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季節の変わり目や環境の変化による食欲不振や倦怠感の悩みには、「飲む点滴」ともいわれる甘酒を試すのも一つの方法です。
今回は、甘酒の栄養価や効能などについて、たいや内科クリニック管理栄養士の林安津美さんにお聞きしました。
あわせて、edimo編集部おすすめメーカーの糀甘酒も紹介します。
取材・監修協力※商品紹介部分は取材・監修範囲外です
管理栄養士
林 安津美
たいや内科クリニック・管理栄養士。大学卒業後、JAあいち厚生連で37年にわたり病院の管理栄養士として勤務。その間、豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。2022年5月よりたいや内科クリニックへ入職。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を生かし患者さんの思いを聴き・応え、患者目線でテーラーメイドの医療を届けるよう心掛けている。
たいや内科クリニック(院長:加藤大也)
愛知県豊田市逢妻町2丁目18-4
https://taiya-naika.com/
目次
甘酒は日本の伝統的な飲み物で、もち米や白米を主成分とする、甘くて白濁した発酵飲料です。
米糀の分解酵素により、米のでんぷんが糖化されることで、自然な甘味さが生まれます。
甘酒には、材料によって「酒粕甘酒」と「糀甘酒」の2種類があります。
日本酒を作る過程で出る副産物である酒粕(さけかす)を、水や砂糖とともに煮て作った飲料。
日本酒独特の風味と香りが魅力。
アルコール分が含まれることがあります。
もち米や白米を蒸し、それに米麹を加え一定の期間発酵させて作られます。
米麹の酵素作用により、米のでんぷんが糖に変わり、甘みが生まれます。
アルコール分は含まれていないか、またはごく少量。
乳酸菌や麹の酵素が豊富であり、健康飲料としても知られています。
甘酒には、多くの栄養素や健康に良い成分が含まれるため、体に必要な栄養を補給するイメージで、「飲む点滴」と呼ばれることがあります。
甘酒に含まれる糖分(特にグルコース)は即効性のエネルギー源として体に吸収されやすく、消耗したエネルギーの補給に役立ちます。
甘酒には、疲労回復やエネルギー産生に関与するアミノ酸が含まれています。
甘酒にはビタミンB1, B2, B6などのビタミンB群が含まれており、これらのビタミンは糖質の代謝やエネルギーの生成に関与します。
これらのビタミンを適切に摂取することで疲労感の軽減に役立つとされています。
甘酒の発酵過程で生じる乳酸菌は、腸内環境を整える効果があり、免疫力の向上や体調管理に役立つとされています。
【監修者】管理栄養士林 安津美のコメント
甘酒は、飲料としてだけでなく、その甘さを料理の調味料として活用することもできます。
販売されている形態として「ストレートタイプ」と「濃縮タイプ」があり、それぞれの特徴やおすすめの使い方は次のとおりです。
水などで薄めずに、そのまま飲めて、本来の甘酒の風味やテクスチャーを楽しむことができます。
添加物などを使用していないものも豊富です。
一般的に、ガラス瓶やペットボトル、ブリックパックなどで販売されています
ストレートタイプの甘酒から水分を取り除いて濃縮させたもの。
保存性を高めたり、取り扱いを簡単にしたりする目的で作られます。
飲む際には水などで希釈しますが、希釈せずに砂糖の代わりとして料理に使うこともできます。
パウチ容器などで販売されていることが多いです。
※監修者は以下で紹介する商品について、選定や紹介文の監修は行っておりません。
※紹介商品は、上記記事内で記載した効果・効能を保証するものではありません。ご購入にあたっては、各商品に記載されている説明文をご確認ください。
商品名 | 画像 | 詳細を見る | 容量 | 製造元の本業 |
マルコメプラス糀|米糀からつくった 麹甘酒 | 1000mL | 味噌/長野県 | ||
糀屋本店一夜恋 | 500mL | 糀/大分県 | ||
八海山乳酸発酵の麹あまざけ GABA | 118g | 日本酒/新潟県 | ||
忠孝酒造黒あまざけ | 720mL | 泡盛/沖縄 | ||
ノース白山食べる糀甘酒 | 100g | 発酵食/石川県 | ||
エムワイフーズ特別栽培米「つや姫」の生あま酒 | 400g | 米の加工食品/山形県 | ||
有機農園ファーミン有機玄米甘酒 | 250g | 有機米農園/宮城県 |
信州味噌のマルコメが、独自の米糀と発酵技術を活かして作ったストレートタイプの糀甘酒。
越後三山の伏流水である魚沼の水を使用し、すっきりと飲みやすい味に仕上げています。
フレーバーは、「プレーン」のほか「豆乳ブレンド」「糀リッチ粒」「甘こうじ」「生姜ブレンド」「ゆずブレンド」「抹茶ブレンド」「オリゴ糖」「乳酸菌」「ミルク」「ココア」「SOY」など豊富なので、お好みで選んでみては。
ストレート/濃縮 | ストレート |
容量 | 125mL |
製造元の本業 | 味噌/長野県 |
フレーバー | 生姜ブレンド、ゆずブレンド、豆乳ブレンド、抹茶プレンド、糀リッチ粒、オリゴ糖、乳酸菌、ココア、SOY、ミルク |
江戸時代から330年以上続く大分県の糀専門店が、伝統の甘酒をよりおいしくする工夫を重ねて生み出した糀甘酒。
大分産のもち米と米糀を一晩じっくり寝かして作られており、高温殺菌をしていないので、酵素がたっぷり。
アルコール0%、保存料や添加物は不使用です。
ストレートタイプを冷凍した状態で販売。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
20代・女性
飲みやすくてリピートしてしまいます!
近場で売っている甘酒よりもかなり美味しいです!
30代・女性
どなたにプレゼントしても必ず「今まで飲んだ中で一番美味しい!!もうこれ以外飲めない」と大喜びしていただけます。
我が家でも毎朝欠かさず飲んでいる必需品です。
30代・女性
子供達に色々な甘酒を飲ませた中で1番美味しいと選んだのがこちら。
毎朝や疲れた日の夜、体調が崩れた時などおちょこでこまめに美味しく飲んでます。
余計なものが入っておらず安心安全。
プレゼントでも祖父母やお友達、誰にでも喜ばれます。
ストレート/濃縮 | ストレート |
容量 | 500mL |
製造元の本業 | 糀/大分県 |
フレーバー |
新潟県の銘酒「八海山」の醸造技術でコントロールした麹を使用した「糀だけでつくったあまさけ」を、さらに植物性乳酸菌で発酵させ、爽やかな味わいのドリンクに仕上げました。
さらに、ストレスの軽減やリラックス作用、高血圧の抑制をサポートするアミノ酸「GABA」をブレンドした機能性表示食品です。
ストレートタイプ。
沖縄の古酒「泡盛」の醸造で用いられる「黒麹菌」を使用した甘酒。
優しい甘さと爽やかな酸味が魅力です。
ストレートタイプですが、豆乳と1:1で割って飲むのもおすすめ。
160年続く伝統発酵技術を受け継いだ、石川県の白山麓の米・糀・伏流水だけを使用した糀甘酒。
無添加、加熱処理なしで、真空のパッキングと急速冷凍により、自然の味と酵素を生かしています。
スプーンですくえるほどのとろみがあり、無糖ヨーグルトにスプーン1杯をトッピングして食べるのがおすすめ。
ユーザーのレコメンド※メーカー収集コメント
30代・女性
商品届きました。
親切丁寧な対応ありがとうございました。
保存方法等説明書も有り助かります。
また購入させていただきます。
よろしくお願い致します。
40代・女性
甘酒は喉がやけるくらい甘かったり、値段の割に美味しくなかったりと幾度となくチャレンジしてきましたが気にいる物に出会えず。
これは甘さもいいバランスで(もちろん砂糖不使用)続けられる価格、そして何より飽きなく美味しくいただけます。
60代・女性
もう7年以上続けています。
近所のみなさんにも紹介して増え続けているのが、この糀甘酒の良さを物語ってますね。
ストレート/濃縮 | 濃縮・冷凍 |
容量 | 100g |
製造元の本業 | 発酵食/石川県 |
フレーバー |
山形県産米「つや姫」を用いて、麹から手作りした濃縮タイプの麹甘酒。
糀菌や酵素を生かすため、あえて火入れせず、冷凍して眠らせた状態で販売。
解凍後にそのまま食べてもおいしいほか、水や牛乳で割ったり、砂糖代わりの調味料としても使用したりできます。
有機農園が、有益な微生物の働きを活かした土壌で栽培した「EM栽培有機米 金のいぶき」の玄米、有機米「ササニシキ」と有機米「つや姫」の有機米糀を使って仕込んだ、「有機JAS認証」の甘酒です。
甘味が強めの固練り濃縮タイプなので、お湯や水で割って飲むほか、パンに直接塗ったり、料理の調味料として使ったりするのもおすすめ。
麹甘酒はそのまま飲むだけでなく、ほかのドリンクやフルーツと混ぜて楽しんだり、調味料として料理に使用することができます。
いくつかレシピを紹介しましょう。
冷えた体を温めたい時や、リラックスしたい時には温かい甘酒がおすすめ。
甘酒を鍋や電子レンジで温め、少しの塩を加えると風味が引き立ちます。
バナナ、ヨーグルト、ベリー類と甘酒をブレンダーでよく混ぜます。
栄養価が高まり、さらに満足感のある一杯になります。
豆乳と甘酒を混ぜることで、豆乳の大豆イソフラボンと甘酒の栄養が一緒に摂取できます。
甘酒に熱い緑茶を注ぎ、リラックスタイムのドリンクとして。
緑茶のカテキンと甘酒の栄養を一緒に摂取できます。
甘酒を氷点下に冷やし、シャーベット状にします。
暑い日にぴったりのデザートとして楽しめます。
オートミール、フルーツ、ナッツとともに甘酒を混ぜて煮ると、栄養満点の朝食になります。
【材料】(2人分)
鶏むね肉:2枚
甘酒:50mL
しょう油:30mL
みりん:30mL
おろしニンニク:1片分
サラダ油:大さじ1
【作り方】
① 下ごしらえ: 鶏むね肉は一口大に切り、おろしニンニクはしっかりとおろす。
② たれを作る: ボウルに甘酒、しょう油、みりん、おろしニンニクを入れ、よく混ぜる。
③ 漬け込む: ②のボウルに鶏むね肉を加え、全体がよく絡むように混ぜる。冷蔵庫で30分〜1時間程度、漬け込む。
④ 焼く: フライパンにサラダ油を中火で熱し、漬け込んだ鶏むね肉を入れる。一面が焼けたら裏返し、もう一方の面も焼く。
⑤ たれを加える: 一度、鶏むね肉を取り出し、フライパンに残ったたれを入れ、中火で煮詰める。鶏むね肉を再度入れて、たれが絡むように和えながら煮詰める。
⑥ 盛り付け: お皿に盛り付け、照り焼きのたれをかける。
※甘酒の甘みは控えめなので、みりんの量を調節して、お好みの甘さにしてください
【材料】(4人分)
鶏肉:400g
ニンジン:1本
ジャガイモ:2〜3個
タマネギ:1個
甘酒:200mL
水:500mL
サラダ油:大さじ2
塩:適量
コショウ:適量
【作り方】
① 下ごしらえ: 鶏肉は一口大に切り、ニンジン、ジャガイモ、タマネギも食べやすい大きさに切る。
② 炒める: フライパンにサラダ油を中火で熱し、肉を炒める。肉が白くなったらタマネギを加えてさらに炒め、タマネギが透明になったら、ニンジンとジャガイモを加えてさらに炒める。
③ 煮る: 甘酒と水をフライパンに加え、煮立ったら火を弱めて30分〜40分程度煮込む。
④ 味を調える: 塩とコショウで味を調える。甘酒の甘さを活かしつつ、お好みの味に調整する。
⑤ 盛り付け: 深い器に盛り付け、お好みでパセリやクルトンをトッピングするとよい。
※甘酒の甘みは控えめなので、味付けは塩とコショウを基本に、お好みでソースやトマトペーストを加えるとアレンジしやすいです。
※他の野菜やきのこ、豆類などを加えても美味しいので、食材を変えてアレンジしてみてください。
【材料】(4人分)
シーフードミックス:300g
チンゲン菜:1束
長ネギ:60g
糀甘酒(2倍希釈タイプ):60g
チリソースの素:120g
水溶き片栗粉:適宜
ゴマ油:大さじ2
【作り方】
① 下ごしらえ:チンゲン菜をゆでる
② シーフードミックスをゴマ油で火が通るまで炒める
③ チリソースの素、麹甘酒、みじん切りした長ネギを入れ、ひと煮立ちさせる
④ ③に水溶き片栗粉を入れ、とろみをつける
⑤ お皿に④を盛り付け、ゆでたチンゲン菜を添えて完成
優しい甘さの飲み物としてだけでなく、料理の味付けとしても楽しめる糀甘酒。
その高い栄養価を摂取することで、弱った体に元気を取り戻したいですね。
今回ご紹介したアイテムやレシピも参考に、検討してみてください。
甘酒を飲むことで、“夏バテ”や“冬バテ”、熱中症に対する効果が期待されます。
ただ、糖分については、エネルギー源として必要な成分とはいえ、摂取しすぎには注意が必要。
飲むなら適量を心がけましょう。