪、迷子札、ウンチ袋+ホルダー、ペット用シーツ、カラビナ、タオル、カッターナイフ、サインペン、専用収納袋 |
重量 | |
サイズ | |
保存期間 | 2年 |
必要となるものだけをピックアップしたコンパクトな非常持ち出し袋。
3~7日分のフードと折り畳み式のボウル、水に溶かすだけで素早い水分補給をサポートするハイポトニック飲料、ペットシーツ、ウンチ取りパックなどトイレ関連グッズをメインにしたセット。
加えて飼い主にもしものことがあった時の連絡先を記したエマージェンシーカードやペットレスキューカードと超小型ライトも入っています。
大きめの避難袋にサブとして入れておくのにもおすすめ。
対象ペットの種類 | 犬 |
内容 | Popwareぺたんこボウル Sサイズ、ハイドロパウダー(3g×5本)×1、ナチュラル重曹消臭スプレー(犬用) 200ml×1、THE DOG&CAT ウェットティッシュ 40枚入り×1、ポイ太くんカンタンあと始末(20枚入)、【ちょこっとパック】厚型カーボンペットシーツ(ワイド 2枚、レギュラー 4枚)×1、エマージェンシーカード×1、ペットレスキューステッカー×1、ペットフレックス(伸縮包帯)足あとプリント×1、ウェットティッシュ(40枚入) ABITAX(アビタックス)タグライト×1 |
重量 | 約1.04kg |
サイズ | H240mm×W325mm×D幅 30mm |
保存期間 |
可愛い犬のイラスト入りのトートバッグは丈夫な60デニールの厚手ポリエステル生地に撥水加工の裏地付き。
ファスナー式なので中身を取り出しやすいのがポイントです。
ペットシーツ10枚、排せつ物処理袋、ウエットティッシュ、ポリ袋、係留する際に便利なカラビナ、ライトなど充実の内容で、あとはいつものフードや水をプラスすればOK。
また発見者にQRコードを読み取ってもらうだけで犬の位置情報がわかる「ペット安心タグ いぬ」も付いています。
自分用はもちろん犬を飼い始めた人へのプレゼントとしても人気です。猫専用のセットもあります。
対象ペットの種類 | 犬 |
内容 | トートバッグ、ペットシーツ レギュラーサイズ10枚、カラビナ、セーフティライト 本体約8g、うんちが臭わない袋 15枚、ペット用ウェットティッシュ 80枚、割れないステンレス食器、ゴミ袋30リットル 10枚、チャック付ポリ袋 大・小 各5枚、使い切り薄手ビニール手袋 10枚、 ペット安心タグ いぬ 3cm、Piccoroオリジナル非常持ち出しチェックリスト |
重量 | 2Kg |
サイズ | H300㎜×W400㎜×D140mm |
保存期間 |
愛の特性を考えて開発した猫専用の持ち出し袋。
リュック型のキャリーバッグに、犬とは違い環境の変化に対応しにくい猫を安全に避難させるために必要な一時確保用の洗濯ネット、首輪よりも抜けにくい胴輪、2年間保存可能な国産無添加のキャットフードなど16点をセットしています。
猫をキャリーに入れた際は付属のトートバッグにその他のアイテムを入れて持ち運べるので便利。
対象ペットの種類 | 猫 |
内容 | フード、保護ネット、折りたたみトイレケース、胴輪ハーネス付き、爪切り、タオル、長期保存水、折り畳みフード皿、トイレ砂、シャベル、カラビナ、迷子札、マジック、カッター、収納バッグ、キャリーリュック |
重量 | |
サイズ | |
保存期間 | 2年 |
猫を伴っての避難の際に必要なものが揃った避難セット。
折り畳み出来るポータブルゲージは普段から使うこともでき慣れさせておくこともできます。
用意するものが多い猫用のグッズですが、この避難袋に普段食べ慣れているフードを入れておけば万が一の時も対応できるでしょう。
対象ペットの種類 | 猫 |
内容 | ポータブルケージ、ポータブルトイレ、猫砂(2リットル)、トイレシート(4枚入り)、トイレスコップ、トイレ用消臭袋、消臭スプレー、ペット用ウェットティッシュ(80枚入り)、エサ&お水用折りたたみ皿×2、5年保存純水保存水(500ml)×3、首輪、ネームタグ、ハーネス、リュック |
重量 | |
サイズ | ケージ:H508㎜xW508㎜xD810㎜(組み立て時) |
保存期間 | 5年 |
まずは各種ワクチンの接種をしっかり受けておくことです。
避難所や動物救護施設においては、ストレスのためにペットの免疫力が低下したり、他の動物との接触が多くなるため、予防接種やノミなどの外部寄生虫の駆除を行い、ペットの健康維持につとめましょう。
また性的ストレス軽減や不必要な繁殖を防止するため、不妊・去勢手術を実施することでストレスの軽減、感染症の防止、無駄吠えや問題行動等の抑制にもつながります。
さらに万が一迷子になった時のため、外から見て誰でもわかる迷子札、犬なら狂犬病ワクチン注射後に発行される鑑札や注射済票を付けるなどですが、これらは脱落してしまうので、できれば脱落しないマイクロチップを装着しておくといったことが有効です。
また普段からご近所と積極的にコミュニケーションを取り、飼育マナーに気を配り良好な関係を築いておくことも大切です。
ストレスの多い避難生活となった際にもお互いに助け合えるよう、飼い主同士やご近所と防災について話し合っておくと良いでしょう。
有事の際にも家族同様のペットと安全に避難するために、しつけや予防接種を行うことに加え、ハザードマップでの住んでいる土地のリスク確認、避難所までのルート確認や避難グッズを用意するなど備えておくことが大切です。
また年に1度は日を決めて購入したフードや飲料など消費期限のチェックを行い交換や補充をしておくと安心です。