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就寝中の歯ぎしりは自覚しづらいもの。
気づかないまま放っておくと、口腔トラブルや体の不調につながるケースもあるため、早めに対処することが大切です。
そこで、歯ぎしりの原因やセルフチェック法、自宅でできる対策などについて千葉センシティ矯正歯科院長の石川宗理先生への取材をもとに解説します。
併せて、edimo編集部おすすめの歯ぎしり対策用マウスピースも紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
歯科医
石川 宗理
歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合う。2022年6月、千葉で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。
「歯並びは口元の美しさに直結します。矯正治療を通じて皆様の素敵な笑顔と、健康にご協力できることを心より願っております」。
2020.2021年度 invisalign プラチナエリートプロバイダー
2021.2022年度 invisalign ダイヤモンドプロバイダー
北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師
千葉センシティ矯正歯科
千葉県千葉市中央区新町1000 センシティタワー6F
https://chiba-kyousei.jp/
豊洲センシティ矯正歯科
東京都江東区豊洲5丁目5番20号 EARTHWIND TOYOSU BLDG. 3F
https://toyosu-kyousei.jp/
目次
歯ぎしりとは、無意識のうちに強い力で歯と歯を擦り合わせる行為のことで、医学的には「ブラキシズム」と呼ばれる症状の一つです。
ブラキシズムは特徴によって4つのタイプに分けられます。
・ グラインディング:ギリギリと横にスライドさせるように歯を擦り合わせる
・ クレンチング:同じ位置で歯をグッと食いしばる
・ タッピング:無意識にカチカチと歯を何度も噛み合わせる
・ TCH(Tooth Contacting Habit):無意識の時に歯が常に軽く当たっている
これらのうち、「グランディング」が一般的な歯ぎしりと呼ばれる症状にあたります。
就寝中にしてしまうイメージがありますが、実はブラキシズムは、「TCH」を除き、覚醒時にも無意識のうちに行われることがあります。
放っておくと口腔トラブルや体の不調を引き起こす心配があるため、注意が必要です。
歯ぎしりの主な原因には、ストレス、飲酒、喫煙、怒りっぽい性格などが挙げられます。
またうつ病や、精神病薬の副作用、遺伝的な問題なども原因として考えられています。
歯と歯を強く擦り合わせる歯ぎしりが習慣化すると、さまざまな口腔トラブルや、体の不調を引き起こす心配があります。
強い力で歯を摺り合わせるため、歯が削れたり、割れたり、また被せ物が壊れたりする場合があります。
このような歯のダメージから、飲食時に歯が染みる、痛みを感じるといったトラブルにつながる心配があるでしょう。
歯に強い力がかかると歯茎もダメージを受けるため、歯周病の進行を早めてしまうケースもあるようです。
また歯ぎしりは、歯と歯茎だけでなく、顎にも強い力が日常的に加わるため、顎の関節や筋肉に痛みや異常をきたす「顎関節症」と呼ばれる症状を引き起こす場合もあります。
歯ぎしりすることで顔まわりの筋肉が過度に緊張し、頭痛が生じたり、肩こりや腰痛を引き起こしたりする場合があります。
またかむ筋肉の発達が促されるため、顔が大きく見えるようになるケースも報告されています。
歯ぎしり自体をやめることはなかなか難しいですが、歯ぎしりによる口腔ダメージを軽減する手段として、マウスピースの着用はおすすめです。
歯ぎしりによって歯が削れたり、一部の歯だけに強く力がかかったりするのを防ぎ、被せ物を保護することが可能です。
口の状態は人によってさまざまです。
マウスピースを作る際は、歯科医院で自分の口にあったものを作るのが一番ですが、忙しくて時間が取れない場合は、市販品を利用するのもおすすめです。
以下の点を踏まえて選んでみましょう。
・歯の凹凸が強い、出っ歯、受け口の場合
自分の歯型に成形して使用するタイプ。熱で温めてから装着するだけで、簡単に成形できます
・装着の手軽さを優先したい場合
歯全体を覆う、成形不要のタイプ
・マウスピース装着時の異物感が気になる場合
奥歯のみにかむ面があるタイプ
また、素材によっても使い勝手が異なります。
歯ぎしりが弱く、柔らかい感触が好みの方はシリコン製、歯ぎしりが強く、汚れが気になる方はEVA製がおすすめです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | タイプ | 素材 |
オルアージュOLUAGE|オーラルトゥースガード | 歯型成形 | EVA樹脂 | ||
Cutona(キュトナ)Cutona(キュトナ)|3段階デンタルマウスピース | 3ステップ | EVA樹脂 | ||
東京企画販売TO-PLAN|いびきマウスガード | 歯型成形 | EVA樹脂 | ||
ドリームプロイデア|歯ぎしりピタリ | 奥歯対応 | シリコーン | ||
Dr.QolisDr.Qolis|マウスピース | 奥歯対応 | シリコーン | ||
Denta+Denta+|デンタルマウスピース | 3ステップ | EVA樹脂 | ||
NicottoDr.ハミング 歯ぎしり対策マウスピース | 歯型成形 | EVA樹脂 | ||
カタセメリードア|歯ぎしりくん | 歯型成形、奥歯対応 | EVA樹脂、エラストマ |
電子レンジで1分温めてから口に装着するだけで歯型が取れ、しかも形状記憶してくれる手軽さが魅力。
マウスピースの主原料はチューインガムにも使用されている素材なので、安心して使えます。
携帯用の専用ケースが付いており、出張や旅行にも持ち運びやすく便利。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・男性
就寝時の歯ぎしり防止に使用しています。自分の歯型を形状記憶できるのでフィットしてすごく使いやすかったです。2個入りでとてもコストパフォーマンスが良いと思います。
20代・男性
マウスピースは初めてでしたが、とても簡単に作れてフィットされて良いです。朝起きるまで外れたりせず、熟睡出来るようになりました。ケース付なので持ち運びにも便利だと思います。
30代・女性
説明書もわかりやすく、形状の調整もとても簡単でした。やわらかくて寝心地も良く満足しています。日本製なのもいいですね。大変便利で毎日使い続けています。
タイプ | 歯型成形 |
素材 | EVA樹脂 |
3種類のマウスピースを時期に合わせて段階的に使う、3ステップ方式。
歯ぎしりや、それに伴う口元のトラブルを徐々に解消していきます。
透明なEVA樹脂素材だから装着時に目立たず、出張や、友人との旅行でも気兼ねなく使え安心。
抗菌加工された専用ケース付きで、持ち運びも便利です。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・女性
形成しないタイプなので簡単に使うことができました。朝まで口に入れて眠ることができ、食いしばりをしなくなってとても助かっています。
30代・女性
大満足です!睡眠時の歯ぎしり防止効果もあるので、とても気に入っています。
20代・女性
朝起きた時の、顎の疲れが軽くなりました。眠りも深くなったようなので、リピしています。
タイプ | 3ステップ |
素材 | EVA樹脂 |
お湯で温めたマウスガードを装着し、自分に合った歯型に整えてから使用するタイプ。
睡眠時の開口や、歯と歯の摩擦を防ぐことで歯ぎしりやいびきを予防します。
上下の歯がしっかり固定されますが、外すのも簡単なので扱いやすいです。
マウスガードの中央に空気孔が開いてあるのも安心。
タイプ | 歯型成形 |
素材 | EVA樹脂 |
歯科医師と共同開発した、独自の歯圧吸収構造が特徴。
特殊な波形状のスプリングが、歯ぎしりや食いしばりなどの咬合圧を分散吸収し、大切な歯を守ります。
圧が加わると柔軟に形を変えてフィットするため、歯型成形の手間なくすぐに使えるのも便利。
奥歯にはめるだけなので、装着時の違和感も少ないです。
タイプ | 奥歯対応 |
素材 | シリコーン |
型取り不要ですぐ使える、高品質のシリコーン製マウスピース。
波型形状の構造が歯ぎしり時にかかる圧を分散し、歯をしっかり守ります。
奥歯にはめて使うタイプなので、前歯の歯並びが悪い人も使用可能。
固定具が歯茎に当たらないため口の中の違和感も少ないです。
タイプ | 奥歯対応 |
素材 | シリコーン |
歯科医師が考案した、口元ケア6ヵ月プログラムを採用。
硬さの異なる3種類のマウスピースを時期に合わせてステップアップしながら使うことで、歯ぎしりや口腔トラブルを解消していきます。
柔らかいEVA樹脂製でフィット感がよく、装着時の不快感も少ないです。
タイプ | 3ステップ |
素材 | EVA樹脂 |
大小2種類のマウスピースから自分に合ったサイズを選び、歯型に合わせて成形するタイプ。
歯茎部分の高さや奥行きはハサミでカットして調整できるので、より自分の口に合った状態で使用できます。
大小ともに4個ずつセットされているので、成形に失敗した場合も安心。
タイプ | 歯型成形 |
素材 | EVA樹脂 |
歯科技工士がプロデュースした特許取得商品。
歯ぎしりで特に負荷のかかる下の奥歯を守ります。
固定具が舌の下に入るため、睡眠中に飲み込む心配もなく安心。
自分の歯型に合わせて成形してから使うため、装着感も良いです。
成形時に湯温をチェックするサーモチェッカー、専用の簡易ケース付き。
タイプ | 歯型成形、奥歯対応 |
素材 | EVA樹脂、エラストマ |
自覚症状のない歯ぎしりは、自分で気がつくのは難しい場合が多いです。
歯ぎしりをしてないかどうか、次の方法でセルフチェックをしてみましょう。
□前歯以外の歯の先端が平らになっている
□歯茎に骨の盛り上がりがある
□歯の根本が欠けている
□朝起きると顎に痛みがあったり強張る感じがする
□肩こりや頭痛が強くある
□舌の側面や頬の内側の粘膜が歯の形に変形している
□虫歯などがないにも関わらず歯が染みる
□歯が事故や外傷などではなく欠けたことがある
これらのうち、当てはまるものが多いほど、歯ぎしりをしている可能性が高いといえるそうです。
自覚症状のない歯ぎしりを改善するためには、まず意識を向けることが大切です。
起きているときも無意識に歯ぎしりしている場合が多いため、日頃から自分の口元に意識を向け、歯ぎしりをしてしまうタイミングや、ふとした時に上下の歯が当たっていないかチェックしましょう。
歯ぎしりしやすい時間帯や、なりやすい状況を把握できたら、次に歯ぎしりを予防する取り組みを試みます。
歯ぎしりをしてしまう状況になった時にできる限り歯ぎしりをしないように、肩の力をスッと抜くよう意識してみましょう。
意識がコントロールできない睡眠中の歯ぎしり予防は難しいですが、睡眠の質を高めることで改善できる場合もあります。
枕や布団にこだわり、ぐっすり眠れるよう対策を取ってみるのも良いでしょう。
また、歯ぎしりの原因として考えられている、アルコールやタバコを控えることも大切です。
特に就寝前のアルコール摂取は睡眠の質を低下させるため、熟睡のためにもやめるようにしましょう。
歯ぎしりは歯や顎の関節、筋肉などに徐々にダメージを蓄積していきます。
「たかが歯ぎしり」と軽んじることなく、早めに対処することが大切です。
市販品のマウスピースでも一定の効果は期待できますが、やはり、専門家に診てもらうのが一番です。
口の中の健康、体の健康のためにも、気になる症状がある場合は、歯科医院にかかりましょう。