子どもの口腔ケアは、乳歯が生える前から行うのが理想的といわれます。
とはいえ、生まれて間もない赤ちゃんは自分で口をゆすげないため、ケアをしてあげるのはなかなか難しいもの。
そのようなときに便利なのが、口の中や歯を拭くだけで気になる汚れを取り除ける「歯磨きシート」です。
今回は、歯科医師の高谷秀雄先生への取材を基に、乳幼児の口腔ケアの重要性やスタートする時期、歯磨きシートのメリット、使い方について解説。
あわせて、edimo編集部がセレクトした「歯磨きシート」も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
歯科医師
高谷 秀雄
医療法人雄愛会 高谷秀雄歯科クリニック院長・理事長。歯科医師(歯科口腔外科)。2008年鶴見大学歯学部卒業。
上尾中央総合病院、東芝林間病院、湘南東部総合病院などを経て、2016年、栃木県宇都宮市に「高谷秀雄歯科クリニック」を開設。“断らない医療”をモットーに、患者とのコミュニケーションを大切に、一人ひとりに合った歯科治療の提供を心掛けている。専門分野は親知らずの抜歯など、口腔がんも含む歯科口腔外科領域全般。審美歯科治療、インプラント治療も得意とする。
目次
最初の乳歯が生える前から準備を始めることが大切です。
生まれて間もない頃から赤ちゃんの歯茎や唇に触れ、“口の中に物が入る感覚”に慣れさせてあげましょう。
例えば、食後に口の周りを拭いてあげるだけでもOK。繰り返すことで口に触れられることに慣れてくれます。
歯磨きのスタートは、最初の一本が生え始める頃が目安。
多くの場合、生後6~9カ月で乳中切歯という下あごの前歯から生え始めるので、ガーゼや歯磨きシートで歯を軽く拭うようにします。
早い時期から歯磨きシートを使うことで、口の中を触られる感覚に慣れさせてあげると、歯ブラシによる歯磨きへの移行がスムーズです。
歯磨きシートは、自分で歯磨きやうがいのできない乳幼児の口腔をきれいにするのに便利。
拭くだけでいいので、眠っている時や外出先でも手軽にケアしてあげられます。
使い捨てでいつも新しいものを使用するため、衛生的なのもポイントです。
赤ちゃんに使う歯磨きシートを選ぶ時、どのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。
コットン、キュプラ、天然パルプなどの天然素材。
子どもの繊細な口腔内を傷つけないよう、柔らかい素材がおすすめです。
虫歯や口臭対策を考えるなら、キシリトールや緑茶ポリフェノールが含まれるもの。
ノンアルコールで無香料、無着色、防腐剤無添加、食品用原料や精製水のみで作られた、肌に優しいものを選びましょう。
歯磨きシートを嫌がるときは、フレーバーがついているといいかもしれません。
赤ちゃんの好みに合わせたフレーバーをチョイスしてあげましょう。
指サックのタイプは、指先の感覚を頼りに動かしやすく、隅々まで磨きやすいのが特徴。
スティック付きのものは、指を入れないため衛生的なことはもちろん、かまれたときにけがをしにくいといえます。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。edimo編集部が独自に行っています。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
コットンリンターと呼ばれるコットンの種の周りの、うぶ毛状の部分のみを使用したメッシュシート。特殊製法でケバ立ちにくく、優しい使い心地。
成分は精製水のみ。
1包ずつ高圧蒸気滅菌しているので衛生的に使えます。
1包2枚入りなので、1枚目は口の周り、2枚目は口の中といった具合に使い分けが可能。
赤ちゃんとのスキンシップにも活用できます。
おすすめポイント
・天然のコットンリンターを使用したメッシュシート
・1包2枚入りで使い分けが可能
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
20代・女性
口周りや口腔内も面を変えて拭くことができるし、指にくるっと巻いて口腔内を拭き取れる大きさなので使いやすい!シートがしっかりしているのが良かったです。
20代・女性
まだ歯が生えていないのですが、お口の中を拭いたらすごくニコニコしていて
毎日続けることによって歯磨きを始める際、嫌がりにくそうな気がしました!
20代・女性
生後3ヶ月で下の歯が2本生え、その前後から歯茎を痒がってぐずることもあったため、こういった商品を探していました。何より子供本人がすごく喜んだので、また購入したいと思います。
歯が生え始めた生後6カ月頃から使用できる商品。
キシリトール、カルシウム(ホスホリルオリゴ糖Ca)、緑茶ポリフェノール(チャ葉エキス)が配合されています。
凸凹メッシュシートで汚れを拭き取りやすいのが特徴です。
処方液は食品用原料成分のみを使用(シートを除く)しており、減菌個包装で防腐剤不使用、ノンアルコール、無香料・無着色なのもポイント。
おすすめポイント
・キシリトール、カルシウム、緑茶ポリフェノールを配合
・拭き取りやすい凸凹メッシュシート
ブランド名 | 和光堂 |
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メーカー名 | アサヒグループ食品 |
商品名 | にこピカ はみがきシート 30包 |
内容量 | 30包 |
素材 | メッシュ |
成分 | 水、キシリトール(矯味剤)、クエン酸Na(pH調整剤)、クエン酸(pH調整剤)、ホスホリルオリゴ糖Ca(湿潤剤)、チャエキス(湿潤剤) |
生後0カ月から、口の中の清掃として使うことができる商品。
コットン生まれのベンリーゼ®極細繊維タイプの不織布を使用しているので、赤ちゃんの歯を傷つけにくく、汚れもしっかり拭き取れます。
精製水100%で、アルコール・香料は不使用。水分の蒸発を防ぐアルミ包装で、常に清潔な状態で使用できるのがポイントです。
おすすめポイント
・生後0カ月から使用可能
・極細繊維の不織布で、赤ちゃんの歯が傷つきにくい
天然コットン100%のデコボコメッシュで、赤ちゃんの歯の汚れを優しくしっかり拭き取るウエットタイプの歯磨きナップ。
虫歯の原因となる酸を作らないキシリトール、口の中を清潔に保つ緑茶ポリフェノールを配合。
ノンアルコール・無着色・無香料・防腐剤不使用で、ナップ以外は100%食品用原料成分を使用しています。
1枚ずつ滅菌包装しているので衛生的。6カ月頃から使用可能です。
おすすめポイント
・天然コットン100%のデコボコメッシュ
・1枚ずつ滅菌包装
ブランド名 | ピジョン |
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メーカー名 | ピジョン |
商品名 | 歯みがきナップ 42包入り キシリトールの自然な甘さ |
内容量 | 42包 |
素材 | 天然コットン |
成分 | 水、PG(湿潤剤)、キシリトール(甘味剤)、チャエキス(湿潤剤)、クエン酸(pH調整剤)、クエン酸Na(pH調整剤) |
医療現場で使用されている品質にこだわる「アメジスト」が作った歯磨きコットン。
天然コットン100%で、赤ちゃんの口腔内の汚れに応じて広げたり折り畳んだり、指に巻き付けたりして使えます。
ノンアルコール、防腐剤・香料不使用。アルミ個包装で衛生的です。
おすすめポイント
・天然コットン100%、8cm角の脱脂綿
・医療現場の品質にこだわる「アメジスト」の製品
ブランド名 | amethyst |
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メーカー名 | 大衛 |
商品名 | アメジストベビー歯みがきコットン20包入 |
内容量 | 20包 |
素材 | コットン100% |
成分 | 水 |
商品名 | ソダテコ おくちキレイシート | にこピカ はみがきシート 30包 | あかちゃんの歯のお手入れシート | 歯みがきナップ 42包入り キシリトールの自然な甘さ | アメジストベビー歯みがきコットン20包入 |
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ブランド名 | SODATECO | 和光堂 | Dacco | ピジョン | amethyst |
メーカー名 | サンスター | アサヒグループ食品 | オオサキメディカル | ピジョン | 大衛 |
内容量 | 30包(60枚入) | 30包 | 28包、52包 | 43包 | 20包 |
素材 | 天然コットン | メッシュ | 「ベンリーゼ®︎」不織布 | 天然コットン | コットン100% |
成分 | 精製水 | 水、キシリトール(矯味剤)、クエン酸Na(pH調整剤)、クエン酸(pH調整剤)、ホスホリルオリゴ糖Ca(湿潤剤)、チャエキス(湿潤剤) | 精製水 | 水、PG(湿潤剤)、キシリトール(甘味剤)、チャエキス(湿潤剤)、クエン酸(pH調整剤)、クエン酸Na(pH調整剤) | 水 |
商品詳細 | |||||
歯磨きシートには使用期限があります。一般的に、未開封の状態で製造日から3年間です。
パッケージを確認して、使用期限が過ぎているものは使わないようにしましょう。
また、歯みがきシートは基本的に、歯の表面にしか使用できません。
歯茎や舌など、歯以外の部分への使用はNGです。
生後6~9カ月以降、赤ちゃんの乳前歯が上下4本ずつ生えたら、歯ブラシに移行しましょう。
最初は、歯茎や唇を傷つけないよう、柔らかめの歯ブラシがおすすめです。
ただし、奥歯が生えそろった2歳以降も、歯みがきをする前に寝てしまった時や外出先で使用できるので、歯磨シートを1つは常備しておくといいでしょう。
乳歯が生えそろうまで、自分でうがいができるようになるまでの短い期間ですが、歯磨きシートは赤ちゃんの口腔ケアの強い味方といえそうです。
今回紹介した選び方や使い方、商品を参考に、育児に取り入れてみてくださいね。