2021.10.14
/edimoはアフィリエイト広告を利用しています。
妊娠中や産後の女性は、何気ない日常的な動作で尿もれが起こることが珍しくありません。
妊娠中の体調不良や、産後の育児疲れのなかで、いつ尿もれが起こるか分からないという不安を抱えて生活するのはストレスですよね。
なかなか人に相談しづらい内容なので、一人で悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな尿もれの原因と対処法、ケアグッズについて紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
産婦人科医
吉岡 範人
医療法人社団都筑会 つづきレディスクリニック院長。1978年千葉県生まれ。聖マリアンナ医科大学産婦人科で研鑽を積み、カナダブリティッシュコロンビア大学へ留学をし、幅広い視野を獲得した。その後、聖マリアンナ医科大学へ帰院後、「つづきレディスクリニック」院長に就任。丁寧な問診を通して一人ひとりの生き方の違いや年齢、ライフスタイルなどに寄り添い、すべての女性がいつまでも若々しく・活き活きと暮らすお手伝いができるレディスクリニックをめざしている。
産婦人科医
遠藤 拓
医師。1985年生まれ函館市出身。聖マリアンナ医科大学を卒業し、産婦人科へ入局。その後博士課程で北海道大学遺伝子病制御研究所へ国内留学し、その後大学に戻り婦人科疾患を中心に診療に従事している。最近は骨盤臓器脱と尿漏れを含めた女性下部尿路症状に対応する為に、女性泌尿器外来を開設した。患者さんのニーズに幅広く対応できる産婦人科医を目指している。
目次
妊娠中や産後に尿もれが起こりやすくなる原因はひとつではありません。ここでは考えられる主な原因を4つ紹介します。
女性は妊娠するとお産時の出血に備えて体内の血液量が大幅に増加します。
その量はなんと妊娠前の1.4倍ともいわれ、体内は水分過多な状態に…。
その水分を体外へ出そうとして、尿を作る腎臓の機能が活発になり、頻尿になるケースが考えられます。
赤ちゃんが大きく成長する妊娠後期になると、その重みで周囲の臓器が圧迫されるようになります。
特に子宮の下にある膀胱はその影響を受けやすく、ちょっとした運動や赤ちゃんの胎動で膀胱が刺激されて尿もれが起こり得ます。
骨盤底筋というのは骨盤の底にある筋肉で、子宮や膀胱、腸などの内臓を下から支えています。
通常は、この骨盤底筋が反射的に尿道を締めることで、勝手に尿が漏れないように無意識のうちにコントロールされています。
しかし、赤ちゃんの成長によってこの筋肉が伸びてしまうと、尿道を締める働きが弱くなり、尿もれが起こりやすくなるのです。
一度伸びて緩んだ筋肉は、出産してもすぐには元に戻らないため、産後も一定期間はこの状態が続きます。
分娩によって神経組織にダメージを負うと、尿意を感じにくくなったり、反対に尿が出にくくなったりするケースもあるようです。
特に、膀胱の圧迫と骨盤底筋の緩みが原因で、くしゃみや咳、重い荷物を持つ、赤ちゃんを抱くといった、ささいな動きをきっかけに尿が漏れてしまうケースが多いようです。
【監修者】産婦人科医吉岡 範人のコメント
続いて、尿もれ用のケアグッズを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
先述したとおり、生理用ナプキンと尿もれ専用の吸水パッドでは吸水性や使い心地が異なります。
より快適に過ごすためには、専用品を選ぶことが大切です。
尿もれの量は個人差が大きいので、パッドの吸収量のバリエーションは豊富です。
少量用のパンティライナータイプから、吸収力のあるナプキンタイプ、ズレや漏れに強いショーツタイプなどがあるので、必ず吸収量をチェックしましょう。
漏れが心配だからといって、必ずしも吸収力が高くて分厚いものを選ぶ必要はありません。
吸収力があってもゴワゴワすると着け心地が悪いので、自分の尿もれの量に合うタイプを選ぶことが重要です。
外出時は洋服に響きにくい薄型のもの、すぐにトイレに行けない可能性がある時には厚手のものと、利用シーンに合わせて使い分けることも大切です。
また、生理用ナプキンと同様に羽付きタイプやギャザー付きもあるので、ズレが気になる人や動き回ることが多い人は、形にも注目して選ぶと良いでしょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | タイプ | 容量展開 |
日本製紙クレシアポイズ|さらさら素肌 吸収ナプキン | パッド | 10cc,20cc,40cc,70cc,100cc | ||
花王ロリエ|さらピュア 超薄ランジェリーライナー | パッド | 微量用5cc(40個),少量用15cc(25個),中量用50cc(15個) | ||
リブドゥコーポレーションリフレ|超うす安心パッド | パッド | 25cc,50cc,80cc,120cc,170cc,200cc,230cc,300cc | ||
大王製紙エリエール|アテント コットン 100%自然素材パッド | パッド | 35cc,55cc,80cc,100cc,130cc,180cc,210cc | ||
おもちゃ箱(日本総代理店)ナトラケア|吸水パンティーライナー(5cc) | パッド | 5cc | ||
小林製薬サラサーティ|尿モレサラサーティ 消臭&吸収シート | パッド | 5cc,10cc | ||
P&Gジャパンウィスパー|うすさら安心 | パッド | 20cc,45cc,80cc,120cc,170cc,220cc,270cc,300cc | ||
ユニチャームチャームナップ|吸水さらフィ®アクティブショーツ | ショーツ | 50cc,150cc | ||
花王リリーフ|アクティブ吸水ショーツ | ショーツ | 80cc |
特殊な処理で木材のパルプ素材を解きほぐした超極細繊維「セルロースナノファイバー」に保持された金属イオンが消臭力を発揮。
尿や汗の臭いをすぐに消臭してニオイ戻りも防ぎます。
また、24時間抗菌でニオイの原因となる細菌の増殖を防ぐのも特徴です。
キレイがつづくお肌快適シート*の採用で、肌に優しいのもポイント。
吸水ポリマーが水分を素早く閉じ込め、逆戻りを防ぐので、さらさらの使い心地が続きます。
*40㏄,70cc,100cc
編集者が使ってみました!
各ブランドでは少量用から大量用まで、さまざまな吸水量を展開しています。本記事では、それぞれの最大吸水量の商品を試しました。
「ポイズ」は10ccから100㏄まで5タイプを展開。今回は「中量用100cc」を使用します。
個包装紙に「前」と書かれているので、前後の区別が分かりやすいです。
長さ27㎝、重さ16g。両サイドに立体ギャザーがあります。表面はなめらかな肌触り。
やわらかい素材なので着用時のフィット感がよく、ゴワつきや違和感がありませんでした。
100ccの水をかけたところ、スムーズに吸収。立体ギャザーが横モレも防いでくれました。
1分後に、ペーパーを軽く押し付け、逆戻りを確認します。
100ccを吸収したとは思えないほど、逆戻りはほぼなし。吸収後はナプキンが少し硬くなりました。
タイプ | パッド |
容量展開 | 10cc,20cc,40cc,70cc,100cc |
サイズ展開 | 17.5cm(10cc),19cm(20cc),23cm(40cc、70cc),27cm(100cc) |
超薄型でランジェリーにしなやかになじむライナー。
付けていることを忘れるような使い心地で、快適に過ごせそうです。
薄型でありながら、水分はしっかり吸収。
横モレを防止するストッパーをはじめ、前側も幅広設計で安心です。
ムレにくい全面通気シートで、ずっとサラサラ感が続くのもうれしいです。
パッケージのカラー&デザインがおしゃれなので、使う度に気分もあがりそうです。
編集者が使ってみました!
5~50ccの3タイプを展開。今回は「中量用50㏄」を試しました。
個包装紙はオシャレなデザインで、柄違いを楽しめます。ナプキン表面にもクローバーやハートのエンボス模様があり、生理中のブルーな気分を和らげてくれます。
長さ23㎝、重さ8g。両サイドに立体ギャザーがあります。
厚み2.3㎜と超薄。表面の素材もやわらかいので、付けていないような感覚でした。
50㏄の水をかけたところ、吸水スピードは前述のボイズの方が速い印象。両サイドのギャザーが横モレを防いでくれました。
1分後にペーパーを当てると、少し水分が付きました。吸水後はボイズよりやわらかかったので、違和感は少ないかもしれません。
タイプ | パッド |
容量展開 | 微量用5cc(40個),少量用15cc(25個),中量用50cc(15個) |
サイズ展開 | 17cm,19cm,23cm |
2mmの厚さで50~170ccの吸収量の商品がラインアップされた吸収力の高い尿もれパッド。
特に量の多い人には最大3.5mmで300ccのものまで展開されており、自分にあったパッドが選べそうです。
薄いので着け心地が軽やかで、持ち運びにも便利でしょう。
銀イオン・脱臭シート・消臭ポリマーという3つの消臭効果を兼ね備えているのもポイントですよ。
羽付きタイプもあるので、ズレが気になる人にもおすすめです。
編集者が使ってみました!
25㏄~300㏄まで8種類をラインアップ。今回は「大量用300㏄」を使用します。
長さ29㎝、重さ17g。花柄の個包装紙がかわいいです。
300㏄も吸水できるのに、厚み3.5㎜というのは薄い印象。両サイドに横モレガードが付いています。表面の手触りはやや硬めです。
表面が硬めの素材なので、ややゴワつきを感じました。
300㏄の水をかけると、円柱状にふくらみましたが、横モレすることなく吸収できました。
1分後にペーパーを当てたところ、逆戻りがありました。
圧をかけてもモレ出す心配はなさそうですが、ずっしりと重くなるので、早めに交換した方がよいでしょう。
タイプ | パッド |
容量展開 | 25cc,50cc,80cc,120cc,170cc,200cc,230cc,300cc |
サイズ展開 | 19cm,23cm,29cm |
安心少量35㏄ 製品イメージ
多い時も安心130㏄ 製品イメージ
肌に直接触れる表面シートに、JAPAN COTTONマークを取得した天然コットンを100%使用しています。
コットン繊維の先端が丸くなっているため、肌への刺激が少ないのが魅力です。
また、コットン層の下には液戻りを防ぐブロック層があるので、肌触りはサラサラ。
時間が経っても心地よく過ごせるでしょう。
下着内の気になるニオイをしっかり消臭してくれるのもポイントですよ。
編集者が使ってみました!
35㏄~210㏄まで7タイプをラインアップ。今回は「大量用210㏄」を試しました。
個包装紙に「まえ」「210㏄」と書かれているのが分かりやすいです。長さ36㎝、重さ26g。
他の商品と比べると、吸水量に対して分厚め。表面の手触りがやわらかく、肌にやさしい印象です。
厚みがあるため、着用するとゴワつきを感じました。“付けている感”があります。
210㏄の水をかけたところ、サイドのギャザー付近は吸水スピードが遅かったです。写真からも、すぐに染み込まず、水分が浮いていることが分かります。
1分後にペーパーを当てると、少し逆戻りがありました。
タイプ | パッド |
容量展開 | 35cc,55cc,80cc,100cc,130cc,180cc,210cc |
サイズ展開 | 20.5cm,24cm,26cm,29cm,33cm,36cm |
ナトラケア社は、イギリスの女性用デリケートゾーンケア製品メーカー。
プラスチックフリーで生分解可能な素材のみで作られているオーガニック&ナチュラルな植物性吸水パッド。
肌に触れる部分には100%オーガニックコットンが使われており、通気性が良くかぶれにくいのが特徴です。
吸収剤は木のセルロースパルプでできているので、石油由来の高分子吸収剤は不使用。
もちろん漂白用の塩素や消臭用の香料などの添加物もフリーです。
量の多い人向けに吸水パッドも販売されています。
編集者が使ってみました!
長さ16㎝、重さ3gの極薄ライナー。アイボリー色の本体表面は、目が粗く通気性が良さそう。やわらかい素材です。
とても薄く、ふわふわとした触り心地。サイドにギャザーやストッパーはなく、フラットな形状です。
やわらかい付け心地で違和感がなく、ショーツの動きにもフィットしてくれました。
5ccの水をかけた直後は、水分をはじき、吸収スピードは遅かったです。
1分後には吸水できましたが、ペーパーを当てると逆戻りが見られました。
敏感肌の人におすすめの素材ですが、吸水力は△。
タイプ | パッド |
容量展開 | 5cc |
サイズ展開 | 約16cm |
少量の尿もれにぴったりな薄型タイプ。
密封ビーズが尿をすばやく吸収し、ゼリー状に固めて逆戻りを防ぎます。
表面はサラッとしていて、快適な使い心地が続くでしょう。
薄型なので、付けた時に違和感が少ないのも魅力です。
また、尿の臭いを消臭しながら、やさしく香るホワイティフローラルの香りもうれしいポイントです。
編集者が使ってみました!
5ccと10㏄の2タイプがあり、今回は「少量10㏄」を使いました。
長さ17㎝、重さ3gと極薄。
両サイドに横モレを防ぐストッパー付き。表面の触り心地は硬めの印象です。
極薄なので、着用時の違和感はありませんでした。
10㏄の水をかけると、すぐに吸収されました。
1分後にペーパーを当てても、逆戻りはなし! 手で触れてもサラサラでした。
タイプ | パッド |
容量展開 | 5cc,10cc |
サイズ展開 | 15.7cm,17cm |
2層の吸収シート*が、水分をすばやく吸収するとともに、超スピード消臭技術で不快なにおいもしっかり消臭。
横モレ防止ギャザーも付いているので安心で、モレ・ぬれ感・ニオイを気にせず使用できそうです。
パワフルな吸収力でありながら、携帯しやすい薄さなのもポイント。
女性らしい華やかなパッケージデザインなので、ポーチに入れて持ち歩いても気分が上がるでしょう。
「うすさら安心」ラインは、20cc~300㏄までと豊富にラインアップ。
そのほか、ライナーやナプキン、プレミアムラインなどシリーズ展開も多いので、お悩みに合わせて選べます。
* 80cc以上の製品に採用
編集者が使ってみました!
20㏄~300㏄まで8タイプを展開。今回は「大量用300㏄」を試しました。
個包装紙のデザインがオシャレな上に、テープ部分に「300」と吸水量の記載があるのが◎。
長さ35㎝と、今回の掲載商品の中で最も長い形状ですが、重さは20gで意外に軽いです。
300㏄も吸水できるのに薄い形状。横モレを防ぐ立体ギャザーもあります。
薄く、表面の肌触りがなめらかなので、着用時の違和感はなかったです。
300㏄の水をかけましたが、吸水スピードが速く、立体ギャザー付近の吸収もスムーズ。表面にエンボス加工されたラインによって、水分の流れが止まってくれるので、横モレしにくそうです。
1分後にペーパーを当てると少し逆戻りしました。
300㏄を吸水すると円柱状にふくらみ、ずっしりと重くなるので、早めに交換した方がよいでしょう。
タイプ | パッド |
容量展開 | 20cc,45cc,80cc,120cc,170cc,220cc,270cc,300cc |
サイズ展開 | 19cm,24cm,27cm,32cm,35cm |
ショーツ全面に立体ストレッチの技術を施し、体のラインに合わせてピタッとフィット。
体を動かすときや、長時間のお出かけの際に活躍します。
尿や汗などの水分は、高吸収ポリマーが素早く吸収。
通気性が良いので、サラサラ感も続くでしょう。
デザインはボトムに響きにくいベージュカラーでありながら、おしゃれな花柄が施されているのがポイント。
個包装なので、携帯にも便利です。
編集者が使ってみました!
50㏄と150㏄の2タイプがあり、S~MサイズとL~LLサイズを展開。今回は「大量用150㏄」のS~Mサイズを使用しました。
個包装紙に包まれているので、生理用ナプキンと同じ感覚で持ち運べます。重さは31g。
下着感覚で着用できるショーツ型。ベージュ色の花柄模様がかわいらしく、抵抗感なく使えそうです。リボンマークが前側の目印に。
股ぐりがよく伸びるので、締め付け感はなさそうです。防水部分はゴワゴワした手触り。
本体サイドの長さが約6㎝と履きこみ丈浅め。着用時のウエスト位置は、おへそから約10㎝下になりました。
ヒップ下や股ぐりのフィット感は◎。外出時もズレる心配なく履けそうです。ただ、防水部分のゴワ付きが少し気になりました。
150㏄の水をかけました。ショーツ型は吸水面がパッドよりも広い上に、立体ギャザーもあるので、横モレしない安心感があります。
1分後にペーパーを当てたところ、逆戻りはなし。
この後着用してみると、重みで下に垂れる感じがしたので、早めに交換した方が良さそうです。
タイプ | ショーツ |
容量展開 | 50cc,150cc |
サイズ展開 | S~M,L~LL |
運動や仕事などでアクティブに動く時におすすめのズレにくい吸水ショーツ。
360度ストレッチ生地がお尻にぴったりフィットして漏れを防ぎます。
全体は綿下着のように蒸れにくい吸汗ドライ素材でできているので、汗をかいてもベタつきにくいのが特徴。
また抗菌消臭技術によって、時間が経っても臭いの発生を抑えます。
超薄型タイプなので、スパッツなどのスポーツウェアの下にも履けますよ。
編集者が使ってみました!
「中量用80㏄」のM-Lサイズ、L-LLサイズを展開。今回はM-Lサイズを試します。
うすいピンク色のショーツタイプで、個包装はされていません。重さは31g。
股ぐりの伸びがよく、締め付け感はなさそうです。横モレ防止の立体ギャザーあり。
本体サイドの長さが約12.5㎝と履きこみ丈深め。ウエスト位置は、おへその約3㎝下になり、お腹を包みこんでくれます。
全体的にやわらかい素材で、違和感なく履けました。
80㏄の水をかけるとすぐに吸収。履きこみ丈が深いため、防水シートが前後に長く、長時間座っていても後ろもれの心配がなさそうです。
1分後にペーパーを当てると、少し逆戻りがありました。その後着用してみましたが、下に垂れる感じはなく、しばらくそのまま過ごせそうでした。
タイプ | ショーツ |
容量展開 | 80cc |
サイズ展開 | M~L,L~LL |
尿もれをケアするために、日常的にできる対処法について紹介します。
頻尿や尿もれになりやすい妊娠中や産後は、こまめにトイレに行って排尿することが大切です。
体がだるくてついついトイレを我慢してしまうと、大量にたまった尿を排出する際に過度な腹圧がかかります。
過度な力で膀胱の出口を無理やりこじ開けるような排尿が習慣化すると、出口が緩んで尿もれしやすくなってしまうのです。
ただし、こまめに排尿するために何度もトイレに行き、無理に出そうとするのもNGです。
無理にいきむと腹圧がかかり、同様の悪影響を及ぼしかねません。
なるべく自然な状態で排尿できるように、尿意を感じたらその都度トイレに行くことを心がけましょう。
尿もれで下着や服が汚れるのを防ぐためには、尿もれ用の専用パッドを使うのがおすすめです。
生理用のナプキンで代用できると思うかもしれませんが、経血と尿では成分も粘度も違います。
生理用ナプキンは粘度の高い経血を吸収できる反面、パッドの表面に水分が残りやすい傾向があります。
一方、尿もれパッドは水分をしっかり吸収して、表面はサラサラした肌触りが続くので、より快適に過ごせるでしょう。
また、尿もれパッドには尿特有のアンモニア臭を抑える効果が期待できる商品も販売されています。
「尿もれパッド」を買うのは恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、多くの商品は「吸水パッド」という商品名で販売されているので、抵抗感も少ないはずです。
産後はコルセットや締め付けの強い衣類の使用は避けて、骨盤底の回復を促すことも大切です。
骨盤底筋のトレーニングを行う人もいると思いますが、無理をせず、体の負担にならない程度に気長にゆったり続けましょう。
【監修者】産婦人科医吉岡 範人のコメント
産前産後の尿漏れに関しては最近、雑誌等で骨盤底筋体操がピックアップされ、その重要性が少しずつ周知されつつある印象を受けます。
しかし、方法を間違うと腹圧をかけすぎてしまい逆効果になってしまうこともあり注意が必要です。
本来であれば専門の理学療法士から指導を受けることが推奨されていますが、日本国内ではその体制が完全に整備されていない現状があります。
自身で適切な骨盤底筋体操を行う上でのポイントは「肛門を素早く収縮させる」ことです。
そうすることで肛門の括約筋を素早く収縮させたのち、反射で尿道周囲の括約筋も収縮し尿漏れを防止することができます。
これらを意識し、日常の中でトレーニングとして、無理のない範囲で取り入れてみると効果的かもしれません。
当院でも産後のケアを含めた骨盤体操を提携している先生がいますので詳しくはホームページ(医療法人社団都筑会 つづきレディスクリニック)をご覧ください。
尿もれパッドと聞く抵抗感のある人もいるかもしれませんが、最近ではかわいい包装や良い香りのアイテムも多く販売されています。
ぜひ一度商品をチェックして、専用商品を使うようにしてくださいね。
基本的には産後の尿漏れ症状は一時的に起こることが多いと言われていますが、人によっては症状が長引くことがあります。
また、骨盤底筋群や骨盤神経が分娩前の状況に戻ることを骨盤復古と言い、数ヶ月かかると言われています。
その過程で適切な骨盤底筋体操を習得し習慣化できると、将来的な尿漏れや骨盤臓器脱の発生を予防できると言われています。