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朝晩の冷え込みが激しくなり、いよいよ冬が近づくと気になるのがペットの防寒対策。
犬や猫は人間と違って全身が毛で覆われていますが、必ずしも寒さに強いわけではなく、体調や年齢に応じた寒さ対策を行うことが大切です。
とはいえ、ペットのために留守中も暖房器具をつけっぱなしにするのは経済的ではありません。
また部屋を温めすぎることは、かえって脱水症状などのリスクを高めます。
そこでおすすめしたいのが、ペット用のホットカーペット。
サイズや温度調整機能などがペットに合わせて作られており、寒い時期でも快適な生活をサポートしてくれます。
今回は、ガイア動物病院院長の松田唯先生への取材をもとに、ペット用ホットカーペットの選び方や使用時の注意点などについて解説します。
あわせて、edimo編集部おすすめのペット用ホットカーペットもご紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
獣医師
松田 唯
ガイア動物病院 院長。埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)開設。治療法や薬について分かりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解して飼い主が選択できる治療が好評。
ガイア動物病院
東京都杉並区下井草1-23-2
https://www.gaia-ah.com/
目次
犬や猫を室内で飼う場合の防寒対策について解説します。
・ 適切な温度は品種や年齢、持病によって異なる
・ 一般的に夏なら犬は20〜25℃、猫は25〜28℃、冬なら犬は20℃前後、猫は20〜23℃程度がよいとされている
・ 面積が広いため、ペットが暑いと感じたときの逃げ場がない
・ 柔らかい素材のものが多く、ペットがかんだり遊んだりすると耐久性・衛生的な面でも問題がある
・ 面積が広すぎず、犬や猫が一頭おさまるサイズ感で作られているものが多く展開されている
・ 爪を引っ掛けても破れにくくなっていたり、おしっこやよだれで汚れてしまったときに掃除しやすくなっていたりする
・ 電熱線や電源コードにもかみつき対策の保護がされているものが多く、感電などのリスクを減らせる
【監修者】獣医師松田 唯のコメント
ペット用ホットカーペットを選ぶ際に確認しておきたいポイントを紹介します。
・ 面積が大きすぎると逃げ場がなくなり、冬場でも熱中症や脱水症状を起こすおそれがある
・ 面積が小さすぎても体を十分に温められず、低体温症を引き起こすリスクが生じる
・ 丸まって眠るときの姿勢をすっぽりカバーできるサイズが理想的。普段使っているベッドの大きさを参考に選ぶ
・ かみグセやいたずらグセのある子には、爪や歯によるダメージを受けにくいハードタイプのコードがおすすめ
・ 金属製のコードカバーが付いているものや、コードがゴムで厚く保護されているものなら、万が一コードをかんでしまっても傷つきにくく、感電の心配を減らせて安心
・ 飼い主の留守中に使用するなら、タイマー機能付きのホットカーペットが便利
・ 外出前に1時間、3時間など切る時間を設定することで、つけっぱなしで出かけられる
・ 時間を決めて使用することで、低温やけどや事故のリスクも減らせる
・ トイレトレーニングが済んでいないペットの場合、ホットカーペットの上で排泄(はいせつ)してしまうケースが想定される
・ 排泄物やよだれがカーペット内に入り込むと、故障や漏電のリスクが高まるため、防水・撥水加工されているものを選ぶ
・ 裏表で温度が異なるものがあり、気候や体調にあわせて高温面・低温面を使い分けることができる
・ スイッチ操作で3段階以上の温度調節ができるものは、ペットの状態に応じて細かく温度を変えたい場合におすすめ
【監修者】獣医師松田 唯のコメント
体温調節が上手くできないペットの場合、通年でホットカーペットを活用することもあります。
また、温度変化に敏感なペットの場合は、夏のエアコンの冷え対策として、ホットカーペットの併用がおすすめです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。メーカーから提供を受けたものには「メーカー収集コメント」、編集部が収集したものには「編集部収集コメント」と記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | サイズ | 最高温度/最低温度 |
アイリスオーヤマアイリスオーヤマ|ペット用ホットカーペット(PHK-M)Mサイズ | 幅375×奥行き265×高さ20mm | 38℃/28℃ | ||
コジマコジマ|ほかほかマット DX L | 幅545×奥行き395×高さ10mm | |||
ドギーマンハヤシドギーマン|遠赤外線 ペットのヒーターテキオン レギュラー | 幅370×奥行き270×高さ20mm | 約40℃/約35℃ | ||
KEYNICE KEYNICE |ペット用ホットカーペット | 幅400×奥行き300mm | 55℃/25℃ | ||
方舟方舟|ペット用電熱マット | 幅450×奥行き350mm | 45℃/25℃ | ||
マグクルーズマグクルーズ|HEATING PAD | 幅450×奥行き450×高さ20mm | 55℃/30℃ | ||
販売元:三木一雄ペット ホットカーペット | 幅450×奥行き450mm |
フリース素材のカバー付きペット用ホットカーペット。
ペットのかみつき対策としてヒーター部や電源コードが二重に保護されています。
本体は表が約38℃、裏が28℃と2つの使用面があり、気候やペットの状態に合わせて選ぶことができます。
温度調整するサーモスタットを内部に組み込むことで、カーペットを適温に保ち、無駄な電力をカット。
自動でスイッチをオン・オフする機能も備わっています。
サイズ | 幅375×奥行き265×高さ20mm |
対象動物 | 猫、チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスなど |
防水加工の有無 | |
最高温度/最低温度 | 38℃/28℃ |
タイマー機能 | なし |
高温・低温の両面を備えたペット用ヒーター。
高効率の特殊配線ヒーターとサーモスタットの内蔵により、高い省エネ効果を実現しています。
もしペットにコードをかまれたとしても簡単に交換可能(交換コードは別売り)。
防水仕様なので水や汚れがつきにくいのもポイントです。
Low面約35℃、High面約40℃をキープするリバーシブルタイプのヒーター。
遠赤外線で、じんわりとした心地よいぬくもりが続きます。
付属のふわもこカバーは手洗い可能。
ヒーター本体も水洗いできるので、清潔に使い続けることができるでしょう。
コードにはペットのかじりに強い金属ラセン管を採用しています。
25度~55度の間で5度ずつ、ペットの体質に合わせて7段階で温度調節可能なホットカーペット。
25分ほどで設定温度に達し、自動的に加熱が停止します。
本体は、アメリカの安全規格UL認証を獲得したヒーターを難燃性素材で挟み、その上に防水・絶縁効果のあるPVC素材を重ねた4層構造。
さらに柔らかい素材のカバー付きなので、ペットが快適に過ごせるでしょう。
コードはかみつき止めラセン管でカバーされているので、ペットがうっかりかじって感電してしまうリスクも少ないです。
サイズ | 幅400×奥行き300mm |
対象動物 | |
防水加工の有無 | |
最高温度/最低温度 | 55℃/25℃ |
タイマー機能 | なし |
スイッチをタッチすることにより、25℃・35℃・45℃の3段階の温度切り替えができる電熱マット。
ふわふわで肌触りのよいフランネル生地を使用しています。
取り外し可能なUSB充電ケーブル付き。
使わないときは取り外せば、通常のペット用マットとして活用可能です。
サイズ | 幅450×奥行き350mm |
対象動物 | |
防水加工の有無 | |
最高温度/最低温度 | 45℃/25℃ |
タイマー機能 | なし |
最低30℃から最高55℃まで6段階の温度調節が可能なヒーティングパッド。
さらに、1時間から36時間まで17段階の細かいタイマー設定ができるので、飼い主が長時間外出するときの使用も安心です。
ヒーターコイルには日本製のカーボンファイバーを採用し、シート全体がしっかり温まるのもポイント。
防水仕様のホットカーペットを包む肌触りのよいマイクロフリース、かみつきにも安心のキャンパス生地の2種類のカバーが付いています。
サイズ | 幅450×奥行き450×高さ20mm |
対象動物 | |
防水加工の有無 | ○ |
最高温度/最低温度 | 55℃/30℃ |
タイマー機能 | あり |
設定温度に達すると自動的に電源が止まり、温度が下がると自動的に加熱を開始する「温度維持機能」を搭載したホットカーペット。
温度が過剰に高まることを防ぐことで、低温やけどや脱水症状のリスクを減らせます。
防水素材で、ペットの粗相による損傷を防げるのも魅力。
コードにはかみつき対策の保護が施されています。
サイズ | 幅450×奥行き450mm |
対象動物 | |
防水加工の有無 | ○ |
最高温度/最低温度 | |
タイマー機能 | なし |
ペット用ホットカーペットを使用する場合は、誤飲・低温やけど・脱水・熱中症といったトラブルが起きないように注意しましょう。
若齢や高齢であったり、自力での移動が困難であったりする場合は特に気を遣ってあげる必要があります。
定期的に寝返りをうたせる、消し忘れ防止にタイマー設定をする、水を飲めるように近くに置いておく、可能なら定期的に体温を測るといった処置を心がけましょう。
特に低温やけどには注意が必要です。
カーペット自体は適温に設定していたとしても、皮膚と接触している部分は局所的に高温になっていることがあり、これがやけどにつながります。
一般的なやけどに比べて、低温やけどは症状がゆっくり進むので分かりにくいことがあります。
初期の低温やけどの具体的な症状には以下のようなものが挙げられます。
・ 皮膚が赤くなっている
・ 飼い主が触ると嫌がる
・ しきりに特定の部位をなめている
ここからさらに悪化すると、皮膚がむけたり膿が出たりといった症状が見られますが、飼い主が気づくのはたいていこのレベルになってからが多いともいわれています。
重症化すると塗り薬や内服薬だけで治らない場合もあるので、ホットカーペットを使うときには最低でも一日に一回、スキンシップも兼ねて毛をかき分けて皮膚の色を確認してあげましょう。
身体の芯まで冷える寒い季節は、人間はもちろん愛犬や愛猫にとっても負担が大きいもの。
人間用の暖房器具ではペットが生活する低い位置まで届かない場合があるため、ホットカーペットを敷いて温かい場所を作ってあげることが必要になります。
ただし、カーペットの温まりすぎはかえって低温やけどや脱水症状を起こしてしまうおそれがあるため、ペットの様子を見守りながら適切に使うように心がけましょう。
寒さの厳しい時期に入っていきますが、ペット用ホットカーペットを上手に使いながら、快適な生活をサポートしてあげてくださいね。
幼齢・高齢である場合は体温の調節が上手くできないことがあるため、定期的に体温を測りながら調節していくことが理想的。
自宅で体温を測定するのが難しいようなら肌感覚でも構いません。
また持病、特に甲状腺機能に異常がある場合も体温調節が上手にできません。
低体温・高体温にもなり得ますので、病気の状態にとっても室温の調節は必要になります。
詳しくはかかりつけの獣医師に相談してください。