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暑い季節になると、「水分を適切にとるように」という呼びかけをよく聞きます。
汗をよくかき、体から水分が失われやすいためです。
とりわけ赤ちゃんは体が小さいこともあって脱水を起こしやすいため、保護者が常に気を配って水分を適切に与える必要があります。
しかし初めての育児では、赤ちゃんの水分補給は母乳やミルクだけでよいのか、どんなときに何を飲ませればよいのかは判断がつきにくいものです。
そこで、小児の診療に長年携わってきた「こどもとおとなのクリニック パウルーム」の黒木春郎院長への取材をもとに、赤ちゃんが飲んでもよい飲み物や、飲ませるタイミングなどを解説します。
あわせてedimo編集部が選んだベビー飲料も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
医学博士・小児科医
黒木 春郎
千葉大学医学部臨床教授(医学博士)
医療法人社団嗣業の会理事長
こどもとおとなのクリニック・パウルーム院長
1984年に千葉大学医学部を卒業し、小児科医となる。千葉大学附属病院などでさまざまな領域の小児医療に携わり、2005年に外房こどもクリニック(千葉県いすみ市)を開設。2023年よりこどもとおとなのクリニック・パウルーム(東京都港区)院長。千葉大学医学部臨床教授でもある。
こどもとおとなのクリニック・パウルーム
東京都港区北青山2-13-4青山MYビル6階
https://pauroom.jp/
目次
赤ちゃんは一日に何度もミルクや母乳を飲みます。
しかし、暑い季節にはそれだけでは足りないかもしれません。
赤ちゃんは大人よりはるかに脱水になりやすいためです。
赤ちゃんが脱水になりやすい理由は主に2つあります。
ひとつは赤ちゃんは成人よりはるかに体内の水の比率が高いこと、もうひとつは、赤ちゃんが何かを飲むには大人の助けが必要になることです。
赤ちゃんの体内の水の比率は成人よりはるかに高いことが知られています。
成人では体の水分量は体重の50~60%ですが、赤ちゃんは70~80%に達します。
そのため、赤ちゃんは水でできているという人もいます。
しかし体が小さいため、赤ちゃんの体内の水分は絶対量としてはそれほど多くはありません。
そのため、赤ちゃんは水分が少し失われただけでも脱水になってしまいます。
赤ちゃんはおおよその目安として体重1kgあたり100mLの水分を必要とします(月齢で多少異なる)。
赤ちゃんは自ら水分をとることができません。
親が抱きかかえて母乳をあげたり、哺乳瓶でミルクを飲ませたりしてようやく赤ちゃんは水分を得られます。
しかも赤ちゃんは「飲みたい」と言葉で表せません。
そのため、大人が赤ちゃんの様子をよく観察していないと、水分が必要なときに気づかず、赤ちゃんは脱水を起こしてしまいます。
暑いときには赤ちゃんが熱中症にならないかと心配になり、できるだけエアコンの入った部屋で過ごす方がよいと考えるかもしれません。
たしかに暑い季節に長時間外出すると、赤ちゃんの体の負担になります。
しかし、赤ちゃんは汗をかくことも大切です。
赤ちゃんの皮膚には、成人と変わらない数の汗腺があります。
しかし、そのほとんどは働いていないか、まだ十分に汗を出すことができない状態です。
適度な暑さがないと、赤ちゃんの汗をかく機能がそのまま発達しません。
汗は、皮膚から蒸発するときに体の熱を奪い、体を冷やす働きがあります。
そこで2歳くらいまでにたくさん汗をかけば、汗腺が発達して汗をしっかり出せるようになり、熱中症になりにくい体になります。
また汗をかくことで、皮膚も健全に保たれます。
赤ちゃんの水分補給は、生後12カ月くらいまでは基本的に母乳やミルクが推奨されます。
しかし、離乳食前でもそれ以外の飲み物がダメというわけではありません。
たしかに低月齢の赤ちゃんの場合、母乳やミルク以外の飲み物をむやみに与えると、それだけでおなかがいっぱいになり、必要な栄養がとれなくなります。
しかし、ミルクや母乳の一日の必要量は月齢ごとに決まっています。
そこで、もし汗を大量にかいたときなどには、湯冷ましなどの飲み物を与えてもよいでしょう。
基本的に水分補給は母乳やミルクで十分であり、他の飲み物を飲ませる必要はありません。
汗で電解質(ミネラル)が失われても、母乳やミルクにはそれを補うだけの電解質が含まれています。
しかし、離乳食(補完食)が進んできてミルク以外の味を経験させたい、ストローやコップで飲む練習をさせたいといった場合には、湯冷ましや薄めた麦茶、ミネラルウォーターなど別の飲み物を少量与えてもよいでしょう。
体調が悪く、授乳もできないときには経口補水液を飲ませます。
ほかの飲み物では血糖値が低下し、体調が悪化してしまいます。
ミネラルウォーターでも電解質の多い硬水は赤ちゃんに飲ませない方がよいとよくいわれますが、それほどの量は飲まないので、特に心配はありません。
かつては母子健康手帳に3~4カ月頃から果汁やスープを飲ませるようにという記述がありましたが、15年ほど前に削除されました(現在の母子手帳 )。
このうち果汁は避けるべきですが、離乳食(補完食)を始めている場合は、いろいろな味に慣れさせるという意味で薄めたスープを与えるのは問題ありません。
脱水を起こしているとき、あるいは吐き気や下痢で水分が十分にとれないときには、経口補水液が役立ちます。
この飲み物は体に吸収されやすい性質を持つためです。
経口補水液には、細胞内外でいくつもの役割を担う電解質(塩分やカリウムなどのミネラル)と糖質が含まれています。
糖質はエネルギーを補うとともに水分の吸収を助けます。
経口補水液の成分は、水分が小腸で最大限に吸収されるように調整されているという点で、スポーツドリンクとは異なります。
スポーツドリンクは経口補水液に比べて糖分が高く、電解質は低めなので、脱水のときには適していません。
市販の経口補水液には消費者庁許可の表示があります。
【監修者】医学博士・小児科医黒木 春郎のコメント
赤ちゃんは大量に飲むわけではないので、あまり神経質になる必要はありません。
しかし、甘い飲み物や、タンニンやカフェインの入った飲み物は与えないようにしましょう。
赤ちゃんが甘い飲み物の味を覚えると、そればかり欲しがるようになります。
これでは十分な栄養がとれないうえ、歯が生えてくると虫歯になりやすくなります。
かつては推奨されていた果汁も、近年では避けるべき飲み物のひとつです。
これは、品種改良により果実が非常に甘くなったことも関係しています。
赤ちゃんに必要なビタミン類は母乳やミルクに十分に含まれているので、果汁は与えないようにしましょう。
紅茶やコーヒー、緑茶などはタンニンが含まれているので、避けましょう。
タンニンは鉄分の吸収を妨げるためです。
ほうじ茶や番茶にも少量含まれていますが、適度に薄めれば問題はありません。
コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどにはカフェインが含まれています。
カフェインには興奮・覚醒作用があるので、赤ちゃんには与えないようにしましょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 種類 | メーカー推奨月齢 |
伊藤園伊藤園|ヘルシールイボスティー | ルイボス茶 | |||
ピジョンピジョン|ペットボトル飲料 ベビー麦茶 | 麦茶 | 1カ月~ | ||
アサヒグループ食品和光堂|ベビーのじかん むぎ茶 | 麦茶 | 1カ月~ | ||
ピジョンピジョン|ペットボトル飲料 ベビーほうじ茶 | ほうじ茶 | 1カ月~ | ||
サントリー食品インターナショナルサントリー天然水|サントリー天然水 | ミネラルウォーター | |||
雪印ビーンスタークビーンスターク|ビーンスターク ポカリスエット | イオン飲料 | 3カ月~ | ||
アサヒグループ食品和光堂|ベビーのじかん アクアライト りんご 125mL×3P | イオン飲料 | 3カ月~ | ||
大塚製薬工場経口補水液OS-1|オーエスワンゼリー | 経口補水液 | |||
アサヒグループ食品和光堂|アクアライト オーアールエス | 経口補水液 | 0カ月~ |
近年、健康を保つお茶として注目されているルイボス茶(ルイボスティー)。
茶の原料となるマメ科植物は、アフリカ高地でしか生産されません。
苦みが少なく、清涼感のある甘みをほのかに感じるため、赤ちゃんにも飲みやすいお茶です。
ルイボス茶はカフェインゼロで低タンニンなので、一般に生後5~6カ月から飲んでもよいといわれます。
伊藤園のこのルイボスティーは、香料・着色料・保存料を使用しておらず、乳児用規格適用食品と同等の管理をしているため、衛生面でも安心です。
500mLあたりルイボスポリフェノールが100mg含まれています。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・男性
家族でいつも飲んでいます!とってもおいしい!
60代・女性
飲みやすく愛飲しています!
70代・男性
高級感のある味わいが癖になり楽しく味わえます!
種類 | ルイボス茶 |
メーカー推奨月齢 | |
カロリー | 0kcal/500mL |
炭水化物・糖質 | 炭水化物0g/100mL |
食塩相当量 | 0.1g/500mL |
カフェイン、タンニン | カフェイン0mg/100mL、低タンニン |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
国産大麦100%使用の苦みの少ない麦茶です。
すっきりとした味わいで、暑さやお風呂上がりで汗をたくさんかいたときの水分補給に適しています。
カフェインが含まれていないため、赤ちゃんにも安心して飲ませることができます。
アレルギー物質(アレルゲン)を含む原材料を使っておらず、着色料、保存料、香料も無添加です。
風味豊かな国産六条大麦を使用した麦茶です。
苦みの少ない自然な甘みのある味で赤ちゃんにも飲みやすく仕上げてあり、日常の水分補給やコップ飲みの練習などにも利用できます。
無菌パック製法で、原材料は六条大麦とビタミンCのみ。乳化剤は不使用で、カフェインも含まれていません。
種類 | 麦茶 |
メーカー推奨月齢 | 1カ月~ |
カロリー | 0kcal/100mL |
炭水化物・糖質 | 炭水化物0g/100mL |
食塩相当量 | 0~0.1g/100mL |
カフェイン、タンニン | カフェイン0mg/100mL |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
苦みが少なく、赤ちゃんでも飲みやすいほうじ茶です。
一般のほうじ茶よりカフェインの含有量が低いため、薄める必要はありません。
国産茶葉を100%使用しており、アレルギー物質(アレルゲン)を含む原材料を使っていません。
着色料、保存料、香料も無添加です。
種類 | ほうじ茶 |
メーカー推奨月齢 | 1カ月~ |
カロリー | |
炭水化物・糖質/100mL | |
食塩相当量 | |
カフェイン、タンニン | 低カフェイン |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
厳選された水源(北アルプス、南アルプス、奥大山、阿蘇)から採取したミネラルウォーターです。
森林に降った雨水は厚い地層で浄化されるとともにミネラル(電解質)が溶け込んでいき、20年以上かけて最終的に地下水となります。
これをくみ上げたものがミネラルウォーターです。
硬度約10~80mg/Lの軟水なので、赤ちゃんもそのまま飲めるほか、調乳にも利用できます。
550mLボトルは国内最軽量(自販機対応商品を除く)。環境に配慮し、植物由来原料を30%利用しています。
赤ちゃん向けのイオン飲料です。
汗をたくさんかいたときの水分補給に適しています。
浸透圧が赤ちゃんの体液とほぼ同じなので、赤ちゃんの体に負担をかけることもありません。
飲料に糖と電解質(イオン、ミネラル)を加えることで、失われた水分とともに体に必須の電解質も速やかに補充できます。
果糖と果汁を用いて甘みとカロリーを抑えた優しい味わいです。
粉末タイプもあります。
なお、飲用にあたっては授乳の妨げにならないように気を付けてください。
また、大人用のポカリスエットを薄めても赤ちゃん用にはならないので注意しましょう。
種類 | イオン飲料 |
メーカー推奨月齢 | 3カ月~ |
カロリー | 17kcal/100mL |
炭水化物・糖質 | 炭水化物4.2g/100mL |
食塩相当量 | 0.12g/100mL |
カフェイン、タンニン | |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
小児科医師とともにつくった乳幼児用イオン飲料です。
浸透圧は赤ちゃんの体液よりやや低く、汗で失われた水や電解質(イオン)が体にすばやく吸収されるように調整されています。
赤ちゃんも飲みやすいりんご味です。
アレルギー物質(アレルゲン)を含む原材料は不使用。
ほかにペット飲料や粉末タイプ、ジュレタイプもあります。
種類 | イオン飲料 |
メーカー推奨月齢 | 3カ月~ |
カロリー | 22kcal/100mL |
炭水化物・糖質 | 炭水化物5.5g/100mL |
食塩相当量 | 0.20g/100mL |
カフェイン、タンニン | |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
赤ちゃんは暑くて大量の汗をかいたときだけでなく、嘔吐(おうと)や下痢、発熱などのときにも脱水症に陥る場合があります。
このようなときにはすぐに水や電解質を補給しなくてはいけません。
オーエスワンゼリーは、軽度から中等度の脱水症の食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液です(消費者庁許可個別評価型病者用食品)。
ゼリー状でのみやすく、また塩分を感じにくいため、赤ちゃんもあまり嫌がりません。
月齢に制限はありませんが、医師の指導のもとで飲ませるようにしましょう。
メーカーのサイトには、飲ませ方や赤ちゃんが嫌がったときの対処法なども紹介されています。
オーエスワンにはゼリータイプ以外に、液体タイプ(オリジナル風味とアップル風味)と粉末タイプがあります。
種類 | 経口補水液(個別評価型病者用食品) |
メーカー推奨月齢 | |
カロリー | 10kcal/100g |
炭水化物・糖質 | 炭水化物2.5g/100g うちブドウ糖1.8g |
食塩相当量 | 0.292g/100g |
カフェイン、タンニン | |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | 該当なし |
赤ちゃんがウイルス性の感染性胃腸炎による下痢・嘔吐(おうと)・発熱などで失われた水分および電解質(イオン)を補給する経口補水液です(消費者庁許可個別評価型病者用食品)。
赤ちゃんも飲みやすいようにりんご風味がついています。
アクアライトにはイオン飲料もありますが、赤ちゃんが体調不良のときには経口補水液を選んでください。
0カ月から使用できますが、離乳食前の赤ちゃんに対しては医師の指導に沿って飲ませましょう。
種類 | 経口補水液 |
メーカー推奨月齢 | 0カ月~ |
カロリー | 16kcal/100mL |
炭水化物・糖質 | 炭水化物4.0g/100mL うち糖質4.0g |
食塩相当量 | 0.20g/100mL |
カフェイン、タンニン | |
アレルゲン(厚労省指定28品目) | りんご |
赤ちゃんの授乳のタイミングは、月齢ごとにだいたい決まっています。
しかしそれ以外にも、暑いときに大量の汗をかくなど普段より多くの水分が失われた場合には、水分を与える必要があります。
汗をたくさんかいたときにはいつもより多めに水分を与えましょう。
よく湯上がりなどにも飲ませた方がよいといわれますが、特に欲しがる様子がなければ必要はありません。
しかし、屋外で過ごしたときなど汗を大量にかいた場合は、脱水を起こすリスクがあります。
赤ちゃんの様子をよく観察し、適切に水分を与えなくてはいけません。
水分補給は基本的に母乳やミルクが推奨されますが、一日の授乳量を超えている場合などには麦茶や湯冷ましなどでもよいでしょう。
赤ちゃんは体調が悪くなると、不機嫌になったり元気がなくなったりします。
このようなときは脱水を起こしている可能性があります。
特にいつもより尿の量や回数が少ないと感じたときには、早めに水分を補いましょう。
赤ちゃんが病気で下痢をしたり吐いたりしているとき、暑さで脱水を起こしたときには、水分をこまめに与える必要があります。
脱水が疑われる場合は、体に吸収されやすい経口補水液を少しずつ何度も飲ませましょう。
赤ちゃんがぐったりして飲もうとしない場合には病院で緊急に点滴などの処置が必要になります。
赤ちゃんが不機嫌になってぐずるときには、眠い、おなかが空いた、抱っこしてほしいなどさまざまな理由があります。
そのため、親は赤ちゃんがぐずっても体調に結びつけにくいかもしれません。
しかし、赤ちゃんを普段からよく観察していれば、体調の変化により気づきやすくなります。
例えば一日の尿の量や回数を知っておけば、脱水の徴候かどうかが判断できます。
また意識レベルについても、単に眠いだけなのか意識がもうろうとしているのか、見分けがつきやすくなります。
赤ちゃんは授乳のタイミングでも、母乳やミルクを飲みたがらないときがときどきあります。
これは赤ちゃんに必要がないためなのか、それとも体調が悪いからなのか、よく見極める必要があります。
赤ちゃんの体調が悪く、授乳ができないときには経口補水液を適切に与える必要があります。
赤ちゃんが元気で機嫌がよいときには無理に飲ませる必要はありません。
少し時間をおいてまた試してみましょう。
赤ちゃんが寝ている場合には、赤ちゃんの状態をよく見極め、与えるかどうか判断する必要があります。
赤ちゃんの呼吸が安定して気持ちよさそうに寝ている場合には、起こしてまで水分を与える必要はありません。
しかし赤ちゃんがぐったりしているなら、スプーンなどで少しずつ経口補水液をあげます。
吐き気がある場合は、ゼリー状の経口補水液を冷やして与えるとよいでしょう。
冷たいものは比較的おなかが受け付けやすいためです。
経口補水液は5~10分おきに少量与え、飲んだ量もチェックします(軽症~中等症の脱水の場合3~4時間かけて体重1kgあたり50~100mLが目安です)。
もし赤ちゃんが何も飲めない、または意識がない状態なら、緊急に処置が必要になります。
速やかに医師の診察を受けましょう。
赤ちゃんの肌はみずみずしく、文字通り水分でできているかのようです。
しかし体は小さいので、少しの水分が失われただけで簡単に脱水を起こしてしまいます。
赤ちゃんは少し元気がない様子から急激に体調が悪化することも珍しくありません。
保護者は赤ちゃんをよく見守り、飲み物を欲しがるサインや脱水症の徴候を見逃さないようにしましょう。
いざというときのために経口補水液も常備しておくとよいですね。
今、世界では「母乳やミルクだけでは不足する栄養を食事で補う」という「補完食」という考え方が広まりつつあります。
世界保健機関(WHO)は補完食のガイドを発表しています。
それによれば、補完食は生後4カ月頃から始め、次第にいろいろな味に慣らしていきます。
補完食は、手に入りやすい食材を使った普段の料理を柔らかくするなどして与えます。
食事の内容は世界各国で異なるため、よい食べ物、悪い飲べ物と細かく定められているわけではありません。
補完食を与えるうちに家庭の味に慣れていくことがひとつの目的です。