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棋士の藤井聡太さんやFacebook創業者であるマーク・ザッカーバーグさんも受けたとされる、モンテッソーリ教育。
現在日本には、モンテッソーリ教育を取り入れた保育園や幼稚園もありますが、まだまだ数が多いとはいえません。
そこで今回は、おうちでできるモンテッソーリ教育(通称・おうちモンテ)について、「上野毛モンテッソーリこどものいえバンビーノ」を主宰する池角深雪さんへの取材を基に解説します。
あわせて、edimo編集部が選んだおうちモンテにぴったりの知育玩具を紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
AMI国際モンテッソーリ教師
池角 深雪
上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」 主宰
AMI国際モンテッソーリ教師(2.5〜6+歳、0〜3歳)/おもちゃコーディネーター/おむつなし育児コーディネーター
モンテッソーリ教育をよりたくさんの子どもたちに経験してもらいたいという思いで、2020年に上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」をオープン。0歳~6歳の子どもの成長と保護者の子育てを援助している。
上野毛モンテッソーリこどものいえ「バンビーノ」
https://bambi-no.net/kodomonoie/
東京都世田谷区上野毛3-12-10
目次
モンテッソーリ教育では、「こどもたちの中には『内なる教師』がいて、その教師に導かれながら自ら学び成長していく力(自己教育力)を持っている」と考えています。
この自己教育力を思う存分発揮するためには、人的環境と物的環境が大きく影響します。
子どもの心と身体の発達段階に応じた人と物が整えられた環境に身を置くことで、子どもが本来持っている自己教育力を発揮することができ、成長していくのです。
また、モンテッソーリ教育の大きな目的の一つに「自立」があります。
自立とは、自分に必要なことは何か自分で考え、選び、それに向かって行動することを指します。
考え、選び、行動するという流れの繰り返しにより、自分のしたことに対して責任を持てるようになるとされています。
集団の中で自分の意思を持って行動をするためには、他者から自分の気持ちや考えを尊重されることが必要です。
一人の人として認められ、自分が大切にされたという経験は、他者の気持ちや考えも尊重することにつながります。
ひいてはそれが、モンテッソーリ教育の考案者、マリア・モンテッソーリが最終目標とした「平和的な子ども」であり、その土台作りは、0~6歳の幼少期の過ごし方が大きく影響していると考えられています。
モンテッソーリ教育の園では、「おしごと」を行います。
しかし、一般的な「仕事」とは意味が異なるため、「おしごと」と聞いてもピンとこない人も多いのではないでしょうか。
英語のworkを直訳して「おしごと」とされていますが、モンテッソーリ教育における「おしごと」は、自己選択活動を指します。
自己選択活動とは、それぞれの敏感期に合わせた教具の中から何をするのか自ら選び、体験し、満足したら片付けるという一連の流れのこと。
子どもたちは、この自己選択活動を通して自分を作っていくのです。
モンテッソーリ教育について調べると必ずといっていいほど、「敏感期」というキーワードに出合うのではないでしょうか。
敏感期とは、子どもが自分の成長に必要なものを見つけ出し、子ども自身が積極的に関わっていく短い期間のこと。
モンテッソーリ教育を取り入れた園では、それぞれの敏感期に合わせた教具が教室に置かれています。
そして、それが子どもの手に取りやすいよう配置されているため、子どもたちにとって「おしごと」はとても魅力的なものなのです。
子どもたちは自分でやりたい「おしごと」を選び、誰にも邪魔されずに思う存分没頭して楽しみ、充足感、満足感を味わいます。
自分の活動が尊重されることで、他の子どもの活動も尊重できるようになるのです。
先生は、子どもたちの敏感期に合った活動を用意して紹介します。
子どもに強制することはなく、あくまで子ども自身が選べるように指導しています。
子どもの自立を目指すモンテッソーリ教育ですが、少しの工夫で家庭にも取り入れることが可能です。
ここでは、「おうちモンテ」を始める時のポイントについて紹介します。
まずは子どもをよく観察し、その時に興味のありそうな活動を子どもが自分で出し入れしやすい位置に配置します。
それぞれの活動に必要な教具をひとまとめに置くことがポイント。
例えばはさみで紙を切る活動なら、はさみ、紙、切ったものを入れる容器を一つのかごに入れるといったことです。
子どもが使う道具は、子どもの手のサイズに合ったものを用意しましょう。
決まった場所でできるよう、活動用の机といすなどを用意するのもおすすめです。
また、部屋の中にあまり多くの物を置かないのもポイント。
子どもが普段手に取るものをよく観察し、あまり使っていないものは、別のものに入れ替えるようにしましょう。
【監修者】AMI国際モンテッソーリ教師池角 深雪のコメント
子どもが活動する場合、最初から一人ではできません。
まず、親がその活動をして子どもにやり方を見せてあげましょう。
次に子どもが活動しますが、子どもが集中し始めたらそっとしておき、困っている時だけ助けます。
もし間違っていても訂正はせず、人や物を傷つけるような危険な行為のみやめさせます。
一つの活動が終わったら、使ったものを片付けてから次のことをするように声を掛けましょう。
もし、片付けをしないで次の活動に夢中になる場合は、2つ目の活動が終わったタイミングで両方を片付けるように促しましょう。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
※商品によってはユーザーのレコメンドが記載されています。メーカーから提供を受けたものには「メーカー収集コメント」、編集部が収集したものには「編集部収集コメント」と記載されています。これらは個人の感想であり、効果効能を示すものではありません。
子どもの発達が大きく変化する3歳ごろを境として、それぞれの年代におすすめの知育玩具をピックアップしました。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 対象年齢 |
ユシラ社ユシラ社|ハンマートーイ(赤) | 1歳ぐらい~ | ||
ゴルネスト&キーゼルスタッキングタワー リング | 2歳~ | ||
エド・インターGENI(TM)|木のパズル わくわくのりもの | 1.5歳以上 | ||
ベック社トレインカースロープ | 1歳~ | ||
ニック社WALTER イン&オン | 1歳半~ | ||
クラシックワールドFruit Beads | 1歳半~ | ||
プラントイジャパンモザイク | 3歳~ | ||
グリムス社虹色トンネル・ラージ | 2歳~ | ||
HABA社組み立てクーゲルバーン | 3歳~ | ||
ヘルミュート ミューラー手織り(小) | 3歳以上 |
杭(くい)をハンマーで叩いて遊ぶ、フィンランド・ユシーラ社の定番おもちゃ。
杭を打ち込んだ後に本体をひっくり返せば反対側からも叩くことができるので、エンドレスで遊べます。
通常使用時に杭が本体から外れない仕様なので、部品がなくなる心配もありません。
シンプルながら、杭を正確に叩く力の調整と集中力が養われます。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・女性
子どもがハマりました。
1歳からずっと遊んでいます。
もうすぐ息子は3歳ですが、今も好きでときどき遊んでいます。親戚一家が遊びにきたときは、そこの子どもたちもハマっていました。大人も、ちょっとハマります。スコーンとペグが下がっていくのが気持ちいいんですよね。
色もシンプルで良いです。
20代・女性
シンプルなおもちゃですが、こんなにはまる??と思うほどずっと叩いています。
杭も抜けないので、パーツをなくす心配がなくていいです。
30代・女性
近所の子育て広場に同じ物があって、子どもたちにすごく人気でした。
うちの子もやりたかったようなのですが、中々順番が来ず・・・。
家に帰ってから、ネットで見つけたときにはすごく嬉しかったです。
届いてからは、まるで大工さんのようにずっと叩いています。
全部叩き終わると自分でひっくり返してまた叩いています。すごい!
他の方も言っていましたが、音はでます。でも私は気になりません。
販売元 | 木のおもちゃウッドワーロック |
サイズ | 横 23.5cm × 縦 11cm × 高さ 11.5cm |
素材 | 木材 |
重さ | |
対象年齢 | 1歳ぐらい~ |
安全基準・規格 |
カラフルなピースを大きさの順に穴に通すスタッキングタワー。
大きさの違いについて理解力を養うほか、手でつかんで穴に通すことで指先の運動にもなります。
CEマーク(欧州玩具安全基準/EN71)を取得。
また、輸入時に日本の食品衛生法に基づいた検査もクリアしているので、小さな子どもが口に入れても安心です。
販売元 | モーカルインターナショナル |
サイズ | 約Φ9cm×12.7cm |
素材 | 木材 |
重さ | 250g |
対象年齢 | 2歳~ |
安全基準・規格 | 欧州玩具安全基準「EN71」適合 日本「食品衛生法」検査済 |
優しい色合いがかわいい、はめこみパズル。
幼児教室から生まれた、日本製のおもちゃです。
取っ手が大きいので、小さな子どもでもつまみやすいのがポイント。
パズルとして遊ぶほか、名前当てクイズやごっこ遊びにも使えます。
ドイツ・ベック社のベストセラーの、車がスロープを滑り落ちていく木製おもちゃです。
手で車をつまみ、スタート位置に正しく置くことで、指先と目の動作の調和がとれるようになります。
車が滑り落ちるスピードがそれほど速くないため、小さな子どもでも目で追いやすいでしょう。
色の美しさも人気の秘密です。
握る動作の練習に始まり、大きくなれば大きさや色彩の理解につながるので、長い期間遊べるでしょう。
販売元 | ブラザージョルダン(掲載協力:クレヨンハウス) |
サイズ | 盤:20.6 × 20.6cm |
素材 | 木材 |
重さ | |
対象年齢 | 1歳半~ |
安全基準・規格 | ヨーロッパ安全基準CE 欧州玩具安全基準「EN71」適合 日本「食品衛生法」検査済 |
さまざまな果物の形をしたピースがかわいいひも通し。
補助棒つきで、小さな子どもでも扱いやすいでしょう。
CEマーク(玩具安全基準/EN71)を取得しており、間違って口に入れても安心。
大人と一緒に遊びながら果物の名前を覚えることもできます。
販売元 | モーカルインターナショナル |
サイズ | ひも通し 長さ10cm太さ0.8cm ひもの長さ約66cm 木製ビーズ 約4~5cm、厚さ約1.8cm |
素材 | 木材 |
重さ | |
対象年齢 | 1歳半~ |
安全基準・規格 | 欧州玩具安全基準「EN71」適合 |
色と形の異なる26のピースのおもちゃ。
パターン例の載った説明書付きなので、初めてでも遊びやすいのがポイント。
想像力を働かせて自由な形を作っても楽しいでしょう。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・女性
ピースを使って色々な模様や形を自由に作れるのが魅力
30代・女性
手先、指先を使う訓練にもなるので、知育玩具として優れている
20代・女性
ピースが多く細かいが、缶のケース付きなので収納や後片付けがラク!
ドイツ・グリムス社を代表するヒット商品の一つ。
美しい色彩のアーチ型の積み木で、インテリアとしても楽しめます。
遊びながら、大きさの違いや順序に気づかせてくれるおもちゃです。
シンプルなデザインだからこそ、積んだり並べたり、レールにしたりと、さまざまな遊び方ができます。
高い所から低い所へ玉を転がす道を作るおもちゃ。
積み木遊びが上手にできるようになった子どもにおすすめです。
スロープ、ベル、穴あきパーツ、支柱がセットになっているので、さまざまに組み合わせて遊べます。
ガイドブックつきなので、遊び方も理解しやすいでしょう。
だんだんと形になり、完成した時の達成感を味わえます。
手先の発達だけでなく集中力、想像力も育むことができるでしょう。
織り方の説明書つき。
販売元 | ブラザージョルダン(掲載協力:クレヨンハウス) |
サイズ | 28.5×19cm |
素材 | 本体:木、くし:プラスティック( Main Body:Wood Comb:Plastic) |
重さ | |
対象年齢 | 3歳以上 |
安全基準・規格 | ヨーロッパ安全基準CE |
子育てをしていると多くの喜びや楽しさがありますが、時には困ったことも起こりますよね。
ここでは、つい親が怒ってしまいがちなシーンに対する、モンテッソーリ教育流の声掛けを紹介します。
子どもの機嫌が悪い時は、必ず原因があると考えます。
子どもをよく観察して、お腹が空いているのか、眠いのか、それともやろうとしていることが難しすぎるのか、などの理由を見極めます。
かんしゃくの理由が難しすぎるということなら、「やりたかったね、一緒にやろうか」「お手伝いするよ」「どこがやりたかったのかな?」と声を掛けてあげましょう。
【監修者】AMI国際モンテッソーリ教師池角 深雪のコメント
かんしゃくを起こしてしまうと、心を平常に戻すのに時間がかかっています。
できれば、その手前で助け船を出せるといいですね。
睡眠が足りていない、前日の疲れが残っている、そもそもスケジュールに無理があるなど、何か原因があるはずです。
それらが当てはまらない場合、手順の中にどこかできなくて困っているのかもしれません。
「一緒にお手伝いするよ」などの声掛けで、身支度を進めましょう。
「今日は水色とピンク、どっちのシャツにする?」「どっちの道から行く?」など、2択の質問は、親の意図を反映できるだけでなく子どもも選びやすいため、忙しい時に有効です。
「身支度が終わったら○○しようね」と、少し未来をイメージさせる声掛けもいいですよ。
小さな子どもにとって、スーパーやレストランは退屈しやすいもの。
買い物はなるべく短時間で済ませるようにしましょう。
レストランでは折り紙や塗り絵などを持参して気を紛らわせる方法もありますが、未就園児に長時間の食事は難しいのが現実。
子どもが小さいうちはあまり長居せず、食べ終わったら帰るようにしておいたほうが無難でしょう。
お店に行く前には「手をつないで一緒に買い物をしようね」「今日は歩いて行けるかな」など、事前に約束をしておきましょう。
お店に着いたら「ブロッコリーを一緒に取りに行こう」「どのブドウがおいしそうかな」など、子どもも参加できる工夫があるといいですね。
おもちゃの量が多すぎる、片付ける場所が決まっておらず片付け方が分からないといった原因が考えられます。
子どもをよく観察し、一つのことが終わったタイミングで「これは終わりかな?じゃあ片付けようね」と声を掛けることを習慣にしましょう。
また、お片付けタイムを設けて一緒に片付けるのもよいでしょう。
この時、親が片付けの仕方を見せると、子どもは次から自分で片付けやすくなりますよ。
友だちとトラブルになる時には、必ず子どもなりの理由があります。
もし手が出てしまったとしても、それまでの心の動きの経過があるはずです。
子どもの様子を観察して心の動きを読み取れるとよいですが、毎回そうはいきませんよね。
まずは、子どもの気持ちに寄り添い、「嫌だったね」「どうしたかったのかな」と声をかけます。
子どもが泣き止み心が落ち着いた様子なら、解決法を親が提示します。
未就学の子どもの場合、言語化はまだまだ難しく、つい手が出たり大きな声を出してしまうことは多くあるので、どうすればよいのか、お手本を見せてあげると良いでしょう。
すると、次に同じような場面に遭遇した時、解決法の選択肢が子どもの中にあるため、自分で選べるようになりますよ。
一方で、「ごめんね」「いいよ」という一連の言葉掛けは要注意。
一見その場は解決したように見えますが、怒る、叩く以外の表現の幅が広がっていないため、次にトラブルがあった場合にまた同じことになりがちです。
【監修者】AMI国際モンテッソーリ教師池角 深雪のコメント
子どもと関わるうえで親として大切なことは、子どもをよく観察すること。
日々成長するお子さんのことをよく観察してください。
大人はいつも、過去や未来のことを忙しく考えますが、子どもは「いま」を生きています。
子どもを観察する時は、大人も「いま」に心を合わせてみてください。
毎日の観察の積み重ねで子どもの小さな変化に気づくことができるようになり、次第に良いタイミングで必要な声掛けや手助けができるようになるはずです。
そのことが、子どもの成長にとって大きな助けとなりますよ。
子どもが自ら考えて選び、行動することを大切にするモンテッソーリ教育。
敏感期について理解していれば、おもちゃの選び方もまた変わってくるのではないでしょうか?
子どもの様子をよく観察し適切な環境を整え、子どもの気持ちを尊重いた子育てにつなげましょう。
今回の記事を参考に、楽しく「おうちモンテ」を取り入れてくださいね。
実は、家事活動は子どもの手・体・心・脳の発達にとてもよいとされています。
料理や掃除など、子どもサイズの道具を用意して、お手伝いをしてもらうのもいいですよ。
家事に参加することで、家族の一員としての役割を果たす経験だけでなく、家族の役に立てたことや感謝されることが、子どもの心を育てます。
たとえ最初は完璧にできなくても、家族は「きれいになったよ、ありがとう」などの声掛けを忘れないようにしましょう。
例)玄関・お風呂・トイレ掃除、水やり、雑巾がけなど