2021.08.31
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保存がきいて手軽に食べられる発酵食品で、ご飯の付け合わせとしても最高のぬか漬け。
“自分で漬けるのは難しそう…”と思う人もいるかもしれませんが、最近では自宅で手軽にぬか漬けが作れる、簡易タイプの”ぬかどこ”が販売されています。
自分で作れば、定番の野菜だけでなく変わった食材の漬物も作れますよ。
今回は管理栄養士監修のもとぬか漬けを摂取するメリットと、初心者でも簡単に始められるおすすめのぬかどこをご紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
管理栄養士
清水 沙穂里
一般社団法人予防医療研究協会理事、管理栄養士。一次予防と食の正しい知識提供に貢献すべく活動。企業にて治療食を使った血液検査結果に基づく栄養相談を2000件経験他、歯科医院にて3000件の患者様とカウンセリングの経験を積む。現在は予防医療研究協会の理事として認定資格の指導やサロンのブランド化の傍ら、母校の学外研究員として地域社会に貢献している。持っている代表的な資格として、管理栄養士、栄養経営士、歯科助手・歯科カウンセラー、ベジフルティーチャー、第一種衛生管理者がある。その他、ファイナンシャル技能士3級、茶道、琴の資格な公私共に幅広い資格を取得している。
一般社団法人予防医療研究協会
東京都千代田区平河町1-4-5平和第一ビル地下1階
https://yobouiryou.or.jp/
目次
自宅で過ごす時間が増えたことにより、普段より凝った料理に挑戦する人や、健康に気を遣った食事をする人が増加したと言われています。
そのような中で今じわじわとブームになっているのが”ぬかどこ”です。
ぬかどことは、米を精白する際に削った胚芽や外皮の粉末である”ぬか”に、水と塩、昆布やカツオなどのだし成分、香辛料などを加えて発酵させたもの。
その中に野菜を漬け込むことで、塩分や旨み、乳酸菌などが染み込んだぬか漬けが完成します。
ぬかどこをいちから作る場合、ただ材料を混ぜ合わせるだけでなく、内部に空気を含ませるように小まめにかき混ぜながら、2週間から1カ月ほど熟成・発酵させるのが一般的。
この作業を怠ると、ぬかどこが腐ってしまうことがあります。
しかし最近では、この手間と時間のかかる作業を省ける簡易タイプのぬかどこが販売されています。
中には、付け置き用の容器がいらないものや、短時間で漬物が完成するものもあるので、気軽に始められると注目を集めているようです。
必要な材料がすべて粉末で調合されているタイプ。
開封後に水を加えることでぬかどことして使用できる。
開封後すぐにそのまま使える熟成した状態のぬかどこ。
使い切りタイプやチューブタイプ、補充用のぬかどこが別売りされているタイプなどが存在する。
野菜はぬか漬けにすることで、そのまま食べるより豊富な栄養素を摂取することができます。
というのも、”ぬか”の主原料である胚芽と外皮には、米のビタミン・ミネラル・食物繊維の約9割が含まれています。
その”ぬか”で作ったぬかどこへ野菜を漬け込むことで、栄養素が野菜に浸透。
具体的には、ビタミンB1、B2、ビタミンE、カリウム、鉄分などの栄養価がアップするのです。
加えて、発酵効果で植物性乳酸菌がプラスされるのも魅力です。
栄養たっぷりのぬか漬けを食べると、次のような健康面への効果が期待できます。
ぬか漬けに含まれる植物性乳酸菌が腸内フローラの多様性を豊かにして、腸の働きを活発にする。
結果、便通改善や便秘解消効果が期待できる。
ぬか漬けに含まれる不飽和脂肪酸がコレステロール値の上昇を抑える。
糖質や脂質をエネルギーに変えるビタミンB群が血流を促進し、動脈硬化を予防する。
このほか、ぬか漬けを手作りすることで自分好みの付け具合に調整が可能です。
塩分が気になる人は浅漬けにしたり、辛いのが好きな人はぬかどこに鷹の爪を入れてみたりとアレンジできますよ。
また、出来合いの漬物を買うより経済的。
余った野菜を漬けておけば、日持ちする上に品数が増えて一石二鳥です。
【監修者】管理栄養士清水 沙穂里のコメント
ぬか漬けには、妊娠中の女性にうれしい栄養素が多く含まれています。
まず、腸内の動きを活発にする乳酸菌は、妊娠中に悩まされることが多い便秘の予防にぴったりです。
また、カリウムはむくみの解消、鉄分やビタミンB6は貧血の予防効果が期待できるでしょう。
ただしぬか漬けは塩分が多いため、摂取しすぎると逆にむくんだり血圧が上がったりする可能性もあるので、摂取量には気をつけてください。
【監修者】管理栄養士清水 沙穂里のコメント
食べ物を通して口から摂取された菌は腸に長い間定着することが難しいです。
なるべく毎日継続して食べ続けることが必要ですね。
これからぬか漬けを始める人には、漬け始めや、日々の管理の手間ができるだけ少ないものがおすすめです。
新たにぬか漬け用の容器を買うのは面倒かもしれません。
容器付きのものや、そのまま漬けられるチャック袋に入った商品なら、開封後すぐに始められます。
また、自立式のチャック袋タイプなら、冷蔵庫内で場所を取らないメリットも。
あらかじめ熟成・発酵された商品なら、下準備の手間がかかりません。
届いたその日に、野菜を切って入れるだけで漬け始められます。
通常は1日1~2回、全体のかき混ぜが必要ですが、雑菌の繁殖を抑える乳酸菌を使用しているなど、週1回程度の手入れでよい商品もあります。
初心者や、忙しくて時間がない人におすすめです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | タイプ |
みたけ食品工業みたけ|発酵ぬかどこ | ウェット | ||
ブルックスブルックス|かんたん ぬか美人 | 乾燥(使い切り) | ||
コーセーフーズこうじや里村|冷蔵庫で育てる熟成ぬか床 | ウェット | ||
樽の味樽の味|カンタンぬか床セット | ウェット | ||
つけもとつけもと|おいしいぬか床パック | ウェット |
開封後すぐに使えるウェットタイプ。
漬け込み用の容器がいらない自立式の袋なので、野菜を直接入れるだけで漬物が作れます。
ぬか床は雑菌の繁殖を抑える効果のある乳酸菌で発酵させてあるため、週に1度かき混ぜるだけでOK。
食品添加物や化学調味料を使っていないのも魅力です。
250g・500g・1kgの3サイズあるので、人数に合わせて選べますよ。
内容量 | 250g、500g、1kg |
タイプ | ウェット |
補充用の足しぬか |
国産米ぬかを使った乾燥タイプ。
水で戻して食材を入れ軽くもむと、90分という短時間で本格的な漬物が完成します。
使い切りタイプで、大袋だけでなく25g×7袋の個包装もあるので、一人暮らしの人にもぴったり。
野菜だけでなく刺身や生ハム・チーズ・木綿豆腐などを漬けるのもおすすめです。
香料・着色料・化学調味料は不使用ですよ。
内容量 | 大袋:175g、個包装:25g×7袋 |
タイプ | 乾燥(使い切り) |
補充用の足しぬか |
1kg当たり10億個の乳酸菌で超熟成発酵させているため、一度目からおいしく漬けられるのが特徴。
チャック付きで手軽に使えて、忙しい時や旅行で家を空ける時には、冷凍庫に入れて発酵を中断させることも可能です。
16Pのガイドブックと無料メールサポートが付いているので初心者にもおすすめ。
直接野菜を漬け込める自立型袋のほかに、容器や補充用の足しぬかが付いたセットも販売されています。
内容量 | 800g、700g×2袋、700g×2袋・足しぬか600g |
タイプ | ウェット |
補充用の足しぬか | 別売り・セットあり |
長年ぬか漬けをつくってきた漬けもの屋が作ったぬか床に、容器と専用調味料が付いた本格的なセットです。
専用調味料のみかんの皮・昆布・唐辛子を自分でブレンドすることで、好みの味に調整できますよ。
また、100%国産原料・完全無添加でできているのも魅力です。
説明書が付いているので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。
内容量 | 漬けもん屋のぬか床1.6kg・ぬか床容器・説明書・専用調味料 |
タイプ | ウェット |
補充用の足しぬか |
パン酵母でゆっくりと発酵させたぬか床で、レモン酢のほのかな酸味が特徴です。
隠し味に米麹が入っているので、やさしい旨味と甘みも感じられるでしょう。
野菜を入れて1、2晩置くだけで、味のしみたおいしいぬか漬けができあがります。
化学調味料と保存料が使われていないのもうれしいポイントですね。
内容量 | 800g |
タイプ | ウェット |
補充用の足しぬか |
ご飯のおかずにも、お酒のあてにもなるぬか漬けは、いざという時に重宝します。
例えば仕事で忙しい時や、野菜の摂取量が足りない時などに切るだけで、一品増やせるので便利ですよ。
また、普段余らせてしまう野菜の切れ端もぬかどこに漬け込めば立派なおかずになるので、食品ロスを減らせるかもしれません。
皆さんも、ぜひ一度自宅でぬか漬けにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
上記のほかに、ぬか漬けを摂取することで「酪酸菌」が摂取できます。
この酪酸菌はビフィズス菌とともに「長寿菌」と呼ばれ、日本人の健康長寿者には「酪酸菌」と「ビフィズス菌」が多いということが分かっています。
ぬか漬けが長寿のカギを握る、とも言えそうですね。