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ゴムパッキンや天井、壁など、お風呂場のいたるところに生える黒カビ。
ちょっと掃除の手を緩めると増殖し、しっかり掃除をしてもしばらくするとまた生えてくることも多い、やっかいな存在です。
そんな黒カビを、一日の疲れを癒そうとお湯に入っている時に目にしたら、リラックスどころではなくなりますよね。
そこで今回は、家事支援サービス「カジタク」を運営するアクティアのハウスクリーニングトレーナー・上田律樹さんに、黒カビ対策を中心とする浴室掃除についてお聞きしました。
あわせて、edimo編集部が選んだ黒カビ取りにおすすめの洗剤もご紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
ハウスクリーニングトレーナー
上田 律樹
プロのハウスクリーニング、宅配クリーニング、家事代行、片付けなど、家事の宅配サービスを提供するイオングループの『カジタク』を運営するアクティア株式会社の社員。ハウスクリーニング事業における協力会社への研修トレーナーと商品開発の責任者を兼務している。
カジタク
TEL:0120-525-827(携帯電話からは03-4216-4122)
受付時間:10:00〜16:00(年末年始を除く)
https://www.kajitaku.com/
目次
お風呂場の汚れには、水あか、石けんかす、皮脂汚れ、黒カビ、ビンク色のカビのような汚れ(赤カビ)などがあり、それらは酸性かアルカリ性に分かれます。
軽い汚れなら中性洗剤で落とせることもありますが、効果がない時は反対の性質の洗剤で中和させると落としやすくなります。
水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが固まったもの。
性質はアルカリ性なので酸性の洗剤を選びましょう。
水道水のミネラルと石けん成分が混ざった白い粉末状のものと、石けん成分と皮脂汚れなどが合わさった黒や灰色でベタベタしたものがあります。
粉末状の石けんかすは主にアルカリ性なので洗剤は酸性、ベタベタしたものは主に酸性なので洗剤はアルカリ性がおすすめです。
体を洗った時に落ちるあかや皮脂が蓄積したもの。
酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤を使いましょう。
黒カビは、主にクラドスポリウムというカビの一種。
湿気が多い20〜35度ほどの室温で繁殖し、水あかや皮脂汚れなどをエサ(栄養分)として増殖します。
酸性のため、少々のカビならアルカリ性洗剤できれいに掃除できますが、落ちない場合はカビ取り剤が効果的です。
赤カビとも呼ばれますがカビではなく、主にロドトルラという酵母菌の一種です。
殺菌力の強い消毒用エタノールで死滅させることもできますが、酸性なのでアルカリ性の洗剤がおすすめです。
放っておくと、これをエサとする黒カビが発生・繁殖するので、早めの掃除を心がけてくださいね。
黒カビを掃除する時に用いる洗剤は、殺菌が可能なカビ取り剤がポビュラーで、パッケージには塩素系漂白剤や酸素系漂白剤と表示されています。
塩素系と酸素系では、殺菌効果や浸透するまでの時間、使用時の刺激臭などが異なります。
通常の掃除では落とせないレベルのカビにも効果がありますが、強い刺激臭があります。
塩素系漂白剤に比べると浸透までにやや時間がかかり、薬剤効果は穏やかですが、刺激臭がなく、取り扱いしやすいのが特徴です。
カビ取り剤はカビが生えている素材を変色させることがあるため、液体の場合はたれジミとなるケースもあります。
一方、粘度のあるジェルは、壁のタイルの目地やゴムパッキンなど垂直な部分にも定着しやすいので、たれジミが起こりにくいのです。
また、ジェルタイプは液体に比べて塗布した部分に長く密着するのも特徴の一つです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 液性 | 容量 |
リベルタリベルタ|カビダッシュ 特濃ストロングジェル | アルカリ性 | 500mL | ||
鈴木油脂工業かびとりいっぱtu|かびとりいっぱつ185 | アルカリ性 | 185mL | ||
花王ハイター|強力カビハイター | アルカリ性 | 400mL | ||
ジョンソンカビキラー|カビキラー電動スプレー | アルカリ性 | 750g | ||
ビーワンコーポレーションビーワンコーポレーション|カビホワイト カビ強力除去スプレー | アルカリ性 | 450mL | ||
コモライフコモライフ|窓周りに使えるカビ取りクリーム | 弱酸性 | 80g |
次亜塩素酸ナトリウムをシリーズ最大の12%配合した、ジェルタイプの強力カビ取り剤(アルカリ性)。
黒カビやぬめりをこすらず落とせて、髪の毛によるパイプ詰まりも解消できます。
濃縮タイプの粘性ジェルだから、カビが生えている部分に長く密着し、カビの奥まで浸透します。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
40代・女性
カビダッシュ特濃ストロングジェルを買って使ってみたら汚れがけっこう落ちたので、また買おうと思います。
50代・男性
カビ取り剤最終兵器、良いね。塗って30分くらいして水かけたらよく落ちる。
60代・女性
カビダッシュを使ったら、今まで落ちなかった黒カビも良く落ちて、とても良かったです。
ハウスクリーニングのプロからの依頼で開発された、ジェル状の強力カビ取り剤(アルカリ性)。
塩素系独特の刺激臭がほとんどないので、小さな子どもやペットがいる家庭にもおすすめです。
チューブタイプだからタイル目地やゴムパッキンなど細かい部分にも塗りやすく、垂れません。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・女性
入居時からカビに困っていた台所のコーキングやお風呂場タイル目地のカビがスルッと取れました。
30代・男性
諦めていたカビが取れました、透明ジェルが液だれせずに汚れにピタッととどまり、匂いがそんなにきつくないのでいい。
40代・女性
塗るだけでカビが落ちますし、ジェルの固さが適度で逆さの場所に使っても垂れてこないので本当に助かっています。
浴室のカビ取りはもちろん、カビの原因となる菌やウイルス除去のために開発された、強力な塩素系カビ取り剤(アルカリ性)。
密着成分配合のきめ細かい泡が、壁面やシャワーホース、ゴムパッキンにもとどまってカビを撃退します。
カビの根まで素早く届く強力浸透成分配合の塩素系カビ取り剤(アルカリ性)。
黒カビやピンクぬめりはもちろん、浴室の臭いの原因となる菌やバクテリアも除去します。
レバーを軽く引くだけで自動的に噴射される電動スプレータイプだから、手が疲れず、均等に塗布できます。
業務用として使われているスプレータイプの塩素系カビ取り剤(アルカリ性)。
スプレーした15分後に、水拭きして乾燥させるだけ。
使い方はとっても簡単です。
目に見えないカビの菌糸や塩素耐性菌まで除去できるので、次のカビが生えにくく、最長3カ月ほどの防カビ効果も期待できます。
刺激臭がない酸素系カビ取り剤(弱酸性)で、塩素系を使用できないサッシや蛇口などの金属周りや窓ガラスのパッキンにも使えます。
クリーム状だから垂直な壁や天井に塗っても垂れることがありません。
塗布したクリームが白から透明になったらカビ取り完了で、反応後は有効成分が酸素と水に分解されるので安心です。
ゴムパッキンにはカビ取りジェルがおすすめ。
ゴムは劣化しやすくキズの部分に黒カビが浸透しやすいため、液体よりも定着時間が長いジェル状の薬剤が適しているのです。
日常的に掃除することが多い床は、カビが生えることは少ない部分。
ただし、キズがついた部分にはカビが浸透していることがあります。
そうした部分は、カビ取り剤を塗布して落としてください。
カビが生えているケースも多いですが、深く浸透しているというより表面にカビがのっているというイメージ。
中性洗剤を使ってこすり洗いをした後に拭きあげることで取れます。
ただし、長年放っておいたためにカビが浸透している場合は、カビ取り剤を塗布して落とす必要があります。
どの部分も素材を傷めない道具を使うのが基本。
浴室用のスポンジやブラシにはさまざまな大きさ・形のものがありますので、部分によって使い分けるのがポイントです。
また、天井や壁の高い部分の拭きあげには、柄の長いフローリングワイパー(フローリングモップ、フロアワイパー)が便利です。
カビ取り剤は強い薬剤。
使用する時は、商品の裏に書かれている注意書きを必ず確認しましょう。
使える素材と使えない素材、使える場所と使えない場所、塗布する時間、塗布する時に用いる道具など、商品ごとに注意点が異なります。
それらをしっかりと守ることで、より安全、より効果的に、極力素材を傷めることなく、黒カビを落とすことができます。
また、塩素系漂白剤は刺激臭が強いので、必ず、換気扇を回したり窓を開けたりするなど、換気をしたうえで使用してください。
肌に触れると薬剤負けによる炎症を起こす場合もあります。
ゴム手袋やマスクを着け、高いところに用いる場合はメガネで目を、帽子やタオルなどで頭を保護することが大切です。
黒カビを予防するには、カビが生える環境をなくすことが重要です。
カビがもっとも成長しやすい温度は20〜30度ですが、0〜40度であれば生き続けることができます。
そして、カビは70%以上の高い湿度を好みます。
逆にいえば、カビは50度以上の高温で死滅し、60%以下の湿度で発育を抑えることができるのです。
そのため、次の2つを行うことで黒カビの発生や繁殖を予防することが可能です。
胞子が成長してカビになるまで1週間〜10日ほどかかるので、週に1回だけ熱湯をかけることでカビの発生を抑制できます。
また、カビのエサとなる石けんかすや皮脂汚れを洗い流す効果もあります。
最後に入った人が、タオルやスクイージー(清掃用の水切り棒)を使って、シャンプーなどのボトルの表面や壁面、床などの水分を拭きとるようにするのもひとつの手です。
湿度を抑え、カビが発生しにくい環境をつくれますよ。
一日の疲れをほぐすだけでなく、健康や美容にとっても大切なバスタイムをだいなしにしかねない黒カビ。
発生や繁殖を予防するには、日頃からカビが好む環境を作らないよう意識し、定期的に掃除をすることが重要です。
もし生えてしまったら、カビ取り剤を正しく使って除去しましょう。