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猫を飼うと、トイレのしつけやエサの与え方など、飼い主として気をつけなければならないことがたくさんあります。
そのなかでも、爪のお手入れに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、猫の爪が伸びたままにするリスクや爪切りの選び方、正しい切り方などについて、はる動物病院院長の渡邊武史先生への取材を基に解説します。
併せて、edimo編集部が選んだ爪切りも紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
獣医師
渡邉 武史
はる動物病院 院長。獣医師、ヨーロッパ小動物歯科口腔外科認定医。
新潟県新潟市にて2018年12月開院。一般診療及び歯科歯周病外来を併設。LigaSureや拡大鏡を用いた一般手術はもちろん、動物用歯科ユニット及びデンタルセンサーを用いた歯科歯周病外来は専門的な診療であり県内外より広く患者を受け入れている。
はる動物病院
http://haru-animalhospital.com/
新潟県新潟市東区中野山7丁目4番2号
目次
猫は自分で爪が切れないため、飼い主が定期的にケアをしてあげなければなりません。
「でも、爪とぎするから大丈夫じゃないの?」と思われた方もいるでしょう。
しかし、爪とぎと爪切りはまったく違う行為なのです。
まず「爪とぎ」とは、古い爪の層を剥がして新しく尖った爪を使えるようにするための猫の行動です。
猫の爪は先端に向かって伸びるだけでなく、内側から外側に向かっても伸びる性質があります。
放っておくと分厚く肥大し、狩りがしにくくなってしまいます。
そのため、猫は生後しばらくすると、本能的に爪とぎを行うようになると考えられています。
また、猫の手には臭いが出る臭腺が存在するため、爪とぎをすることで自分の爪痕と臭いが残せます。
つまり、自分の縄張りを主張するマーキングとしても爪とぎを行うのです。
そのほか、イライラした時など、気持ちを落ち着かせるために爪とぎを行うこともあるようです。
もう一方の「爪切り」とは、用具を用いて爪の尖った部分を切り落とし、爪の長さを短くしたり先端を平らにしたりするケアのことです。
尖りがなくなるため物が爪に引っかかるリスクが軽減され、室内での生活がしやすくなります。
ただし、爪とぎと違って爪切りは猫自身で行えないため、飼い主が適宜行ってあげる必要があります。
爪が伸びたままだと、猫の生活にはさまざまな影響が出てきます。
尖った爪がカーペットやカーテンに引っかかり、爪が折れてケガをする可能性があります。
歩きづらくもなるため、関節を痛める場合もあるようです。
長い爪で飼い主が引っかかれると「猫ひっかき病」などの感染症にかかってしまうことも。
また、高齢になった猫はあまり爪とぎをしなくなるので、古い爪が剥がれず太くなり、肉球に刺さってケガをする心配もあります。
これらを解消するためにも、飼い主が定期的に爪切りをしてあげましょう。
猫の爪は、成長期や運動量が多い若い猫の場合、新陳代謝が良いため爪が伸びるのが早くなります。
反対に、シニア期の場合は新陳代謝が落ち、寝ている時間も増えて運動量も少なくなるため、爪が伸びる速度は遅くなります。
一般的に、子猫は2週間、若い猫は3、4週間、シニア猫は4~6週間程度で元の長さに戻ると考えられています。
このことから、爪切りの頻度は子猫で3週間、若い猫で4週間、シニア猫で5、6週間程度の間隔を開けて切ってあげると良いでしょう。
猫用爪切りは、使い方によって大きく5種類に分かれます。
それぞれの特徴と、ケアに向いている子や爪のタイプに合わせて選びましょう。
文房具のハサミと構造や使い方が同じなので、初めての方でも比較的使いやすいタイプです。
ただし、爪に対して均等に力が加わらないので、硬い爪だと切ったときにヒビが入ったり、割れたりすることがあります。
爪が柔らかい子猫などの爪切りに向いています。
動物病院で主に使用するタイプです。
キレが良く、爪切りを早く終わらせることができます。
初めての方には使い慣れない形をしているため、深く切ってしまうリスクがあるので注意して使いましょう。
爪切りにあまり時間をかけられない子。怒ってしまったり、機嫌が悪くなってしまったりする子に向いています。
横から差し込むタイプの爪切りです。
狼瘡や巻き爪になっている爪をカットする時に使用します。
巻き爪で肉球に接しているような爪の場合はほかのタイプの爪切りは使用できないことが多いため、このタイプが向いています。
先端を爪にあてて電動で削るタイプです。
爪を少しずつ削るため、ほかの爪切りよりも時間がかかります。
爪を切ることを嫌がらず、おとなしい子に向いています。
人間の爪切りと同様に、爪を挟んでカットする構造の爪切りです。
おとなしい子、爪が太い、もしくは高齢で厚くなっている爪のカットに向いています。
爪切りは、何を重視するかによっても選び方が変わってきます。
次に挙げるポイントもしっかりチェックして選びましょう。
あまり時間をかけずに終わらせたい場合は、切れ味を重視して選びましょう。
おすすめは、ギロチンタイプです。
電動やすりタイプのように削るタイプは、自然と削りかすが増えてしまいます。
片付けやすさを重視するのであれば、カットするタイプが望ましいでしょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | タイプ | 重さ |
猫壱猫壱|ストレスなくスパッと切れる猫用爪切り 日本製 | はさみ | 15g | ||
福猫物語福猫物語|猫専用爪切り 猫の輝跡 | はさみ | 76g | ||
ドギーマンハヤシキャティーマン|猫用カーブ爪切り | はさみ | |||
廣田工具製作所Zan|〔ざん〕ギロチンタイプ | ギロチン | |||
廣田工具製作所Zan|〔ざん〕ピコックタイプ | ピコック | |||
ペティオPetio|Self Trimmer 乾電池式 コードレスネイルケア | 電動やすり | 102g | ||
諏訪田製作所SUWADA|ペット用つめ切り | ニッパー | 約80g |
刃物産業で知られる岐阜県関市で作られた、はさみタイプの猫用爪切り。
刃は日本製のステンレス鋼なので、切れ味抜群。
摩耗性にも優れています。
顧客へのアンケート結果を基に開発されているので、ユーザー目線のこだわりポイントが充実。
例えば刃の厚さが1.5mmと薄く、切る位置を定めやすくなっているほか、ハンドルには滑りにくい素材「エストラマー」が採用されているので、使用時に安定感があります。
刃先にLEDライトが付いた猫用爪切り。
切る時にライトを点灯すると、愛猫の爪の血管が透けて見えるので、血管まで切ってしまう心配がありません。
刃には高品質ステンレスを採用しているので、爪をサクサク切れるのもポイント。
飛散防止カバーも付いているので、切った爪が飛び散る心配も無用。
後片付けも簡単です。
刃先を25度にカーブさせた、はさみタイプの爪切り。
刃先が爪を丸く囲うような形状をしているので、愛猫の爪を切りやすいのが特徴です。
持ちやすいラバーグリップを採用。
猫、小型〜中型犬用の爪切り。
切れ味が良く、爪割れしにくいのが特徴です。
切れ味はドライバーで調節可能。
指をかける部分にカバーがなく、指を挟みにくいので使いやすいでしょう。
猫や小型犬用の爪切り。
爪割れしにくい切れ味の良さが特徴です。
ドライバーで切れ味の調整が可能。
指をかける部分にカバーがないので、指を挟みにくいのもポイントです。
爪切りが苦手な猫や爪切りに慣れていない飼い主におすすめの、ペット専用砥石。
ダイヤモンドコートが施されているので、硬い爪も優しくしっかり削れます。
爪に合わせて、3つの削り幅を設定可能。
静音モーターなので、猫が驚く心配もないでしょう。
丸ごと水洗いOKとお手入れが簡単なのも魅力です。
職人が1点1点丁寧に仕上げているSUWADAの爪切りは、「さくっ」と切れる、爪への負担が少ない切り心地が特徴。
ニッパー型なので爪が見えやすく、1mm単位で少しずつ切ることができるため、初心者の方にも扱いやすいでしょう。
刃先が丸く加工されているため、愛猫を傷つける心配が少ないのも魅力。
ハンドルには滑りにくいゴム製グリップを採用。
握りやすさにもこだわっています。
猫は警戒心の強い生き物です。
爪切りをする前に、猫のお気に入りのおもちゃやおやつを用意して、気持ちを落ち着かせてあげてから取りかかると良いでしょう。
2人以上で爪切りを行えるのなら、1人が猫をあやし、1人が爪切りを行うという方法もおすすめです。
スムーズに爪切りを行うための手順やコツ、嫌がる時の対処法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
① 猫が落ち着ける体勢(飼い主の膝の上だったり、横向き等)にする
② 指の根元を上下で挟んで軽く押し、爪を出す
③ 爪を横から見たとき、根元から半分くらいまで、ピンク色の部分がある。このピンク色の部分は血管と神経が通ってるため、先端までの、白っぽく半透明の部分を切る
④ 半透明の部分のちょうど半分程度を意識してカットする
猫は前肢の方が敏感で嫌がることが多いため、後肢から行いましょう。
爪のピンク色の部分から2mm以上離してカットすることで、出血や痛みを避けられます。
爪切りが終わったら褒めてあげましょう。
ごほうびのおもちゃやおやつを与えるのも良いでしょう。
爪切りの時だけではなく、できるだけ普段から手足を触ったり爪を出したりしましょう。
飼い主が手足や爪に触れることに慣らしておくことで、よりスムーズに爪切りを行うことができます。
爪切りを嫌がる場合は、猫をバスタオルでくるんだり、洗濯ネットに入れたりして手足だけを出して爪を切ると、安心する場合があります。
ただし、猫の性格によりますので、嫌がる場合はやめましょう。
爪切りを嫌がる時は一度に左右すべての爪を切らずに、何回かに分けて切るようにします。
一度に2、3本など、猫が受け入れられる範囲で何回かに分けて行うと良いでしょう。
嫌がる猫を無理やり押さえて爪切りをするのはやめましょう。
爪切り自体がトラウマになってしまいます。
清潔なガーゼやコットンで、カットした爪の断面を5分程度圧迫します。
クイックストップという止血の粉薬を使っても良いでしょう。
なかなか止まらないようであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。
猫の爪を伸ばしたままにしておくと、体に負担がかかったり、飼い主自身に感染症のリスクが生じたりする心配があることが分かりました。
快適で心地よい共同生活のためにも、爪切りは大切なケアだといえそうです。
今回紹介した爪切りの中から愛猫に合ったものを選んで、定期的にケアしてあげてくださいね。