2022.08.15
病気やケガの治療など、ペットに薬を飲ませる機会は意外と多いもの。
しかし、愛犬・愛猫が薬を警戒して飲んでくれない…と苦労している飼い主も多いのではないでしょうか。
嫌がって口を開けなかったり、飲んだ後に吐き出したり…。
投薬が、愛犬・愛猫はもちろん飼い主にもストレスになっていることもあるでしょう。
そんなときに活用したいのが、投薬補助おやつです。
今回は薬の上手な飲ませ方や薬を飲まないときの注意点について、ガイア動物病院院長・松田唯先生に伺いました。
合わせて編集部がピックアップした投薬補助おやつも紹介するのでぜひチェックしてください。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
獣医師
松田唯
ガイア動物病院 院長。埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)開設。治療法や薬について分かりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解して飼い主が選択できる治療が好評。
ガイア動物病院
東京都杉並区下井草1-23-2
https://www.gaia-ah.com/
目次
人間に置き換えても、好き好んで薬を飲みたい!と思う方はそう多くはないはず。
犬や猫の場合も同じように、食べ物として認識していなかったり、そもそも味が嫌いだったりということが、薬を飲まない理由として挙げられるそうです。
また、薬の大半は、苦味や独特の臭みがあり、そのまま飲み込んではくれない場合がほとんどだとか。
手のひらにのせるだけで食べてくれたという例はかなり少数だそうです。
特に、猫はなかなか薬を飲んでくれず「治療が難しい動物」と言われているそう。
しかし、薬が飲めないというだけで治療の幅がグッと狭まってしまうため、愛犬・愛猫に合った薬の飲ませ方を見つけることが大切です。
錠剤、粉、液体、カプセル、座薬、注射薬…など、薬にはさまざまなタイプがあります。
例えば、錠剤やカプセルは、味や匂いが最低限に抑えられている一方で、うまい具合に避けられてしまうこともあるそう。
また、粉や液体は味と匂いが強く出る半面、口の中に入れてしまえば飲み込んでくれる確率が高いと言います。
ただし、猫の場合はヨダレが止まらなくなったり、泡を吹いたりすることがあるため注意が必要だとか。
これは薬の副作用ではなく、味や匂いに反応しているだけなので、水を飲ませて薄めてあげれば問題ないそうです。
多くの場合、処方されるのは錠剤・粉・カプセルのいずれかですが、飲ませ方には工夫がいるのでいくつかご紹介します。
錠剤やカプセルであれば、口の奥に放り込んで、スポイトなどで水を飲ませてあげる方法がよいのだそう。
水を飲ませることを忘れてしまうと、特に猫の場合は食道に薬がとどまり、食道炎を起こしてしまうことがあるので注意してください。
噛みつきグセがある場合は、口の中に薬を入れるための道具(インプッター)を使ってみましょう。
どんなタイプの薬にも使える方法ですが、お腹がいっぱいになってしまうと成功率が下がったり、粉や液体の場合は混ぜたフードを完食させなければならなかったりと、難しさも伴います。
こうした注意点を踏まえ、お腹が減っているときに少量のフードに混ぜて与えるのがコツだそうです。
なお、薬によっては、フードに混ぜると効果が無くなるものもあるので気をつけましょう。
粉や液体の場合に使える方法で、錠剤やカプセルでもつぶしたり、中身を出したりすることで適応できます。
ただし、味が強く出てしまうので、逆に受け付けなくなることもあるそうです。
粉や液体の場合は、砂糖などを混ぜて作ってもらうことで、飲ませやすくなることがあるようです。
ただし、猫は甘いものが好きなわけではないので、この方法は使えないとか。
たまに、「愛猫は生クリーム好き」という声が聞かれますが、これは甘さが好きなわけではなく、単に脂肪分が好きなのだそう。
近頃は、練り菓子のような形をした投薬用のおやつが広がっています。
簡単に指で形を変えられたり、フードの中に入れ込んだりできるので、液体状でなければおやつに隠して飲ませることができるでしょう。
さまざまな味があるので、犬や猫も楽しみながら薬を飲んでくれることもあるそうです。
これらの方法でもなかなか飲めないときは、注射を利用するという手もあるのだそう。
しかし、毎日病院に通う必要があったり、特殊な技術が必要になったりするようです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
外はふっくら、中は柔らかい2つの食感が味わえる犬用おやつです。
内側にペースト状の「ちゅ〜る」が入っているので、サプリや薬を入れ込んで食べさせることができます。
緑茶消臭成分配合。
グレインフリーなので食物アレルギー対策や、腸内トラブル防止にもおすすめです。
おすすめポイント
・内側のペーストにサプリや薬を入れて食べさせられる
・食物アレルギーに配慮したグレインフリー
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・男性
心臓を患っていたわが家の愛犬は利尿薬、強心薬、整腸剤、かゆみ止めなど一日に10錠近い薬を飲む生活を1年近く続けていました。ちゅーるポケットがなければ、そのつど口を無理やりこじ開けて、スポイトで強制的にのませなければなりませんでした。良い製品を安価で提供してくださったことに感謝申し上げます。
年齢不明・女性
我が家には、8歳になる猫がいるのですが、3年程前から好酸球性肉芽腫症候群に悩まされていました。薬に対して拒否反応を示し、飲ませても吐いてしまったり、おやつに混ぜても薬だけ残してしまったりしていました。薬が飲めない為、年中エリザベスカラーをしていたのですが、病気による痒みだけではなく、ストレスも大きくなってしまいとても悩んでいました。そこで、いなばさんの「チャオちゅーるポケット」を見つけて投薬してみたところ、あれだけ嫌がっていた薬を飲む事が出来ました。薬もストレスなく与えることができ、症状も緩和され、エリザベスカラーも外すことが出来ました。あれだけ悩んでいたのが嘘のようで、家族一同本当に感謝しております。
【メーカー名】いなばペットフード
【ブランド名】いなば
【商品名】ちゅ〜るポケット とりささみ
【タイプ】犬用
【内容量】10g×8本
【主な原材料】鶏肉(ササミ)、かつお節、鶏油、チキンエキス、卵白粉末など
【対象年齢】―
猫が大好きな魚や鶏ササミに米粉を加えたペースト状の無添加おやつ。
保存料や着色料、香料、調味料などは使っていません。
猫だけでなく、犬にも与えることができます。
粉薬や液体の薬を混ぜて与えられるほか、食欲がないときの水分補給やフードのトッピングとしても最適。
「まぐろ味」と「かつお味」もありますよ。
おすすめポイント
・猫が大好きな魚や鶏ササミに米粉を加えたペースト状の無添加おやつ
・投薬補助はもちろん水分補給やトッピングとしても使える
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・男性
同じペーストおやつの中でも、にゃめろうは食いつきが違います。これからも安心安全なおやつお願いします。
30代・女性
リピーターです。好き嫌いが激しい子ですが食いつき抜群でした。無添加なので安心して与えられるのもいいですね。
30代・女性
少し固めのペーストで、食べるか不安でしたが、混ぜたサプリメントごと綺麗に舐めてくれました。
50代・女性
どうせあげるなら良いものをあげたいので、余計なものが入ってないにゃめろうを重宝しております。
【メーカー名】DCイノベーション
【ブランド名】セラプト
【商品名】猫用 国産ペーストおやつ にゃめろう かつお味
【タイプ】猫用
【内容量】10g×10本
【主な原材料】カツオ、米粉
【対象年齢】―
犬猫用の投薬補助おやつ。
約8mm幅にカットされた柔らかな筒状のおやつの中に、カプセルや錠剤を入れて食べさせることができます。
嗜好(しこう)性にもこだわり、牛皮と鶏ササミを使用。
さらにオリゴ糖(ケストース)配合で、健やかな腸内環境をキープする効果も期待できそうです。
着色料や香料、化学調味料などは使っていません。
おすすめポイント
・柔らかな筒状のおやつの中にカプセルや錠剤を入れて食べさせる
・嗜好性にもこだわり牛皮と鶏ササミを使用
【メーカー名】DHC
【ブランド名】
【商品名】ペット用 国産 パクッとおくすり
【タイプ】犬&猫用
【内容量】18g(約30個入り)
【主な原材料】牛皮、デンプン、還元水飴、鶏ササミ、ショートニング、小麦タンパクなど
【対象年齢】生後3ヵ月以上
約1cm径の柔らかいボール状おやつ。
錠剤や粉薬でも包みやすく与えやすい形状に工夫されています。
犬や猫が好きな鶏ササミを主原料とし、鳥ササミパウダーを練り上げて作られているので、嗜好(しこう)性もよいでしょう。
犬用は鶏ササミ、ビーフ、チーズ、猫用は鶏ササミ、カツオ、マグロなどそれぞれ6種類の味があるので、愛犬・愛猫の好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
おすすめポイント
・錠剤や粉薬を包んで与える柔らかいボール状おやつ
・犬用、猫用ともに6種類の味を用意
【メーカー名】ジャパンペットコミュニケーションズ
【ブランド名】ベッツラボ
【商品名】メディボール
【タイプ】犬用、猫用それぞれ販売
【内容量】約20g(15個入り)
【主な原材料】―
【対象年齢】生後6ヵ月以上
犬や猫が好むチーズでカプセルや錠剤を包み込み、警戒心なく与えられるでしょう。
無添加ナチュラルチーズを使用しているため、ビタミンやカルシウムが豊富に含まれています。
また、塩分も調整しているので、腎臓や皮膚が気になる子にも安心して与えられるでしょう。
チーズは一つずつラップに包まれており、手を汚さずに与えられるのもうれしいポイントです。
おすすめポイント
・チーズでカプセルや錠剤を包み込んで与えられる
・チーズは一つずつラップに包まれているので、手を汚さずに与えられる
【メーカー名】Ant.Pack
【ブランド名】
【商品名】らくらく投薬チーズ
【タイプ】犬&猫用
【内容量】10粒
【主な原材料】ナチュラルチーズ、乳化剤
【対象年齢】生後6ヵ月以上
タンパク質を豊富に含んだササミを贅沢に使用。
ふっくらとした筒状のソーセージの中に、とろっとしたペーストが入っており、カプセルや錠剤を混ぜて与えることができます。
DHAやEPAなどオメガ3脂肪酸を配合し、皮膚や関節、足腰の健康維持にも配慮。
個包装なのでお出かけ時のおやつとしても使えるでしょう。
おすすめポイント
・筒状のソーセージの中のペーストにカプセルや錠剤を混ぜて与える
・オメガ3脂肪酸を配合し、皮膚や関節、足腰の健康維持にも配慮
【メーカー名】ペティオ
【ブランド名】Dog ミーティ
【商品名】カットソーセージ ちょビッツ ササミ味
【タイプ】犬用、猫用それぞれ販売
【内容量】10g×4、8、22袋入り
【主な原材料】鶏ササミ、カツオ、でんぷん類、大豆タンパク、たん白加水分解物、酵母エキス、魚油(DHA・EPA含有)、ソルビトール、増粘安定剤(グァーガム)、カゼインNa、酸化防止剤(V.E)
【対象年齢】生後3ヵ月以上
チェダーとゴーダの2種類のチーズをぜいたくに使用した犬用おやつ。
ひと口サイズなので、口の小さな犬でも食べやすいでしょう。
チーズは柔らかいので、錠剤やカプセルを埋め込んで食べさせることもできます。
着色料、保存料、酸化防止剤、香料は使っていません。
植物性乳酸菌入りとミルクカルシウム入りの2つのタイプがあります。
おすすめポイント
・チェダーとゴーダの2種類のチーズをぜいたくに使用
・植物性乳酸菌入りとミルクカルシウム入りの2タイプがある
【メーカー名】ペティオ
【ブランド名】
【商品名】極上チーズ 乳酸菌入り/カルシウム入り
【タイプ】犬用
【内容量】50g、130g
【主な原材料】乳酸菌入り:ナチュラルチーズ(チェダー・ゴーダ・他)、寒天、植物性乳酸菌末(殺菌)、乳化剤、加工でんぷん、pH調整剤、増粘多糖類 / カルシウム入り:ナチュラルチーズ(チェダー・ゴーダ・他)、ミルクカルシウム、寒天、乳化剤、加工でんぷん、pH調整剤、増粘多糖類
【対象年齢】生後6ヵ月以上
商品名 | ちゅ〜るポケット とりささみ | 猫用 国産ペーストおやつ にゃめろう かつお味 | ペット用 国産 パクッとおくすり | メディボール | らくらく投薬チーズ | カットソーセージ ちょビッツ ササミ味 | 極上チーズ 乳酸菌入り/カルシウム入り |
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | |
メーカー名 | いなばペットフード | DCイノベーション | DHC | ジャパンペットコミュニケーションズ | Ant.Pack | ペティオ | ペティオ |
ブランド名 | いなば | セラプト | ベッツラボ | Dog ミーティ | |||
タイプ | 犬用 | 猫用 | 犬&猫用 | 犬用、猫用それぞれ販売 | 犬&猫用 | 犬用、猫用それぞれ販売 | 犬用 |
内容量 | 10g×8本 | 10g×10本 | 18g(約30個入り) | 約20g(15個入り) | 10粒 | 10g×4、8、22袋入り | 50g、130g |
主な原材料 | 鶏肉(ササミ)、かつお節、鶏油、チキンエキス、卵白粉末など | カツオ、米粉 | 牛皮、デンプン、還元水飴、鶏ササミ、ショートニング、小麦タンパクなど | ― | ナチュラルチーズ、乳化剤 | 鶏ササミ、カツオ、でんぷん類、大豆タンパク、たん白加水分解物、酵母エキス、魚油(DHA・EPA含有)、ソルビトール、増粘安定剤(グァーガム)、カゼインNa、酸化防止剤(V.E) | 乳酸菌入り:ナチュラルチーズ(チェダー・ゴーダ・他)、寒天、植物性乳酸菌末(殺菌)、乳化剤、加工でんぷん、pH調整剤、増粘多糖類 カルシウム入り:ナチュラルチーズ(チェダー・ゴーダ・他)、ミルクカルシウム、寒天、乳化剤、加工でんぷん、pH調整剤、増粘多糖類 |
対象年齢 | ― | ― | 生後3ヵ月以上 | 生後6ヵ月以上 | 生後6ヵ月以上 | 生後3ヵ月以上 | 生後6ヵ月以上 |
商品詳細 | |||||||
さまざまな方法を試しても薬を受け付けず、場合によっては近づくだけで威嚇したり、姿を現さなくなったりする子もいるのだそう。
少しでも受け入れてくれるのなら、薬を飲んだときに思い切り褒めてあげることが重要。
繰り返していくうちに、簡単に投薬できるようになったとの体験談もあるそうです。
それでも全く飲まない場合は、怒ったところで改善するものではないため、別の方法を獣医師に相談することも検討しましょう。
すべてのケースに対応できるわけではないものの、下痢ならフード療法に切り替えたり、痛み止めを貼るタイプに変えたり、など限定的ながらも提案できる代替案もあるそうです。
愛犬や愛猫が薬を飲めるかどうかは、病気の治癒率にも直結するもの。
薬を飲ませるのに苦労するのは、多くの飼い主の悩みでもあります。
紹介した投薬補助おやつなどを活用しながら、愛犬・愛猫も飼い主も投薬にかかるストレスを減らしましょう。
<掲載商品はedimo編集部が実際に連絡を行い、コンタクトが取れたメーカーのものだけに限定しています。※一部国内プレスリリースでの確認>