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人間がシャンプーを行う際には、頭皮の汚れを落とすとともに、好きな香りでリラックスするなど、精神的な作用を期待する人も多いと思います。
それでは、動物の場合どのような効果が期待できるのでしょうか?
今回は、ペット用シャンプーの重要性や人間用シャンプーとの違い、商品を選ぶ際のポイントなどについてガイア動物病院院長の松田 唯先生にお聞きしました。
あわせて編集部が選んだおすすめ商品も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
獣医師
松田 唯
ガイア動物病院 院長。埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)開設。治療法や薬について分かりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解して飼い主が選択できる治療が好評。
ガイア動物病院
東京都杉並区下井草1-23-2
https://www.gaia-ah.com/
目次
ペットのシャンプーについて、「もともと動物は外で生活していたのだし、必要ない」などと軽視している人はいませんか?
確かにシャンプーをしなくても生きてはいけるかもしれません。
しかし、人間とともに生活するには衛生面が心配です。
また、ペットの生活の質を向上させるためにもシャンプーは欠かせません。
まずは、どうしてシャンプーが必要なのか、主な理由を紹介します。
ペットの体に付いた皮脂やふけ、ヨダレ、糞、尿などの汚れは、放っておくと皮膚の炎症を引き起こす可能性があります。
炎症は痒みや痛みを伴うため、動物は気にして舐めたり噛んだりしてしまい、症状の悪化につながりかねません。
さらに、痒みや痛みは大きなストレスになるので、睡眠不足になることも…。
そうして生活の質が落ちた結果、ペットの気性が荒くなるケースもあります。
ペットが自身のニオイを臭いと感じているかどうかは分かりませんが、一緒に暮らす人間は気になることが多いはず。
特に室内で飼っている場合、何も世話せず放置した状態の犬と生活するのはとてもしんどいのではないでしょうか。
そういう点で、シャンプーでニオイを落とすことも大切です。
動物用シャンプーのなかには、抗菌薬や抗寄生虫薬などが添加されているものがあります。
このようなシャンプーは、アレルギーの一種であるアトピー性皮膚炎の痒みの元(抗原)を洗い流したり、炎症を抑えたり、皮膚の修復を促したりする効果が期待できます。
また、細菌が皮膚に感染して起こる膿皮症になった場合にも、菌を物理的に洗い流すことでケアできます。
症状が治まった後も定期的にシャンプーを行えば、再発の予防にもつながるでしょう。
犬にシャンプーを行う際、人間のシャンプーでは絶対に代用不可というわけではありません。
しかし、人間と犬の皮膚には違いがあるので、注意しなければならない点があるのも事実。
まずは、人間と犬の皮膚の違いについてしっかり知っておきましょう。
そもそも皮膚は、細菌などの外敵から身を守るためのバリアの役割を果たします。
細菌はどこにでもいますが、バリア機能が保たれた健康な皮膚であれば感染は起こりません。
しかし、犬の皮膚は人間の1/5ほどと非常に薄く、デリケート。
少しの刺激でも肌にダメージを受ける可能性があります。
その点、不要な添加物が入っている可能性がある人間用シャンプーは、犬にとって刺激が強く、肌に大きな負荷を与えて感染症の原因になることがないとは言い切れません。
ターンオーバーとは、皮膚が新陳代謝によって入れ替わることをいいます。
人間の場合は大体4週間で皮膚の組織がすべて入れ替わりますが、犬の場合は3週間ほどと短いのが特徴です。
何らかの原因で皮膚がダメージを受けると、そのターンオーバーの周期がさらに短くなり、フケが多く出てしまうことも…。
フケは細菌などのエサとなるため、細菌が繁殖してしまうリスクが高まるのです。
みなさんは「人の皮膚(肌)は弱酸性」というCMを見たことはないでしょうか?
このキャッチコピーのとおり、人間の皮膚はPH5.5前後という弱酸性に保たれています。
これに対して、犬の皮膚はPH8前後という弱アルカリ性です。
皮膚環境が変わると皮膚がダメージを受ける恐れがあるため、皮膚のPHに近いシャンプーを使う方が良いという考え方は根強くあります。
その考え方からいうと、犬には弱アルカリ性のシャンプーの方が良いでしょう。
ただし、人間用のシャンプーでアルカリ性のものもあれば、犬用シャンプーで酸性のものも販売されています。
また、皮膚のPHは一時的に変化してもすぐに元に戻るので、そこまで神経質になりすぎる必要はありません。
人間用に作られた香料などの添加物は、犬にとって刺激が強すぎる可能性があります。
人間用のシャンプーにはさまざまな合成香料が使用されている場合が多く、皮膚アレルギーや喘息の原因になる可能性が考えられます。
このような違いを知った上で、香料や添加物などに気を付けて商品を選べば、人間用のシャンプーでも代用できないわけではありません。
しかし、手間がかかる上に自分で判断するのはなかなか難しいもの。
そのため犬用のシャンプーを利用する方が便利でしょう。
ペット用シャンプーを選ぶ場合、皮膚病があるか無いかでシャンプーを決めるのが良いでしょう。
ただし、必ずしも症状と病気、必要なシャンプーが一致するとは言い切れないため、大体の目安として参考にしてください。
皮膚が赤くベタベタしている、毛がごそっと抜ける、その部位を痒がっているなどの症状が見られる場合は感染性の皮膚病が第一に疑われます。
シャンプーを行うとしたら、抗真菌・抗菌シャンプーが良いでしょう。
ただし1~2回使用しても良くならない場合は、病院に相談してください。
皮膚が脂っこい、全身の毛がなんとなく黄色みがかっている、独特なニオイがあるという場合は、しっかり脂を落としてあげる必要があります。
シャンプーは角質溶解作用の強いものを利用するのがおすすめです。
ただし、皮脂をごっそり取ることで皮膚のバリアが傷つく可能性が高いので、修復を促すために保湿剤を使用する必要があります。
保湿剤は、毎日使うのが良いとされています。
全身が薄ピンク色だったり、肘・脇・お腹など皮膚の薄いところを痒がったりするのは、いわゆるアレルギー症状の可能性があります。
この場合は、すでに皮膚がダメージを受けているので、低刺激性のシャンプー(アミノ酸系界面活性剤)を使用するのが良いでしょう。
皮膚バリアを修復するために、保湿剤も積極的に使う必要があります。
全身が乾燥し、フケが多く出るような状態です。
この場合も刺激の少ないシャンプーを使用し、保湿剤も塗布しましょう。
ただし、フケが多いという症状の場合は皮膚糸状菌(カビ)による感染の可能性もあるので、獣医師による判断が必要です。
【監修者】獣医師松田 唯のコメント
先述したように皮膚の症状にあわせてシャンプーを選んでも、どれが体に合っているかは、正直なところ使ってみるまでわかりません。
シャンプーした後で痒がったり、皮膚が赤くなったり、フケが多くなったりすることはしばしばあります。
そのため、初めて使用するシャンプーは、全身に使うのではなく、まず目立たないところに少量使用して反応を見てください。
たとえ美容目的のシャンプーであっても同じように少量から使い始める方が良いでしょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。メーカーから提供を受けたものには「メーカー収集コメント」、編集部が収集したものには「編集部収集コメント」と記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 容量 |
たかくら新産業A.P.D.C.|A.P.D.C.ティーツリーシャンプー | 250mL,500mL,5L | ||
イルミルド製薬PAL&I|PAL&I 犬用シャンプー | 300ml | ||
有限会社キタガワシャンメシャン|自然のシャンプー | 250ml | ||
キリカン洋行キリカン|ノルバサンシャンプー0.5 | 200ml,1ガロン |
古くから抗菌剤として活用されてきた天然のティーツリーオイルを主成分にしたドッグケアシリーズのシャンプー。
オーストラリアの植物化学者と共同開発されています。
天然のアロエベラが皮膚を保湿することでフケを防止。
さらに新成分紅藻エキスと植物性ヒアルロン酸が毛にうるおいを与えます。
商品ラインナップが豊富で、シャンプーとコンディショナーに加えて、ウォータレスシャンプーやデオトラントスプレーなどが揃っているのも魅力です。
容量 | 250mL,500mL,5L |
合成着色料や鉱物油、酸化防止剤、アルコール、シリコンなど、9種類の無添加を実現。
オーガニック認証成分であるローズマリー葉とセージ葉のエキスが配合されているのが特徴です。
またアロマ成分も配合されているため、消臭効果や虫除け効果が期待できるのも魅力。
強すぎない爽やかな香りで、犬へのストレスが少ないでしょう。
ボトルが透明なので、シャンプーの残量がひと目で分かって便利です。
容量 | 300ml |
合成成分を一切使用せず、天然の植物成分のみで作られているのが特徴。
純植物性であるため排水後100%自然分解され、環境にもやさしいです。
浴室はもちろん、アウトドアでの使用にもぴったりでしょう。
また天然ハーブエキスが使用されているので、ノミやダニの予防効果も期待できます。
シャンプー液は約5~15倍に薄めて使用する希釈タイプなので、長持ちするのが魅力。
もちろん人間の手にもやさしいので、肌の弱い人でも安心して使えるでしょう。
容量 | 250ml |
ブドウ球菌等の細菌に有効性のある殺菌成分・クロルヘキシジン酢酸塩を配合した薬用シャンプー。
消臭効果も得られるのがポイントです。
コンディショナー成分が配合されているので、しっとりフワフワに洗い上がるでしょう。
刺激は少ないため、敏感肌や乾燥肌の犬や、子犬にも使えます。
全身を洗うのが大変な時は、皮膚にトラブルが見られる部分のみ洗うのもおすすめです。
容量 | 200ml,1ガロン |
愛犬のシャンプーは、気軽に行ってOKです。
ただし以下の注意点はチェックしてくださいね。
① 頻繁にシャンプーしすぎない
先述したとおり、犬の皮膚は人間に比べてデリケートです。
毎日行うと皮脂を落としすぎる可能性もあるので、治療目的の場合でも週2~3回が限度です。
特に皮膚トラブルがない場合は、1~2週間に1度のペースから始めてみてはいかがでしょうか。
② シャンプー後はしっかり乾かす
濡れた状態のまま放置すると、皮膚が蒸れたり、風邪を引いたりする可能性もあります。
シャンプーの後は、水気をある程度絞ったタオルでしっかり拭いて、ドライヤーをかけると乾きやすいでしょう。
③ 嫌がる場合は徐々に慣らす
犬の性格によっては、水やドライヤーの風を極度に嫌がることがあります。
お互いの怪我につながるケースもあるので、無理をせず徐々に慣らしてあげるようにしましょう。
④ 悩んだら獣医に相談する
皮膚の状態によっては、シャンプーの変更や、保湿剤を併用が必要な場合があります。
自身での判断が難しい場合は、早めに獣医に相談してみてください。
ペットと飼い主がより快適に過ごすために、ペットシャンプーは有効です。
ぜひ今回紹介した選び方やおすすめ商品を参考にして、ぴったりのシャンプーを探してくださいね。
もし、ペットが皮膚トラブルを抱えていて判断に迷った場合は、気軽に専門家に相談してみましょう。
犬の皮膚トラブルは、いつも痒がる、皮膚がベタベタしている、赤いポツポツがある、毛がごそっと抜ける…などあげ始めるとキリがありません。
また一言に「痒がる」といっても細菌・真菌・疥癬・ノミ・毛包虫・アレルギー・心因性など原因はさまざまなので、自己判断は難しいでしょう。
判断できない場合や、薬用シャンプーを使用する場合などは、早めに獣医などの専門家に相談するのがおすすめです。